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百貨店ビジネスのあるべき姿!

皆さん、おはようございます!
生まれてはじめてビジネスモデルなるものを考えたのは、小学校3年生の時に父親に連れられて行ったパチンコ店でのことです。どうやって利益を上げているのか出玉率のことを父親から教えてもらい、学校に提出する日記にしたためた記憶があります。先生は苦笑いです。



コロナウイルス禍後のインバウンド(=訪日外国人)客の急回復により瀕死の状態を脱して一息ついている百貨店各社ですが、国内需要の低迷は変わっておらず、これまでの都心一等地に巨艦店舗を構えて流行商品を見出し棚貸して販売するビジネスモデルは既に過去のものとなっており、これまでの既成概念に捉われない抜本的な改革が望まれるものと思います。


その様な中でも、大丸百貨店や松坂屋、パルコを傘下に持つJ・フロントリテイリングは「
くらしのあたらしい幸せを発明する」をミッションステイトメントとして掲げ、新しい商品創造や地方の後継者難中小菓子メーカーをファンドを活用して傘下に収める他、三越伊勢丹では外商部を強化し店舗をショールーム化するなど、新しい百貨店の動きが見て取れます。


それに比べ古巣である西武百貨店は見る影もありません。7&iホールディングスからファンドに売却されるばかりか旗艦店である池袋本店には家電量販店が低層階に入居する有様です。1990年代までは堤誠二の下で「文化を創造」する企業として飛ぶ鳥を落とす勢いで一世風靡してましたが、バブル経済崩壊以後は借入金に頼った経営で見る影もありません。


西武百貨店は子会社であるディベロッパー西洋環境開発を通じて、早くからまちづくりやビジネスインキュベーションに取り組んでいました。西武百貨店つかしん店などは、これまでの巨艦建物の中に百貨店を入居させるという考え方を排し、様々なブティックが寄せ集まるそれこそまちを創りを行っています。その施設を管理していたのが西洋環境開発なのです。


その当時、堤誠二以外の役職員がその必然性を理解していたのか疑問が残ります。それから30数年を経て今という時代的背景の中で捉えれば、まちづくりや新しい事業のインキュベーションの必要性を理解できるのではないでしょうか。三越伊勢丹だって、旗艦店である新宿本店でこれまで培ってきたまちづくりノウハウを生かし周辺不動産開発計画があります。


百貨店業界を建物の中で流行り物の高級商品を随一にお客様に案内し販売する、旧態依然とした本質を時代に合わせて変えていく必要があるのでしょう。しっかりとお客様を繋ぎ留め続けるには他人が作った商品をいち早く仕入れる時代ではなく、暮らしの豊かさを感じられる商品を開拓する必要もありますし、自ら商品を開発する目利き力も必要になるでしょう。


また、それと合わせてJ・フロントリテイリングが行おうとしているように、後継者難の地方銘菓を単に傘下に収めるだけではなく、そこを起点として新商品を開発しながらまちづくりを行っていっては如何でしょう。まちに欠けている必要な機能を百貨店が持つ暮らしのノウハウを生かして置いていくことも考えられるでしょう。まちをマネジメントする視点で。


本来、西武百貨店の西洋環境開発がそ役割を司るべきだったのではないかと考えます。「帝都対戦」など映画制作も手掛けていた異色のインキューべートディベロッパーであった同社ですが、そのミッションが堤誠二と役職員の間で共有されておらず、傍から社会に良いことを行っているディベロッパーの域を脱することが出来ずに没落してしまったのが残念です。


今日もありがとうござます!
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