誰にも聞けない経営財務戦略!

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財務屋の倒産劇?!

みなさん今晩は!
10年ぶりに富士五湖方面に行ってきました。あいにくの天気で昨日は富士山の頂上だけ見えたものの、今日は裾野しか見えずに残念。。


山中湖、富士吉田と足で稼いで地域を肌で感じて見たかったんです。東京五輪も控え、海外からの旅行者も増えて行くんだろうなと思いつつ。地元で色々とお話をお伺いしてみると、人口減少が著しく、若い人たちが東京へ移って行くので、確かに商店街はシャッターが閉まり、街全体が閑散としていた様に見えます。


それでも、萱野製パン、雑貨家具のLONGTEMPS、宿のホトリニテ、hostel&salonのSARUYA、リネン製品のOLDMAN'STAILOR等々、都心にも引けを取らないブランドを確立した、ひときわ目を引くお店には、お客様が滞留しています。地元の方が言うには、日用品は国道沿いの量販店で事足りるとのこと。


これらのお店には、なぜ、お客様が来るのか考えてみると共通点があります。一つは、量販店では扱っていない商品を扱っており、数十年扱ってきた商品のブランド化に力を入れていることです。お店の方にお伺いすれば、元々はネクタイ専業だったとか、着物を扱っていたのですが、今ではオリジナルテキスタイルや家具雑貨を扱っています。


おっと、出足とタイトルが違うやんけ??。
一昨日、某大地主さんのお話に触れました。私が、この大地主さんとお会いして勉強になったと思うのは、この大地主さん曰く「人と話をする時には、相手に理解してもらえるように分かりやすく簡単に話しなさい。」とのこと。


私も、初めてお会いさせて頂く方でしたので、どの様なトーンでお話をすべきか言葉を選んでいたのですね。。それが還ってお聞き苦しくしてしまったのか、無意識に自分に鎧を着て会話をしているのでは。。気付かされた次第です。いや、本当に最初の30分間は禅僧から有難きカツを頂いていた感じでした。


で、ブログのタイトルである「誰にも聞けない財務戦略!」、書き始めてからテーマが分散していましたが、今回のタイトルにある失敗談について暫く書き綴って行こうと思います。財務屋にとって、自らの会社を倒産させることほど惨めな思いはないのですが、痛い思いをしながら学んだことも沢山あります。


また、富士五湖周辺でご商売を頑張っていらっしゃる方々とお話をしてみて、みなさん自然体の感性を信じて営まれている姿に共感を覚える部分もありました。私の失敗は、妙な責任感や正義感に取りつかれてしまったが為に、自分に正直になれなかったことにも原因があったと最近感じています。


次回から、私の失敗談を織り交ぜながら、反面教師としてご参考になるように書き綴って行きたいと思います。本当に、頭と心と体が一致しないことは、無理をしていはいけないと思います。少しづつ、記事を書くペースを速めて行こうと思います。
次回も、宜しくお願いします!

恐るべし大地主!

みなさんこんにちは!
今日は中小企業の財務業務、特に資金調達などで私が考えるベストなあり方を考えてみたいと思います。


昨日ですが、とある理由があって、東急線沿線の高級住宅街の地主さんにお会いしに行きました。駅前に商業ビルをお持ちであることは、事前に知っていたいのですが、駅から降りてキョロキョロしながら事務所に向かったのですが、数えれば手前からNo1、No2、No3、No4。。。バス通りを挟んで向かいを見れば、な、なんとまだある。ユニクロとか誰もが知るテナントさんが入居しています。


この地主さんとお会いするのは初めてで、年齢を知らないでご訪問をさせて頂いたのですが、聞けば80歳も後半。私の父親と同じ年なのですが、ご年齢とは違い、見た目はお若く見えます。と、ここまでは通常のご挨拶で進んで参りました。ですが、突然、奇問が飛んできました。「建設会社に工事を発注する前に、建設会社の決算書で確認すべきポイントとその理由は?」思わず、唖然?!ですが、真面目に以下の様な応えをしました。


相手が相手ですので、真面目に、①売上は工事が完了した時に計上しているのか、毎期毎期工事が進捗した状況に応じて計上しているか、②不良債権はないか、③建設事業以外の不動産事業に手を出していないか。。。等々、お答えしました。で、ガ~ン!!、なんとハンマーが飛んで来たようなお答えが。大地主様いわく「売上高ときちんと利益が出ているかを見る」とのこと。。


