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M&Aリスキリング教育!

皆さん、おはようございます!
現在の仕事を形容するなら、中小企業やスタートアップ企業に対してビジネスモデルやビジネスストラクチャーを一緒に考えデザインすることだと思います。それを社外CFOの立場からアドバイスするに留まらず、自らのビジネスをデザインすれば面白いことが出来ます。



個別指導塾の「明光義塾」を運営する明光ネットワークジャパンは、M&A(=企業の合併や買収)分野の求人に特化した新しい人材紹介サービスを始めるそうです。転職希望者にM&Aに関するリスキリング教育をした上で企業に紹介します。明光義塾を通して培った教育事業のノウハウを生かすことを企図しています。面白いところに目を付けたなと思います。


後継者のいない中小企業の潜在的M&Aニーズを考慮に入れますと、まだまだM&A人財は大きく不足しており、また大手企業のみならず中小企業やスタートアップ企業まで経営戦略の一つとしてM&Aを活用していることを考えますと、確かにM&A業者やそこでの経験者は急激に増えている状況にはありますが、量とともに質を底上げする必要があるでしょう。


明光ネットワーク傘下の明光キャリアパートナーズがM&Aに関するリスキリング教育を受け持つそうです。一定の社会人経験があるといった諸条件を満たす人が対象となります。転職希望者には1~2ヶ月程度の研修を実施し、買収先の選定から企業統合時の手続きまで必要な知識を学べるようにするとしています。体系立てて学べばそんなに難しくありません。


紹介先に入社後も数ヶ月程度は実務的な研修で補助するといいますから至れり尽くせりですね。具体的にはデロイトトーマツグループでM&Aコンサルティングなどに強みのあるデロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリーが提供するオンライン講座を使用するようです。気になる費用ですが、明光キャリアパートナーズが全額負担するそうで驚かされます。


M&A草創期より関わっていることもありますが、当時はM&A実務を見よう見まねで学んだことが懐かしく思い返されます。それでも会社再建業務を通じ事業の売買を手掛けていたことがあったから、そんなに苦労することなくサービス商品としてのM&Aを身に付けることが出来たと思います。一番印象深いのはデッドのみならずエクイティに触れたことです。


M&A実務の中でもバリュエーションといわれる企業価値や株価算定が難しくもあり最も楽しかった記憶が残ります。スキルはテキストを読めば一通り習得できると思いますが、M&Aを実践する場面ではテキスト通りに行く筈もなく、実践的にマーケティングと言われるM&Aにより発揮されるシナジー効果(=相互補完効果)を構想することが醍醐味なのです。


また具体的な交渉場面では法律知識や会計知識に造詣が深い方が良いでしょう。最近のM&Aマンを見ていますと、マッチングという営業力にばかり力を入れているせいか、このM&Aプロセスに不可欠なエクゼキューション(=M&A手続き)が希薄であることを危惧します。それを理解していないとM&A交渉のプロセスマネジメントが雑になってしまいます。


明光ネットワークの新しい取り組みから読み取れることは、そもそもM&A実務経験者に限りがあることから、少しでも付加価値を上げるべくリスキリング教育を施そうと考えたのでしょう。そのコストを考慮しても有り余る報酬を手にすることが出来るとの目算を持っているのであり、これから暫くの間はニーズが増えこそ減ることはないと見ているのでしょう。


今日もありがとうございます!
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