誰にも聞けない経営財務戦略!

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参謀から見た起業!

皆さん、おはようございます!
時々、知恵熱を出すことがあります。例えば若い時にサウナやディスコ(←死語か。。)に行くと、翌日は必ず発熱する有様ですので、あまり近づかない様にしていました。この歳になって知恵熱もありませんが、ストレスが溜まり過ぎると過労により発熱してしまいます。



一般的には、スタートアップ企業のアントレプレナーが起業に成功すると、そのアントレプレナーが脚光を浴びて彼ら彼女らの波乱万丈な武勇伝や苦労談が実しやかに語られることが多いものと思います。しかし、成功するスタートアップ企業というものは、必ずしもアントレプレナー一人でそれを成し遂げられる訳ではなく、その陰に支える人物がいるものです。


その人物を仮に「参謀」という言い方で呼ぶことにしましょう。参謀は、アントレプレナーが持つ事業構想やビジョンに基づいて、実際に事業に必要なヒト、モノ、カネ、情報という資源を集めてきて有機的に結び付け、ビジネスモデルやビジネスストラクチャーを組み上げていく役割を担います。時として理念や技術しか持たないアントレプレナーもいる訳です。


その様なアントレプレナーに対して、事業構想やビジョンをも代わりに描く必要もあるでしょう。一般的にアントレプレナーは、持てる技術力やノウハウを基礎としてイノベーションを起こすべく、対外的に打って出るスポークスマンのような存在であり、セルフブランディングしながら名声を高めて、日々の難解な判断をしていく経営者としての存在になります。


必ずしもビジネスに必要な実務を持ち合わせていなくとも、自分の理想とするイノベーションを実現すべく、声高らかに社会に切り込んでいく隊長の様なイメージを持ちます。だからこそ、その脇には自ら専門とするノウハウを拠り所に判断を下し、社内外の事業資源を有機的に結び付けながら理想とするビジネスを成功に導いていく、参謀の存在が見逃せません。


もちろん、自ら持つ事業資源を理想とする事業実現の為に投入することはあたり前のこととして、それ以外にも不足する事業資源を社内外に求めて、それを実際に持ってくるノウハウに長けていることも不可欠でしょう。その時に必要なことが、事業の理念や構想、ビジョンを語りながら、共感という力によってそれら資源を持つ人々を巻き込む力が必要なのです。


それと同時に、理想とするビジネスモデルやビジネスストラクチャーを描きながら、欠けているピースを計算しながら当て嵌めていく能力に長けている必要があります。そして、それらピースを有機的に繋ぎ合わせて行くために最低限の法律を理解していることも必要でしょう。ある意味では、マルチタスクの幅広い知見を持ち合わせていることが必要になります。


その様な参謀がアトレプレナーをお神輿を担ぎあげていくイメージが、スタートアップ企業の実態かもしれません。同じスタートアップ企業でもアントレプレナーに焦点を充てるか、その名脇役である参謀に焦点を充てるかにより、随分とその見え方が異なるものでしょう。
時としてアントレプレナーを裏側から見る事により、その実態が異なって見えるものです。


人々がある事象について認識する時、ナラティブに理解することから起こる現象だと思います。そうであるなら、政策的にスタートアップを増やすべくアトレプレナーに焦点を充てることも必要ですが、それと同時にそれらを支えるプロデューサーシップ力に長けた名参謀にも焦点を充てるべきではないかと思います。両者が両輪となって初めて為し得るからです。


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これからの人財戦略!

皆さん、おはようございます!
JAL123便墜落事故の隠された事実が俄かに憶測を呼んでます。墜落原因が補修した圧力隔壁が劣化して尾翼もろとも破断したこととされてます。しかし、確かに墜落前の機影を見ると方向舵のみ喪失しており、尾翼そのものは残っているので真相は他にありそうです。



企業というものは、マネジメントの立場からしますと、その大きさに拘わらず絶えず限られた人財をどう適切に配置しながら、成長を遂げて行かなければならないものとしてのジレンマに苛まれている様に思います。事業展開するにあたり必要な人財を無限に投入できるほどの余裕ある企業なんて存在しないでしょう。昨今の就業人口の減少は更に拍車をかけます。


人財という数に限りがあるなら、少しでも優秀な人財を採用したいと考えるのが常だと思います。だから大手企業から中小企業に至るまで、少しでも優秀な人財を採用したいというインセンティブが働くのですが、そうそう優秀な人財なんていませんし、これまでの優秀な人財という定義とこれからの優秀な人財という定義も大きく変わりつつあるように思えます。


経済が右肩上がりに成長している時代であれば、目先の業務課題に対して効率よく解決方法を見出せる人間が優秀な人財と定義されていたでしょう。しかし、これからの時代は社会の変化と自社の事業活動の中から課題を見出し、それを創造的に解決する方法を見出すことが優秀な人財の条件になると思います。優秀な人財というよりも有能な人財と言うべきです。