この大地主さんが仰られたかったことは、①コミュニケーションが目的なら相手に合わせて話しをすること、②人生とは結局、シンプルに考え、自らの思いで行動すること。これが出来ないから新聞を賑わせている大手電機企業も含めて、意思疎通がはかれず社内で何が起きているか理解していない。今後の日本は大変なことになる。
全て、私も認めざるを得ませんでした。何か引っかけがある質問であると留意したつもりでしたが、この様な角度からブーメラン?!が飛んでくるとは予想もしておらず、私が甘かったです。平に誠心誠意お詫びを申し上げた次第です。


本題のお話をお伺いすれば、所有される商業ビルも老朽化が著しい為、何か名案がないかとのこと。迷わず、これだけ緑の多い高質な街なので、国産の木材とガラスを多分に使った中層建物(12階程度)をご提案させて頂きました。コンクリートよりも耐用年数が長く、人間の健康にも優れており、相続対策にも優れている点をお話しましたら、大変にお喜びになりまして、ホッと肩をなでおろしたところでした。


聞けば、日本橋をはじめとする地域にもビルをお持ちとのこと。思わず立ちくらみがしそうです。私も、この様な大地主の方とお話をするのは流石にはじめてでした。
で、財務のお話はこれかれです。不動産事業に関わらず、日本は高齢化が著しく、中小企業にとりましても後継者問題は大きな問題です。この大地主さんも、そうでした。どの様に事業化を進めるべきか相談相手が欲しいというご心配でした。


確かに、不動産事業であっても、事業化する為には資金が必要であり、銀行からも融資を貰わなければならない。銀行からすれば、ご担当者も忙しいので確定している事業計画で見て融資可能性を判断したいと考えるでしょう。一方、事業者からみれば、初めての事業の段取りと計画立案は不慣れでも有り、どうすれば銀行から融資を得られるか先に説明を受けられたら助かります。


この様な時に、事業の事も理解し、融資の事も理解している専門家がコーディネートしてあげられたら助かるだろう、ということに気が着きました。以前、知人の銀行担当者も企業にもう少し財務に詳しい人がいたら助かると言うようなことを言っていたことがありました。プロジェクトファイナンスという難しい融資をする時は、アレンジャーという方がいくつかの銀行を調整してくれますが、流石に銀行員ですので事業の中までは立ち入りません。


そこで考えましたのが、「事業」「融資」両面を理解する第三者のアレンジャー/コーディネーターがいたら、代表者に連帯保証が求められる様なことも、緩和されると感じています。銀行には銀行の世界の銀行を相手にした競争があります。一方で、中小企業は今後の日本を支える礎です。何とか、地域の高齢者が蓄える貯金を地域の課題を解決する事業の為に、資金を効率的に地域内で循環させることが出来ないかと考える切っ掛けとなりました。


日本の至る所で少子高齢問題が顕在化してくると思います。
これを財務の立場から一助になれればと考える次第です。
次回も宜しくお願いします!

代表者保証

みなさま今晩は。
今日は、中小企業の融資における、代表者保証について考えてみたいと思います。
昨年12月、中小企業庁、金融庁の後押しで、日本商工会議所、全国銀行協会が経営者が保証をせずに融資を受けるガイドラインを公表したものです。


経営者保証に関するガイドライン


主な要件は、以下の通りです。
①保証人が個人であり、主債務者である中小企業の経営者等であること。
②主債務者である中小企業と保証人であるその経営者等が、弁済に誠実で、債権者の請求 
 に応じて負債の状況を含む財産状況等を適切に開示していること。
③反社会勢力でないこと。他


その結果、
❶経営者保証なしで新規融資を受けることができる可能性があります。
❷経営者保証の解除ができる可能性があります。
とのことです。


あくまでも可能性であり、その為には1)中小企業と経営者間の常識の範疇を超える資金のやり取りがなく、2)融資を受けた会社は返済能力の向上を通じた信用力向上、3)財務諸表の適宜情報開示等の透明性の確保、が努力義務として課せられています。


