誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

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これからの人財戦略!

皆さん、おはようございます!
JAL123便墜落事故の隠された事実が俄かに憶測を呼んでます。墜落原因が補修した圧力隔壁が劣化して尾翼もろとも破断したこととされてます。しかし、確かに墜落前の機影を見ると方向舵のみ喪失しており、尾翼そのものは残っているので真相は他にありそうです。



企業というものは、マネジメントの立場からしますと、その大きさに拘わらず絶えず限られた人財をどう適切に配置しながら、成長を遂げて行かなければならないものとしてのジレンマに苛まれている様に思います。事業展開するにあたり必要な人財を無限に投入できるほどの余裕ある企業なんて存在しないでしょう。昨今の就業人口の減少は更に拍車をかけます。


人財という数に限りがあるなら、少しでも優秀な人財を採用したいと考えるのが常だと思います。だから大手企業から中小企業に至るまで、少しでも優秀な人財を採用したいというインセンティブが働くのですが、そうそう優秀な人財なんていませんし、これまでの優秀な人財という定義とこれからの優秀な人財という定義も大きく変わりつつあるように思えます。


経済が右肩上がりに成長している時代であれば、目先の業務課題に対して効率よく解決方法を見出せる人間が優秀な人財と定義されていたでしょう。しかし、これからの時代は社会の変化と自社の事業活動の中から課題を見出し、それを創造的に解決する方法を見出すことが優秀な人財の条件になると思います。優秀な人財というよりも有能な人財と言うべきです。


優秀な人財と言いますと、一流の学校を卒業した人財と言うイメージが付き纏いますが、有能な人財といいますと課題に対する解決力がある人財という意味で、必ずしも優秀な人財が有能な人財であるとは限らないのではないでしょうか。その様に考えますと、これまでの企業の採用活動は優秀な大学を卒業している人財を如何に囲い込むかが主軸であったのです。


ところが、それだけで人財の有能さを見分けることが出来ないと気付き始めた企業は、それらを採用する為に四苦八苦しているというのが現状ではないでしょうか。たかが数回の面接だけで、そもそも有能な人財を見分けることなど出来ないからです。だからか昨今ではインターンシップ制度など就業体験を通して有能な人財を探し当てようとしているのでしょう。


優秀な人財を研修により有能な人財に変身させることなど出来ません。中小企業に至っては
、その様な人財採用の流れとは程遠く置き去りにされていると言っても良いでしょう。そもそも、必要最低限の人財で事業を回すことに凌ぎを削っているといった方が良いと思います
。大手企業ほど報酬を支払うことの出来ない中小企業にとり負のスパイラルに陥ってます。


中小企業の今後の人財戦略は、小回りの利く企業としての持ち味を活かし、人財のチームワークによって大手企業に負けない突破力を持つことだと思います。その為には、企業として向って行くべきビジョンを明確に持つことが必要であり、それを全ての人財が共有して自律的に仕事に取り組むようにする必要があるでしょう。正しく総力戦で力を発揮するのです。


それから中小企業の方々と接していて感じることは、大手企業の方々とは異なりピュアな方が多いのではないかということです。それは変なプライドがない分、自分に素直に生きているからでしょう。だから、大手企業では務まらない社会の振るいにかけられてしまっているのかもしれませんが、そのこと自体は個人の能力が劣後していることを意味していません。


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真のFP&A!

皆さん、おはようございます!
那珂湊にある海鮮市場に行く機会がありました。流石、漁港に立地する市場だけあって、鮮度の良い盛り沢山の魚介類が驚くような価格で販売されてます。普段、都会のスーパーに慣らされてしまっている私たちにとって、客観価値も主観価値も十二分に満たしてくれます。



FP&Aとは、Financial Planning & Analysisの略で、財務や会計の知識をもとに企業戦略のアドバイスを行う職種です。FP&Aは、経営・事業の意思決定プロセスに貢献する「経営企画・経営管理」の世界標準の実務スキルを持つ人財を指してます。その意味でFP&Aは
、経営者にとって片腕ともいえる存在であり、グローバルにその価値が認められています。


これまでの経営企画や経営管理との違いは、その組織形態にあると思います。一般的な企業で経営企画と経営管理といいますと、コーポレートスタッフとして本社組織に属して全社方針を策定したり、その成果を統制していますが、それでは情報が本社組織から事業部門に対して一方通行になってしまい、事業部門を効率よく統制できないなどの課題があるのです。


そこで考え出されたFP&A組織は、その所属部署をコーポレートだけでなく事業部門の中にも置き、事業部門の中に席を置くFP&A担当者は事業部長を支える参謀としての役割を担うのと同時に、コーポレートに存在するFP&A機能と連動してレポートラインが保たれている、いわばピラミッド型階層組織とは異なる動きが出来るようにデザインされてます。


この様な組織構造を持つことによって双方向の密度の濃い情報伝達が図られ、事業を適時適切に管理運営して行こうとするものです。日本では、このFP&Aを導入している企業としてリクルートとSONYが有名ですが、まだまだ欧米企業のように一般化されていません。
しかし、国内上場企業の多くが関心を持つか、導入を検討していると言われているのです。


