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リクルートのFP&A!

皆さん、おはようございます!
若い頃、知人達からあまりにも一つの部署という形にはまらないキャリア形成に、なにが専門なのか良くわからないと言われていたことが思い返されます。信用金庫を振り出しに、企画業務や会社再建業務に携わり、様々なことを幅広く経験していますが収まり切れません。



自分で自分の専門を企画畑ですとか財務経理畑ですと他人に名乗れないものほど苦々しく苦しいものはありません。自分のキャリアを脈々と語ったところで相手はもっと何者であるかが分からなくなるものです。確かにM&Aやビジネスモデルやビジネスストラクチャーを描くことが専門ですと言ったところで、自分の出来る全てを形容している訳ではありません。


最近は、中小企業の社外CFOですと言ってお茶を濁していますが、CFOのプロから言わせれば遣っていることはCEOだよね、と言われる始末です。。それだけ今の社会は、企業における職種が細分化された結果として、キャリアが専門特化してしまっており、その形容された肩書の中で安住してしまっているものかもしれません。それも社会の弊害でしょう。


つい最近のことですが、自分の若かりし頃のキャリアを形容する良い言葉に出会いました。
それがFP&A(=ファイナンシャル・プランニング&アナリシス)という、CFO室を機能させるための職務です。欧米では一般化されているのですが、未だ日本では馴染みのない職種かもしれません。日本語で言いかえれば事業統括ということになるのかもしれません。


日本CFO協会主催のセミナーで、リクルート事業統括室室長三木久生氏による「リクルートにおけるマネジメントコントロールシステムとFP&A」というタイトルの公演を拝聴させて頂いたことが切っ掛けです。リクルートでFP&A業務一筋に57歳になる三木氏がご講演の締めくくり言葉として、自らのキャリアを踏まえ抱負を語られたのが印象的でした。


リクルートという大組織の中で縦横無尽にFP&A業務を司られてきたご経験の中から飛び出したのは、これからの時代は日本経済を支える中小企業にこそFP&A業務を根付かせる必要があると断言されたことです。中小企業は素晴らしい技術ノウハウを持ちながら、それを顕在化させる経営基盤を持ち合わせておらずそこを変革されたいとの言葉に共感します。


FP&A業務とは、会計と財務の知識を活用して、経営陣のビジネスパートナーとして機能します。戦略的な意思決定をサポートするために情報を収集・分析し、経営計画に反映させるのですが、日本企業固有の本社機能である経営企画室が事業部門を統括する組織体系では事業部門との間に高い壁が聳え立ってしまい、本当の意味での事業統括が出来ないのです。


だから、本社CFO室FP&A担当者は、事業部の中にもFP&A機能を置いて事業部長を支援しながら本社部門と連動する組織形態を持ちます。その時に大事なことは、FP&Aという肩書を笠に着ることなく、どこまで人間として事業部長とコミュニケーションが図れるかという人間性により、その能力や期待される効果に大きな差が出てくることになります。


私の場合ですと、ただ企業組織のマネジメントに終始することなく、対外的な交渉までビジネスモデルやストラクチャーを描きながら率先して行ってしまいますので、経営管理ではなく事業統括の方がしっくり来るのかもしれません。大学院時代の指導教授より、私の意図に反し財務会計ではなく管理会計を指向していると言われたことが懐かしく思い返されます。


今日もありがとうございます!
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