今まで、機械的に代表者に連帯保証を求められ、出来ない場合には融資を受けられなかったことから比べれば、前進した内容だと思います。確かに、全ての企業が胸を張れるような財務内容に至っていないことも否めません。


しかしながら、高齢化による創業オーナーの引退、折角の素晴らしいアイディアを持つ創業者であっても実績がない等の理由で、若手経営者へ事業承継できない、海外に比べて創業企業が少ないなど、今後の日本の経済に深刻な影を落とす重要な問題だと思います。


私の考えは、財務諸表を一見すれば対象企業のレベル感がある程度分かってくるものです。また、経営者と話をすれば、自社の事業構造に対する問題意識、その改善策等に建設的な意見を持っているのかが理解できます。


国税庁の発表に寄りますと、創業した中小企業の実に95%が10年後には消え去っているという驚くべき調査結果があります。一方、国内企業の95%が全国の中小企業です。余談ですが、その5%の大手企業のうち丸の内に本社を構える企業がGDPの過半を稼ぎ出しているそうです。


経済活動やファイナンスの世界でリスクヘッジする為には分散投資する事が常套手段です。わが国の財政収支の状況や、来るべき人口減少問題を踏まえますと、マクロ的には各々の企業すべてが元気良くならなければ、大変に危険な状況と言わざるを得ません。


先の銀行による代表者保証人要求の緩和は多少なりとも寄与するとも考えられますが、現在の銀行は戦後のようにバンカーが身を費やして企業を育てるという意気が消失しており、また融資審査にあたっては誰が審査しても同じ結果となるスコアリングなるものに頼っている懸念点があります。


銀行業であっても事業であるからには、融資審査という「目利き力」を最大の資源として、融資先企業を育てながら自らの金利収入を増やして行くビジネスモデルが本来あるべき姿のはずです。


実際は、金融は公共性が高いとの事から金融庁の指導により、銀行間の横並び意識が非常に強く、かつお客様から預かっている預金をどの程度貸し出しとして払い出しているかを示す預貸比率が地銀などは50%を下回っており、今日の日銀ゼロ金利政策により経営統合が始まりはじめています。


M&Aにより海外市場を取り込むことも良いですが、現在の日本の経済環境を見渡し、変容してしまった銀行のビジネスモデルを立て直す必要があるのではないでしょうか。
今後、業界に特化した金融機関が現れても良いのではないでしょうか。その業界に対する目利き力が他行より長じる訳ですから、当然に生きた審査能力が高まり、他行より低い融資金利を提供できると思います。


また、現在、取引先企業のリスクを踏まえても、融資金利格差の幅は少ないと思います。この点について、金融工学を活用すれば、リスク対リターンを明確にし、メリハリのある融資活動が出来るようになると思います。


一方、中小企業サイドも財務に長じた経営者の片腕が社内にいるとも限りません。もっと財務諸表が法律として詳細が作成義務が規定されておりますので、会社として敢えて任意で第三者的な立場にある公認会計士の監査を受けて金融機関にアピールする位の努力も必要かと思います。


この場合、銀行も真摯に受け止め審査を行う融通性をも持って頂きたいと思います。今の日本の社会は、余りにもマニュアルによる標準化ばかりが進んだ硬直的な組織になってしまっていると思います。組織が大きくなれば、なるほど意思命令系統が機械的になってしまうものです。


この際、大手銀行を業態別、融資先別に分社化してしまい、若い銀行マンに身を張って自分が惚れん込んだ企業に融資と事業支援が出来るようにしては如何でしょうか。これだけの行員数、取扱金額ですから、ポートフォリオとしてのリスク率が推計できるのでは。


最後に思いますのは、会計士、税理士は数値を取り扱うことには長けていますが、必ずしも経営や事業計画立案に長けている訳ではないことです。事業というのは、やはり経験と場数がモノを言います。その様な人材を見出す光を充てる社会の仕組みも同時に必要かと思います。


何でも、所属する組織やチームのコンセンサスを前提とする社会では、結局、最大公約数でしか物事が決まりませんので、だんだんと意思決定のスピードが遅くなるのは当たり前の話しです。ノアの箱舟ではありませんが、人間は脅かされないと本気になりませんので、2020年東京五輪後の日本がどの様に変革できるかが、重要な岐路にあると思います。


また、お会いしましょう!