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「価値」を考える!

皆さん、おはようございます!
ビジネスモデルを描き出すということは、その対象となる事業の「価値」を見出すことかもしれません。一言で価値とはいいましても、価値には主観的な価値もあれば客観的な価値もあります。ビジネスとは、その両方が凝縮された価値生成器であり審美眼が必要でしょう。



私が大学院で学ぶ切っ掛けとなったのは、それまで実務でM&Aに携わりバリューエーションという企業価値や株価を財務諸表から算定することの奥深さを感じ、貸借対照表とその企業価値や株価との関係性を深めてみたいと思ったからです。コーポレートファイナンスと会計学の学際的な研究をテーマで「無形資産の公正価値評価」を論文として書き上げてます。


もともと常用される「価値」という言葉に、ワクワクする将来に対する期待感の様なものを感じていました。今でもビジネスモデル・ストラクチャーやビジネスプランを構想する時に
、価値をどれだけ引き出せるかを考えることが楽しいからのめり込んでしまうのかもしれません。価値には定性的価値と定量的価値があります。その両方のバランスが必要でしょう。


マーケティングの世界では、ある商品の販売価格を上回る価値を消費者が見出した時に購入に至るということが考えられてます。その販売価格を上回る価値とは、商品の機能性や利便性だったり、もっとアート性の強い商品であれば消費者の嗜好性によって千差万別な捉え方がされる非常に主観的な個人差のあるものでしょう。そこを深めるのも楽しいと思います。


一方、企業は定量的な数字で業績や予算なども表現することになります。幾らで販売して売上を作り、その商品を幾らで生産するか仕入れて来るかして利益が算出される訳ですが、それが総体としての企業価値や株価に反映されることになります。コーポレートファイナンスは、その一般化された商品の価値に基づいて経済価値計算する測定方法を提供しています。


それに対して、会計学はその価値をどのタイミングで認めて、幾らで帳簿へ記録に残すのかという解釈方法を提供してくれます。このコーポレートファイナンスと会計学という相互に絡み合った異なる立場から価値を捉えることが実に大切なことなんだと感じています。価値に関する考え方を論理的に深めて行くためには、会計学の解釈方法がとても役に立ちます。


会計学が利害関係者に対し企業の業績や財政状態を報告することを目的としていることから
、自ずと主観的な価値は排除され、客観的な価値が採用されることになりますが、まず主観価値と客観価値を判断するところを出発点としているところに深い意味があります。企業というものは取得原価を超過する利益としての「のれん」を獲得することを目的としてます。


取得原価とは、企業が社外から購入した調達価格の事であり客観性を伴っています。それに対して売上げなどの収益は、どの時点でそれを認めるかによって異なる価格(=価値)を取り得ることになるのですが、会計学の目的から販売という客観的な事実が保たれている必要があるのですが、学説上の考え方として「自己創出のれん」の可能性まで言及されてます。


そんな徹頭徹尾厳格な会計学の世界ですが、現在は社会に一般的に認められた公正価値に従って資源の取得や販売を評価することになっていますが、この公正価値の測定方法に少しずつ主観的な判断が入り込み始めていることに留意が必要です。例えば減損会計における取得原価の自己再評価です。価値の真実性を追求するなら主観性が勝ることもあるのでしょう。


今日もありがとうございます!
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