優秀な人財と言いますと、一流の学校を卒業した人財と言うイメージが付き纏いますが、有能な人財といいますと課題に対する解決力がある人財という意味で、必ずしも優秀な人財が有能な人財であるとは限らないのではないでしょうか。その様に考えますと、これまでの企業の採用活動は優秀な大学を卒業している人財を如何に囲い込むかが主軸であったのです。


ところが、それだけで人財の有能さを見分けることが出来ないと気付き始めた企業は、それらを採用する為に四苦八苦しているというのが現状ではないでしょうか。たかが数回の面接だけで、そもそも有能な人財を見分けることなど出来ないからです。だからか昨今ではインターンシップ制度など就業体験を通して有能な人財を探し当てようとしているのでしょう。


優秀な人財を研修により有能な人財に変身させることなど出来ません。中小企業に至っては
、その様な人財採用の流れとは程遠く置き去りにされていると言っても良いでしょう。そもそも、必要最低限の人財で事業を回すことに凌ぎを削っているといった方が良いと思います
。大手企業ほど報酬を支払うことの出来ない中小企業にとり負のスパイラルに陥ってます。


中小企業の今後の人財戦略は、小回りの利く企業としての持ち味を活かし、人財のチームワークによって大手企業に負けない突破力を持つことだと思います。その為には、企業として向って行くべきビジョンを明確に持つことが必要であり、それを全ての人財が共有して自律的に仕事に取り組むようにする必要があるでしょう。正しく総力戦で力を発揮するのです。


それから中小企業の方々と接していて感じることは、大手企業の方々とは異なりピュアな方が多いのではないかということです。それは変なプライドがない分、自分に素直に生きているからでしょう。だから、大手企業では務まらない社会の振るいにかけられてしまっているのかもしれませんが、そのこと自体は個人の能力が劣後していることを意味していません。


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真のFP&A!

皆さん、おはようございます!
那珂湊にある海鮮市場に行く機会がありました。流石、漁港に立地する市場だけあって、鮮度の良い盛り沢山の魚介類が驚くような価格で販売されてます。普段、都会のスーパーに慣らされてしまっている私たちにとって、客観価値も主観価値も十二分に満たしてくれます。



FP&Aとは、Financial Planning & Analysisの略で、財務や会計の知識をもとに企業戦略のアドバイスを行う職種です。FP&Aは、経営・事業の意思決定プロセスに貢献する「経営企画・経営管理」の世界標準の実務スキルを持つ人財を指してます。その意味でFP&Aは
、経営者にとって片腕ともいえる存在であり、グローバルにその価値が認められています。


これまでの経営企画や経営管理との違いは、その組織形態にあると思います。一般的な企業で経営企画と経営管理といいますと、コーポレートスタッフとして本社組織に属して全社方針を策定したり、その成果を統制していますが、それでは情報が本社組織から事業部門に対して一方通行になってしまい、事業部門を効率よく統制できないなどの課題があるのです。


そこで考え出されたFP&A組織は、その所属部署をコーポレートだけでなく事業部門の中にも置き、事業部門の中に席を置くFP&A担当者は事業部長を支える参謀としての役割を担うのと同時に、コーポレートに存在するFP&A機能と連動してレポートラインが保たれている、いわばピラミッド型階層組織とは異なる動きが出来るようにデザインされてます。


この様な組織構造を持つことによって双方向の密度の濃い情報伝達が図られ、事業を適時適切に管理運営して行こうとするものです。日本では、このFP&Aを導入している企業としてリクルートとSONYが有名ですが、まだまだ欧米企業のように一般化されていません。
しかし、国内上場企業の多くが関心を持つか、導入を検討していると言われているのです。


わが国でも、株価を意識した経営が定着しつつありますが、それをもっと隈なく実行して行くためだけにFP&Aを導入するのは、少しばかり短視眼的すぎると受け止めてます。財務や会計の知識をもとに企業戦略をアドバイスするとなると、バリュエーション(=企業価値
)と結びつけたくなるのは理解できるのですが、それでは企業目的から逸脱するでしょう。


財務数値というものは、企業の業績や財政状態を表現するにはとても便利なのですが、それは目的でなく結果だからです。目的はあくまで何故その事業を営むかという理念を絶えず問答しながら将来あるべき事業の姿を描き出して行くことにあります。それをせずに浮利を追い続けても、やがて事業は行き詰まります。独創的に事業を描き出す努力が必要なのです。


その意味では、今後のFP&Aは単なる金庫の番人でなく、財務や会計といった言語を駆使して事業部長とともにビジネスを描き出して行く存在になるべきだと思います。多様な知見で目利きのできる能力(=マルチ・リテラシー)を持ちながら、組織や業界を横断してイノベーターたる事業部長と共に新しい事業を創造するリーダーシップを発揮すべきでしょう。


これからの時代のビジネスは、これまでのように右肩上がりの単調な軌跡を描くことはありません。サラリーマン事業部長は論外として、事業の目的を突き詰めながら遂行する事業部長にあっても、それを精神的にも支える参謀的な存在が必要になると思います。それが、これからのFP&Aでありプロデューサーシップを発揮しながら事業部長を支えるべきです。


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