わが国でも、株価を意識した経営が定着しつつありますが、それをもっと隈なく実行して行くためだけにFP&Aを導入するのは、少しばかり短視眼的すぎると受け止めてます。財務や会計の知識をもとに企業戦略をアドバイスするとなると、バリュエーション(=企業価値
)と結びつけたくなるのは理解できるのですが、それでは企業目的から逸脱するでしょう。


財務数値というものは、企業の業績や財政状態を表現するにはとても便利なのですが、それは目的でなく結果だからです。目的はあくまで何故その事業を営むかという理念を絶えず問答しながら将来あるべき事業の姿を描き出して行くことにあります。それをせずに浮利を追い続けても、やがて事業は行き詰まります。独創的に事業を描き出す努力が必要なのです。


その意味では、今後のFP&Aは単なる金庫の番人でなく、財務や会計といった言語を駆使して事業部長とともにビジネスを描き出して行く存在になるべきだと思います。多様な知見で目利きのできる能力(=マルチ・リテラシー)を持ちながら、組織や業界を横断してイノベーターたる事業部長と共に新しい事業を創造するリーダーシップを発揮すべきでしょう。


これからの時代のビジネスは、これまでのように右肩上がりの単調な軌跡を描くことはありません。サラリーマン事業部長は論外として、事業の目的を突き詰めながら遂行する事業部長にあっても、それを精神的にも支える参謀的な存在が必要になると思います。それが、これからのFP&Aでありプロデューサーシップを発揮しながら事業部長を支えるべきです。


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器用貧乏?!

皆さん、おはようございます!
事業を行うためには、企画、マーケティング、営業、財務、法務、人事などの知見が必要になります。これまで会社再建業務や起業などを行ったことがあるせいか、それら一通りを自分でできてしまいます。どの業務もその根底には人間が介在していることが本質でしょう。



化学メーカーに勤めている時に、経営戦略部に在籍して株価を6千億円ほど高めた実績を持つことは、これまでも触れたことがあると思います。自分で経営計画を組み立てながら実際にM&Aや事業再構築を行いながら達成した実績なのですが、2000年代前半の企業といえば資本コスト概念も持たず、手垢の付いてない状態だったから出来たのかもしれません。


ピラミッド型階層構造を持つ大手企業といえば、各部署ごとに役割が明確に決まっており、そこで働く同僚たちは専門特化した仕事を掘り下げ、会社として全体が機能するメカニズムにチャップリンの「モダンタイムス」ではありませんが、時計の歯車が上手く嚙み合わさったシステムに、田舎者が都会に出てきて辺りをキョロキョロ見渡すような驚がありました。


それまでも大手流通グループに在籍していたこともありましたが、仕事をプロジェクト単位で動かしていく役割でしたので、様々な業務を一通り自分でこなすことがあたり前の感覚を持っていましたので尚更です。M&Aを実行する場合にも、自分で方針を立てスケジュールに落とし込み、株価算定や契約書の作成まで一人で行う姿に周囲は奇異に感じたようです。


同僚OLからは職人呼ばわりされる始末であり、特に法務や経理関係の部署からは自分たちのテリトリーを侵食する外敵にも似た構えを示していました。M&Aの取引先との交渉場面で、関係部署が連座して折衝をしていては即断即決が求められる場面では交渉が前に進まないため、あらかじめ要点を事前に各部署に確認しておき事業部長と二人で行っていました。


取締役会でM&A実施決議がなされるのですが、担当役員が契約書案文について周囲の役員からの突っ込みに答え切れず、随分と私宛に内線が架かってきたものですが、要点を全て網羅しているため、逆に法務担当役員の立場が無くなるなどということもあったようです。その様な異分子でしたが、当初は懐疑的であったCFOからだけは認めて貰っていた様です。


「君のような社員はうちの会社にはいないよ」「困ったことがあったら言ってきなさい」などの声を掛けて頂いたことは嬉しかったです。いま振り返ってみれば40才前後に生意気盛り過ぎたかなと思う反面、ことM&Aなどを進める時に合議を採っていたら出来る案件も出来なくなってしまうよな~、だから大手企業の行うM&Aは成功に覚束ないと感じてます。


私としては、視野を広げ柔軟で多面的に物事を捉えているだけなのです。視野を広げることは、思考や知識の幅を広げることでもあります。物事を多面的に見る能力を持つことが重要であり、状況を冷静に分析し、物事を俯瞰的にとらえることができます。知識や情報の量だけでなく、それらを抽象化して本質を理解して、改めて具体的な状況を判断することです。


現在でも仕事で関係のある中小経営者から、余りにも多岐に渡る仕事や判断が出来ることに驚かれることがあります。中小経営者からみれば私をコントロール出来ないことから扱い難く映るのかもしれません。どこまで仕事を任せて良いのか判断が付かないのでしょう。私からすれば、きちんと判断理由や目的を説明するのでどこまでも任せて頂けたらと思います。


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