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銀行のオープンイノベーション!

皆さん、おはようございます!
これからは、中小企業が協働しながら一つの商品を世に送り出す時代が到来するものと思います。個人の生産消費者(=プロシューマー)たちが思いついた新商品を形にしていく為に、素材生産や加工組立をする事業者たちが連携し合いながらそれを実現していく。



りそなホールディングスは、「銀行の枠組みを超えて顧客ニーズへの解決策を提供する」とし、データを起点とした異業種や地方銀行との連携を加速する考えを示しています。想定するのは、りそな銀行の充実したホームページを利用する1600万人の個人顧客の履歴データを活用して、リアルとネットを融合した様々な事業機会に結び付けたい考えだ。


例えば、住宅ローンにおいて、お客様がりそな銀行のアプリで閲覧、検索履歴データを基に顧客の行動を把握すれば、不動産業者からの顧客紹介情報に頼らずに、お客様との取り引き深耕に繋げられます。また、小売業などの異業種と連携することにより、お客様の購買履歴や預金データをリンクさせることで、購買予測など様々な可能性が見出せます。


そして、その様な顧客基盤をオープンプラットフォームとして、地方銀行や異業種に開放することにより、相乗効果として顧客を増やすことが出来ると見込んでいます。その様なオープンプラットフォームを構築していく過程では、データ解析など異業種とのM&Aをも想定している様です。そこまで行くと、従来の銀行の枠組みでは語れないでしょう。


りそな銀行といえば、旧都銀下位行である協和銀行、埼玉銀行、大和銀行が統合して出来た銀行であり、メガ3行に比べれば、国内マーケットを地盤とする巨大な地方銀行の様な位置づけです。一時期は経営不振に陥り、一時的に実質国有化された経緯のある銀行ですが、いまはお客様のニーズに真摯に応えるユニークな銀行に生まれ変わっています。


通常は15時で閉店する店舗の営業時間を17時まで延長したり、ローンプラザの土曜日、日曜日営業、その場で普通預金通帳を開設できるサービスを提供するなど、お客様目線でサービス内容を変革していくエネルギーは、大手メガ銀行3行も敵わない目を見張るものがあります。そんなりそな銀行だからこその新しい事業への布石と言えるでしょう。


従来の銀行のビジネスモデルと言えば、お客様からの預金(=銀行にとっての負債)を企業に対して貸付(=銀行にとっての資産)することにより、その利ザヤで収益を上げるストックビジネスに徹していたと思います。しかし、それは戦後から高度経済成長時代に確立した、経済が右肩に上がっていく過程において通用するビジネスモデルと言えます。


今や、そのビジネスモデルが成り立たなくなっている以上、新たなビジネスモデルを模索していかなければなりません。しかし、大手メガバンクをはじめ地方銀行においても、その様な銀行の枠組みを超える発想を持つ事業展開を考えているところは皆無と言わざるを得ません。それだけ経営トップが、自らの経験不足から守りに入っていると言えます。


銀行がリテールと呼ばれるマスマーケットで生産性を高めて行く為には、情報化社会において情報技術を活用しない手はないでしょう。元々、銀行業とは情報産業の一つに数えられるほど、情報ビジネスと相性が良いものと考えられています。むしろ、会計アプリのマネーフォワード、LINEをはじめとする異業種が銀行業への参入を窺っている程です。


今日もありがとうございます!
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