誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

株式会社JAPAN CRAFT SAKE COMPANY!

皆さん、おはようございます!
不要不急の外出自粛要請が浸透しているせいか、仕事においても不要不急の出張や外出を避け、リモート会議で済ませている方々が増えている様に感じます。やむを得ぬ事情で外出しても、公共交通機関は平日であるにも関わらず人影はまばらでまるで週末の様です。



元サッカー選手の中田英寿氏を知らない人はいないでしょう。現在は、日本酒、食、工芸など日本の文化や伝統産業を世界に発信する事業を営み、精力的に日本各地を巡りながら様々な伝統産業や文化の現場を訪れ、販売促進のコンサルティングや海外輸出を手掛けられていらっしゃるようです。その会社が株式会社JAPAN CRAFT SAKE COMPANYです。


中田氏いわく、日本の伝統産業は妥協して中途半端なものを売るのが嫌なせいか、海外への売り込みが上手くないと捉えていらっしゃるようです。自らを「生産者の言葉を翻訳する人」と位置付け、日本の伝統産業の意味や良さを理解し、世の中に伝えて行きたいとしています。その発展の鍵を握るのは、日本の若者に理解して貰うことだとしています。


日本の伝統産業が衰退していく一因として、若い世代にそれが届いていないことにあり、日本のお酒、工芸品を世界に伝える仕組みづくりに取り組む一環から、大学での客員教授に就任し、講座「日本文化の世界戦略」を担当するそうです。将来的には日本文化に関する学校を独自に創設する構想も持たれ、若い世代に受け継いでいく考えをお持ちです。


確かに日本の伝統産業は、私たちが代々受け継いできた生活の中に育まれて来た暮らしの利器、美食であるということが出来ると思います。それは、科学や経済合理性といった概念から一線を画された、何ともいえない味わいを私たちにもたらしてくれます。標準化された工業製品では表現することが出来ない温もりを手工芸品は醸し出してくれます。


工業化社会の急速な進展により、モノを大量生産大量消費させることにより私たちの物質的な暮らしの豊かさを実現したと言えますが、それは作り手の顔の見えるモノとしての温もりを失わせる結果ともなっています。愛着のもてないモノを大量に購買し、用が済めば捨て去られる運命にあるそれです。その様な社会を私たちは創り上げてきたと言えます。


その様な大勢の陰に隠れるようにして、手工芸品としてのモノを生産する日本の伝統産業は衰退の一途を辿ってきたといえるでしょう。いまの若者だけに拘わらず、戦後に生まれた人たちは生まれたときから工業製品に囲まれた暮らしを営んでおり、それをあたり前のように受け入れています。それも、ここ数十年の歴史の中での事実にしか過ぎません。


これに対して、手工芸品は数百年という歴史を経て、自分たちの暮らしの中で磨き上げられてきた技であり、標準化されていないモノとしての味わいを受け止めざるを得ないと思います。それぞれのモノの意味を私たちは忘れ去ろうとしていますが、いま一度それを理解する必要があるでしょう。私たちが若者に伝えていかなければ誰が伝えるのでしょう。


本来、工業製品と手工芸品は共存すべきであり、それが可能だと思います。機能性を重視する工業製品に追いやられてきた日本の伝統産業も、伝統的な部分を残しつつも時代の趨勢を踏まえながら新しい価値観を採り入れ、良きものは残し、古きは変えて行ってこそ伝統工芸と言えるのでしょう。それは暮らしの中で育まれていくモノだからだと思います。


今日もありがとうございます!
http://crelife.co.jp

×

非ログインユーザーとして返信する