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企業の目的とはなにか!

皆さん、おはようございます!
日経平均株価がバブル経済後以来の高値を付けるなど、企業業績が好調であることを裏付けるような活況を帯びています。ゼロ金利政策や円安に振れるなど複合的な要素で確かに企業業績も好調なのでしょう。しかし、なにか表面的な数字のみを過信する危うさを感じます。



企業は資本を活用して事業に投資運用するヴィークル(=箱)であることから、自ずとその結果の良し悪しも財務数字によって評価さるのは合理的と言えばそうなのですが、財務数字というものはそもそも対象となる経済事象を客観的な数字で換算できなければ会計として認めないとする限界を示す前提があります。自己創出のれんなどは会計の対象になりません。


そもそも財務数字は、その業績や投資判断をする為の参考情報(=手段)に過ぎなかったと思いますが、現在ではそれが目的化しているところに課題があり大変に気になります。上手く言葉で言い表せませんが、そんな資本の効率性以前に人間の幸福を追求する利器であるはずの企業組織が、現在社会では本質を忘れ去りマネーゲームの様相を呈しているからです。


コーポレートファイナンスを預かる立場からしても、そんな金融工学を駆使して企業の経済価値を最大化を図るよりも、結果的には経済価値を高めることにつながるのかもしれませんが、それ以前にそこで働く方々の幸せを高めて人間としての成長を実現する場である必要があります。それが結果として、企業を取り巻く利害関係者の幸せにつながることでしょう。


最近、ヒューマンキャピタル(=人的資本)という言葉に注目が集まっています(=※私はキャピタルとか資本というと、なにか金銭と並列で対置しているような感じがして好きではありませんが。。)が、企業の永続的な成長や企業の経済価値を高める為には、そこで働く方の経験知を通じた個性的アイディアを拠り所とした創造的経営が不可欠だからでしょう。


それでも未だ企業が主役で働く方々は企業に従属するものであるニュアンスが拭い去れません。企業とは働く人々の希望を実現するための単なるヴィークルに過ぎないのにです。欧米では企業は株主が所有する意識が強すぎてその他の利害関係者が劣後にされていますし、一方の日本の企業もお家意識が強く泥臭い上限関係という人間模様が未だに蔓延っています。


本来、人間とは自然界の一部であり、歴史を辿ればその自然から誕生した生物なのです。そんな人間が為すべきことは、私たち人間がこれからも自然環境と調和を図りながら、誰もが自己成長を図りながらより良い社会を育んでいくことでしょう。その様な人間に課せられた生きる目的を考慮すると、企業は各々共有する価値観を拠り所として参加する協働体です。


企業の本質は、ある一定の経済行為を通して社会に必要な便益を提供しようとする価値観を持つ人々により創出され、その価値観に共感する人々が後からジョインすることにより成り立っていると考えられます。同じ事業を営んでいても資本効率など経済合理性に価値観の重きを置く企業もあり、価値共有できなければつながりを求めなければ良いだけのことです。


その意味では、これからの企業は人間関係資本の重要性が高まり、金銭としての貨幣資本の相対的な意味づけが低下し、人間関係資本と貨幣資本が両軸となってバランスよく廻っていかなければならないでしょう。その意味では、CFOを務める方々はコーポレートファイナンスのみならずヒューマンサイエンスなどの知見を持って融合させる必要があるでしょう。


今日もありがとうござます!
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