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三菱商事の循環型成長モデル!

皆さん、おはようございます!
昨日は寝不足がたたって頭は冴えず、身体も強張りパッとしない一日でしたが、昨晩は9時間寝ただけあって今日は朝からすこぶる体調が良いです。体調が優れない時はネガティブな発想に成り易いので、その様な時は何もせずに早く寝てしまい翌日に備えるべきでしょう。



総合商社といったら戦後は資源の輸出入で稼ぎまくる、貿易事業において海外市場の情報力を源泉としていたと思います。その後、高度経済成長時には、資源のみならず自動車・モビリティやその製造に必要な金属製品を貿易する列記とした事業会社であったと思います。その後のグローバル社会の到来と第二次オイルショックを境に投資事業化の道を歩んでます。


コングロマリット経営の道をひた走り、鉱山等資源投資のみならず事業投資を進めながら業界再編によるバリューチェン改革を大義名分として事業会社を買収しまくっていたと思います。その中の一つがローソンであり、今回売却を検討してる「ケンタッキーフライドチキン
」を運営する日本KFCホールディングスも米社との合弁により三菱商事が設立してます。


その三菱商事が資本効率を上げもう一段企業価値を高めるべく、これまで投資を行ってきた資源や事業のポートフォリオの入れ替えを断行しようとしてます。その時の判断基準が成長性が見込めずROA(=総資産利益率)改善が見込めない投資を止め、商社としてこれまで培ってきた事業マネジメント力を活用し成長が見込める事業投資に転換しようとしてます。


これまでの事業投資と異なるのは、新しい事業を創出する観点から事業の構想力を拠り所として、成長が見込まれる業界再編や新興事業への投資を果敢に行っていき、投資効率を一段と高めていくものです。もっと事業の中に入り込みながら事業構造を改編していくことを狙いとしています。その時に必要になるのが事業をマネジメントする力であるとしています。


これまでも業界再編を旗印に事業投資を行ってきたと思いますが、まだまだそれが出来ていなかったということでしょう。それに取り組む社員の個人の資質に拠るところが大きいと思います。三菱商事としては①構想力、②実行力、③倫理観を人財育成の柱としています。それは大手企業ばかりでなく、中小企業にあってもこれからの時代に必要なスキルでしょう。


ただ結果としての投資効果のみからその良し悪しを判断するのでなく、その効果を最大限に引き出すべく実体経済としての事業収益力を高めるために何をすべきかを考えることが最も大事だと思います。広義のコーポレートファイナンスの論理を物事を理解する拠り所とするのと同時に、実体経済であるビジネスをどうやって成長させるかを考える必要があります。


その意味で、米フランチャイザーとの日本における経営権に係る契約見直しを迫られている中で、国内市場だけでは成長に限りある日本KFCホールディングスの保有株式すべてを外資系ファンドや外食大手などに手放そうとする判断はやむを得ないのかもしれません。事業ポートフォリオ上、食品事業をドメインと位置づけ上流から下流までを制するなら別です。


この辺の事業軸での判断とコーポレートファイナンス軸での判断をバランス良く調和させることが、これからの社会で望まれるのではないでしょうか。それは何も株式公開している総合商社だけのことではなく、行き過ぎた資本主義社会の揺り戻しとして新しい道徳観(=倫理観)として根付かせていくことが必要だと思います。実体経済があっての金融経済です。


今日もありがとうございます!
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