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M&Aの醍醐味!

皆さん、おはようございます!
社外CFOを司ってますと顧問先企業の役員会などに参加することも多々あります。本来なら社長が会議を取り仕切るべきなんですが、社長の方からファシリテーションをお願いされることもあります。他の役員との関係で言い難いこともある様ですがそれではいけません。



最近でこそ中小企業のM&A型事業承継を手掛けることが多いのですが、サラリーマン時代は大型M&A案件の責任者としての役割を担っていました。両者を比較すると中小企業のM&Aの方が扱う取引金額は少ないものの手間は大型M&A案件より掛かるように感じます。
中小企業M&Aの方が人間臭くて、取り引きに必要な資料の準備が整っていないからです。


また、中小企業M&Aの場合は、無理して買収を行わずアライアンス(=資本業務提携や業務提携)の方が望ましくも思います。それは買収する中小企業において買収資金を拠出する程のメリットが少なく、むしろリスクの方が高いと感じるからです。事業に必要な機能を活用するという意味では、経営権の取得を目的とせずに借りてきた方が良いと思うからです。


事業環境が移り変わるスピードが年々早まっているということもありますが、経営基盤の脆弱な中小企業がM&Aを行うことは、屋台骨を揺るがすほどのインパクトを与えてしまうからということもあります。ただし、ことアライアンスに関しては、今後の中小企業の事業成長を考えますと避けては通れず、戦略的に事業再構築の為に取り組んでいくべきでしょう。


一方、大手企業のM&Aは余剰資金に物を言わせて市場を獲得する形の取り引きが多いようです。グローバル展開を目的としていたり、市場でのリーディングカンパニーになることにより更なるスケールメリットを追求することを目的としています。確かにその位大胆なM&Aによる成長戦略を採っていかないと継続的に企業価値を高めることは敵わないでしょう。


本来なら事業成長させる為に自らの事業に欠ける資源を獲得すべく垂直統合型のM&Aを行うべきところですが、手っ取り早く資本主義社会におけるマネーゲームで企業価値(=株価
)を買収するのに等しい行為だと思います。しかし、それでは事業の足腰を強めることに至らず、また自助努力的に新規事業を創出することに繋がらないことを理解すべきでしょう。


ファイナンシャルM&AとストラデチックM&Aという考えがあります。前者はM&Aを企業価値を上げるための手段として使う方法であり、後者は事業戦略上の必要から取り組む捉え方です。私は当初より無意識のうちにストラデチックM&Aを指向していますが、それはきっと事業会社での経験が長くコーポレートファイナンスを拠り所としてるからでしょう。


その事業を再構築し成長させる為に、望まれるべき市場の背景(=コンテキスト)に対して
、どの様な商品価値を顧客に対して提供できるかを考え、それを実現する為に必要なビジネスモデル(=狭義の概念でありオペレーションモデルとも言います)を収益構造と費用構造を考慮した収益モデルを伴って、いかに組み上げていくかを考えることが前提となります。


ビジネスモデルを構築する為に欠ける資源があれば、それをアライアンスによって補うことを考えるのが醍醐味です。その時にビジネスモデルと経済的価値を同時に空間把握的に構想するのが天分です。まるで最新鋭旅客機のコックピットのフロントガラス越しに映し出される計器類を見ながら外の景色を見るようなものです。目盛りの付いたビジネスモデルです。


今日もありがとうござます!
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