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これからのCFOの役割!

皆さん、おはようございます!
私の嫌いな言葉に「競争戦略」というものがあります。何とも刺々しい語感のする浅ましい言葉だと受け止めています。ビジネスの世界では未だ前世代の陣取り合戦が繰り広げられていますが、これからの来るべき時代を見通すなら「共創企画」と捉えた方が良いでしょう。



中小企業をお客様として7年間に渡り社外CFO(=最高財務責任者)としての役割を担わせて頂いております。しかし、残念ながら中小経営者のCFOなる本質的な意味を理解して頂いている方がどれくらいいるかと言えば、僅かかもしれません。考えてもみれば大手企業だって、経理部長生え抜きの役員を便宜的にCFOとしているところが大方を占めてます。


そんな日本経済の状況にお寒く感じてしまいますが、いったい我が国に本当の意味でのCFOを名乗れる人が何人いるのでしょう。私の感覚からすれば100人に満たないのではないかと思います。そんな状況ですから、中小企業にまでCFOが行き届かなくとも無理もないかもしれませんが、これからの社会の時代的背景を見通しますとビジネスの量より質です。


だからCFOは大手固有の役職などと捉われないで、もっと自由な発想で日本の社会のことを思って、これぞという中小企業やスタートアップ企業があれば転身を図って欲しいと思います。本物のCFOというものは、会社という枠組みに捉われることなく、自分自身が思い描いたビジネスを実現するのに必要とあれば、どこでも如何なく能力を発揮するプロです。


専門性だけでなく人物的にも自由で自律しており、自分の世界観をきちんと持っていることが望まれるでしょう。そこまで限定してしまいますとCFO人財は国内に数10人いれば良い方でしょう。スタートアップ企業などをつぶさに見ていますと、登竜門である会計士出身でIPO経験がある人材をCFOと呼んでますが、そんな狭い世界のプロではありません。


概念というものは時代とともに進化していくものです。だから、このCFOなる概念定義も当然に時代の移り変わりとともに変容しなければなりません。CFOとは財務等の専門家以前に経営者たるべきなのです。経営者たるものは、自らを自ら規定した概念によって絶えず成長させていく必要があることは言うまでもありません。CFOにも同じことが言えます。


それが出来ない人物にCFOは務まらないでしょう。CFOとは、ひとえに財務数字をもって「事業」や「経営」を語ることのできる人物ですが、必ずしも財務や会計といった実務スキルに長けているだけでなく、将来想定される誰にも経験のない経営課題に対しても金融工学などを駆使しながら、またビジネスの価値観をも考慮しながらベストな判断を下せます。


その意味では、ただIPOやIRなどの技量を身に付けているのみでは駄目で、審美眼を持って哲学を行いながら、未だ見ることのできない未来のあるべき姿を描き出して行く能力と胆力が備わっていることが必要十分条件だと思います。その人物的な資質の上にコーポレートファイナンスという判断軸が備わって、はじめてCFOとしての役割が担えるでしょう。


またコーポレートファイナンスとは言いましても、これからは知的財産やノウハウ、ブランドなどの人間を拠り所とする無形資産が企業価値の源泉となることを考慮に入れますと、暗黙知や創造力などを如何に発揮するか人間科学の分野に造詣を深く持っている必要もあるでしょう。人的資本に焦点があたっている所以です。自由な発想でCFOを定義しましょう。


今日もありがとうござます!
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