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地域経済開発との出会い!

皆さん、おはようございます!
最近すっかり行動経済学が市民権を得ています。これまでの経済学が人間の行動を普遍的で一般化された存在として捉えてきたのに対し、行動経済学では人間をもっと個性的で豊かに行動するものとして捉え直しています。経営学や企業財務でも同じことが言えるでしょう。



学生時代に旅行で立ち寄った関西のとある駅のキオスクでたまたま手に取ったのが司馬遼太郎の著書「菜の花の沖」であり、東京までの各駅停車の列車の中で食い入るように読んだことが思い返されます。それははじめて自分の遣りたいことに出会った確信であり、北前船の焚きだった主人公の高田屋嘉平衛の生い立ちを通して鮮やかに描き出されていたからです。


高田屋嘉平衛は、やがて北前船の船主になり、いまだ未開発の箱館(=函館)に定着する様になり、現在の函館地域経済を開拓した中興の祖と呼ばれている方です。晩年には、鎖国時代のロシア帝国との関係を取り為し、友好関係を築き上げています。私は、高田屋嘉平衛のそんな地域間交易を通じて函館という地の開拓に結びつけたフロンティア精神が好きです。


きっと、高田屋嘉平衛の生涯に自分の人生を重ね合わせていたものと思います。だから、紆余曲折がありながらも、社会人になって始めて就いた仕事が信金マンであり、それに飽き足らずディベロッパーで職を得たのでしょう。そこで自らの企業財務のノウハウに裏付けられた事業企画の立案という職務を通して、それを実現して行こうとしていたものと思います。


それがバブル経済崩壊とともに、自らの会社を再建させることになり、いつの間にか地域開発という視点より目の前のキャリアを高めることが勝ってしまい、M&AやIPOというコーポレートファイナンスの知見を積むことに邁進してしまいます。それが30歳代後半頃であったと思います。それは社会がそれを求めているからであり、それに迎合したからです。


社会の枠組みに必要とされる歯車として自らのキャリアを考えるようになって、コーポレートファイナンスというスキルは随分と磨かれましたが、それを何のために生かして行くかという魂がすっかりと抜け落ちていたと思います。その様な期間を10年も過ごすと自分の中にある熱い思いも冷め切ってしまい、精神的にも不調を来すようになってしまうものです。


足場の定まらない真空状態から自分探しをし、自分の向かうべき所を見出すプロセスは二度と味わいたくない経験です。今こうして再び中小企業の事業を再構築することを通じて地域経済を再興することに傾注していることを踏まえますと、それが本来自分が持って生まれた個性であり、本当に自分が遣りたいことなのだと思います。キャリアの目的は変わらない。


その様に考えますと、自分に出来ることを通して、社会に対して何を実現しようとしているのかという意志を持つことが大切であることが理解できます。現代社会というものは、将来にわたり普遍的なものではなく、その時々の人々の考えの結果として構成される移ろい易い砂上の楼閣のようなものです。それに迎合していては、本質を見誤ってしまうと思います。


大切なことは、現代社会の誘惑に駆られることなく、自分の夢を語りながら、その実現に向け社会との距離を保ち、一歩ずつ行動することだと思います。外側に自分が求めるものがあるのではなく、自分の内側にあるそれを見出して行くことでしょう。これからの情報社会の中で生きるということは、捉われのない強い素の自分を見出してそれを実現することです。


今日もありがとうございます!
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