皆さん、おはようございます！
中小企業が自ら再構築し、明日に向けて大きく羽ばたくダイナミズムは、ヒューマンキャピタルとしての人財にあります。その成長の過程でオーラを発して人を惹きつけ、外と内の垣根を低くし、様々な個性を持つ人財の力を取り込みながら自らの力に変えることでしょう。

これまで企業研修といいますと、メンバーシップ型雇用の下、その企業を知り尽くした人財を育成すべく社内で行われていたと思います。しかし、これからの企業研修は、ジョブ型雇用への移行にともない、そもそも自らの職務に必要なスキル、知識は自分自身で身に付けていくことが基本となりますが、それでも企業として一定の研修を行うことが必要でしょう。

メンバーシップ型雇用に慣れ親しんできた人財を急にジョブ型雇用に変えようにもそう簡単に人間の意識が変わるものでもないからです。それでも、これからの社会の動向を見越しますと、これまでの日本企業を支えてきた「お家意識」を前提とする階層組織は成り立たなくなり、宛がわれた仕事をこなすことなく、自律的に仕事を創り出すことが求められます。

その為には、目先の仕事に必要なスキルや知識を得ることは自己責任だとして、人間として全人格的な成長を企業もまた促して行く必要があるでしょう。人間には、本来、持って生まれた社会との関わりの中での課題を解決しながら精神的に自己成長し、創造力を発揮しながら自己実現して行く能力を持ち得ているものであり、その為には健全性が前提となります。

翻って、現代社会におけるオフィスワークは、合理的かつ効率的であるようで、実は人間に本来備わっている能力を疎外している様に思えてなりません。人間が最も創造力を発揮できるのは、その様な人工の無機質な壁に囲われた建物の中ではなく、もっと野に解き放たれた大自然の中で自分自身を見つめ直し、自分も自然界の一部であることを感じ取ることです。

労働の基本は、自らの労力で生活に必要な糧を創り出すことなのですが、企業というシステムは労力をコストと見做すばかりか、分業化により自分の存在がどの様に糧の獲得に結びついているかが見え難くなっているところに、人間として持って生まれた本能を喪失させてしまっている原因があります。もっと原点に立ち返り人間性を回復する必要があるでしょう。

最近、キャンプをはじめとするアウトドアスポーツがブームとなっています。それは、きっと都市に住まう方々が自然に触れることで、束の間ではありますが素の自分自身を感じ取ることが出来るからでしょう。都市での喧騒から離れ、自分自身を見つめ直すことに精神的な安らぎを感じるからであり、そこで人間としての英気を養いながらまた都市へと戻ります。

企業の中にも、役員会などをオフィスの重厚な部屋に置かれた長テーブルに連座するばかりでは良い意見が出て来ないことから、場所を都市から遠く離れた山間で焚き火を囲みながら創造的な意見を出し合うところが出現しています。中には、キャンプ用品メーカーのスノーピークと連携して、企業の敷地内にテントを張って、そこで会議を行う会社もある程です。

兎角、頭脳ばかりを酷使する現代社会ですが、人間の能力は心・技・体が一致した時に最高のパフォーマンスを発揮するものでしょう。その意味では、現代人はもっと心と身体の健康に目を向けるべきです。時にはオフィスという建物から外に出て、意識的に思い切り大自然の中に身を置くことも必要でしょう。その様な研修プログラムがあっても良いと思います。

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