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ノジマ、スルガ銀行との提携解消!

皆さん、おはようございます!
今日は目覚めも良く、朝から落ち着いてあれこれ考えを及ばせ、幸先の良い一日だとウキウキしていました。足取り軽く早めに家を出てから気付いたのですが、コートの下にジャケットを着るのを忘れ、しかもルーターを家に置てきてしまっていることに思わず苦笑いです。



家電量販大手ノジマは、保有するスルガ銀行の全株式を同行に売却することを発表しています。これにより事実上、スルガ銀行との資本・業務提携を解消することになります。銀行と家電量販の異業種タッグの動向は注目を集めましたが、両者の経営方針の違いを埋めきれなかった格好です。不正融資問題で経営悪化したスルガ銀行の先行きに暗雲が立ち込めます。


2020年にノジマがスルガ銀行の筆頭株主に躍り出て、ノジマの野島広司社長が同行の副会長に就任してから、わずか1年余りの出来事です。昨年の6月には野島社長が副会長を辞任しており、そのままの流れで資本関係も解消する最悪の事態に発展したいえるでしょう。
本年2月にスルガ銀行側から資本業務提携解消の提案が持ち出されたということの様です。


ノジマ側としては、スルガ銀行にリテールビジネスの強みを生かし、様々な提案を行ってきましたが、銀行の経営方針に対する考え方に大きな隔たりがあったことを暗に示してます。
金融庁関係者もスルガ銀行経営人との考え方の隔たりは大きく、連携を深めて行って欲しかったが、両者の隔たりは大きく歩み寄りは難しい状況であったことが明らかとなってます。


スルガ銀行は、2018年に「かぼちゃの馬車」という投資用不動産向け融資で審査書類の改ざんや偽造したりする不正が横行していたことが発覚。金融庁が2018年10月に不動産関連業務の6ケ月間の停止を含む業務改善命令を出し、2019年3月期の連結決算で最終損益971億円もの赤字に転落した経緯があり、信用不安も囁かれた過去があります。


その過程でスルガ銀行の預金残高は5分の1に相当する9000億円強が減り、倒産危機を回避すべくノジマと資本業務提携に至っています。未だスルガ銀行は不正融資問題による訴訟リスクといった火種を抱えていることに変わりありません。今日に至って再び不動産向け融資が増加の一途を辿っていることも、スルガ銀行のタガを緩めているように見受けます。


そもそも、ノジマにとってスルガ銀行という全くの異業種の資本業務提携に、どの様な期待を持っていたのでしょう。単なる口を出さないスポンサーという立場に甘んじることを考えていた訳ではないことは明らかです。家電量販店としてのノジマの定評は、お客様の立場に立ったサービスを追求する進取性に富んだ、かつ非常に堅実な経営を行う会社にあります。


今回のスルガ銀行に対する資本業務提携の際にも、ノジマの主要顧客である消費者向けの金融事業の共同展開を主眼に置くことを野島社長は明らかにしていました。具体的には、クレジットカード事業を取っ掛かりとして、ゆくゆくはノジマ傘下のニフティとのフィンテック分野における共同事業などで双方にとっての利益に資する提携を視野に入れていた様です。


スルガ銀行は、組織ぐるみの不正融資事件を起こしていることから見て取れるように、昔ながらの日本企業が陥る無責任体制が蔓延っている、非常に硬直的な縦割り組織なんだと思います。それから3~4年の月日で、その様な組織の悪しき行動から抜けきるのは難しいでしょう。ノジマには共同歩調よりも、外部からのショック療法的に変革を迫って欲しかった。


今日もありがとうございます!
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