誰にも聞けない経営財務戦略!

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今年1年の振返り!

皆さん、おはようございます!
いよいよ2022年も今日1日を残すのみとなりました。遣らなければならないことが山となっているにも拘わらず、突如として幕切れとなってしまった感のある気忙しい年末です。ここで少しばかり仕事のことは忘れ、ゆっくりと心身を休めて英気を養いたいと思います。



ローマは一日にしてならずではありませんが、大車輪を回し続けてきた1年ではありますが
、まだ自らが描く構想の基礎固めの段階で、未だ街並みを見渡せる様な段階に至っていません。虚飾を嫌いじっくり用意周到に本質を追究する性格も手伝っていますが、自分が目指す目標は日に日に鮮明になり、その目的に向かって走り続けているので終わりがありません。


そんなプロセスの中にありますが、将来的には個々人誰しもが事業という営みを自由に行いながら自己成長する礎のような存在に成れればと考えています。地域に根差し、そこで暮らす人々が和気あいあいと溌剌としながら思うがままに夢を描ける、そんな「まち」づくりがきっと地域の経済に活力を取り戻す原動力になり、社会に求められていると思うからです。


それを実現していくためには、現代社会の枠組みの中で個々人の内に閉じ込められている、夢と現実の端境にあるモヤモヤした思いに目を向ける必要があります。誰も気付いていないかもしれませんが、その様な漠然とした思いを客観的に俯瞰することが大切であり、その為には他者との言葉のキャッチボールを通して、素の自分を可視化することから始まります。


言葉に出来ない身体に経験として蓄積した暗黙の知識を何らかの媒体によって表現する(=形式知化)ことによって、自らの行動目標が定まりその言動が他者に影響を及ぼし社会を揺り動かすことになります。その自らの目的を起点として事業に必要なビジョンや計画に落し込むことはテクニカルな話しであり、事業に関わる方へのコミュニケーションツールです。


その意味で、今年はその様な方法をフォーマット化することができ、改めて人間に目が向いた転機の年であったと思います。元々、人間に関心を寄せ、企業財務の世界からアプローチした結果として知的資本に行き着いた経緯があります。知的資本の源泉は、個々人が持つ経験に基づく暗黙知を形式知化することにあります。その知識は意志に基づき編集されます。


だからこそ、人間に向き合い触れ合うことにより、その意志にまで思いを高めるべく対話を通して知ることが大切です。これまでの日本の社会は、高度経済成長という単一の枠組みの中で機械的に仕事をしていれば果実を得ることが出来ましたが、バブル経済崩壊後の社会の迷走はその様な枠組みが通用しなくなったからであり、新たな目標を描く必要があります。


鳴き声を忘れたカナリアではありませんが、本来、人間というものは自由な発想で夢を描く本能を持ち合せていますが、余りにも高度に分業特化してしまった管理社会がそれを忘れさせてしまっているのではないでしょうか。その制約があるから夢を描く前にしらけてしまっていのかもしれません。一方で、自分なりの夢を描く人が増えつつあることも実感します。


こと中小個人事業を営む方々は、自らの事業構造の成功体験が強ければ強いほど、その様な呪縛から抜け出せないようです。日々の忙しさで余裕がないこともありますが、やはり自らの強い意志を持たなければ、その実現は叶いません。中小個人事業こそ人間が事業を営み糧を得る為の最小単位なのです。そこに焦点を充てることの意味を改めて認識した1年です。


本年もありがとうございました!
良いお年をお迎え下さい。
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リレーションシップ・バンキング!

皆さん、おはようございます!
餅屋は餅屋ではありませんが、自分の持てる財務や金融のノウハウを生かし地域の活力を高めることを考え続けて来たように思います。一つの答えは、地域に根を下ろす企業に対して互いの信頼関係を醸成しながら、事業を蘇らせることを通じ地域の価値を高めることです。



経済産業省、金融庁、財務省が「経営者保証改革プログラム」を公表しています。民間金融機関だけでなく、公的機関にも経営者保証を安易につける商慣習を見直すように求めています。民間金融機関の業界団体や政府系金融機関、信用保証協会などに対して「個人保証に依存しない融資慣行の確立に向けた取り組みの促進について」と題した要請文を出してます。


銀行だけでなく、信用保証協会など公的機関も経営者保証を求める慣行がありました。万が一、倒産すれば自宅や自家用車などを差し出す必要があり、自己破産に陥るケースもあります。金融機関にとって安心して融資できる一方で、創業の意志や事業承継などを妨げる一因となっていました。今般の経営者保証改革プログラムの主な施策は3段階に分かれてます。


2023年3月より創業5年以内は経営者保証をとらない信用保証制度、2023年4月からは民間金融機関に保証必要性の説明義務を課し、2024年4月から経営者保証の解除を選択できる信用保証制度です。何れも法人から代表者への貸し付けがないことや決算書類を金融機関に定期的に提出している等の条件を満たしていることが企業に対し求められます。


経営状態に応じた上乗せ保証料を負担すれば経営者保証を解除することが出来るようになります。中小企業信用保険法の改正案を2023年の通常国会に提出する見通しとなっています。それ以外にも、スタートアップ経営者保証をなくし焦げ付きによる損失を補てんするための費用として補正予算で約120億円(=年約1万件の利用を前提)を計上しています。


中小・零細企業の中には、財務状況が悪かったり、法人と個人の資産が分離されていない等
経営者保証を求めざるを得ないケースも残ります。経営者保証改革プログラムでは、経営者保証解除の前提になる収益力改善やガバナンス強化への対応も金融機関に求めていくことにしてます。これにより、日本の中小企業の財務基盤の底上げに繋げることが期待されます。


今般の経営者保証改革プログラムは、中小・零細企業に対する行き過ぎた金融慣行を是正することを狙いとしてますが、このことを資金を貸し出す金融機関側から捉えますと、メガバンクから地域金融機関に至るまでが同様のビジネスモデルによって規模と効率性を求める経営体制にメスを入れることになるでしょう。本当の意味で事業性評価する目が問われます。


それは資金融資先である中小・零細企業とのリレーションを深めることが解答となり、企業の中に入り込んでバンカー自らの肌感覚で事業と経営者の状況を泥臭く掴んでいくことが求められます。地域の経済を熟知し、それを構成する中小・零細企業の関係づくりを助長しながら事業を再構築していくことにより、地域循環経済を蘇らせて行く必要があるでしょう。


お金というものは手段であり目的ではありません。企業がどれだけ利益を上げたかより、地域社会に対してどれだけ価値を生み出したかを評価する目利き力と実際に事業価値を顕在化させるノウハウが金融機関にとって不可欠となります。中小・零細企業とのリレーションを
強化することが、金融ビジネスに拘わらずあらゆる地域ビジネスの基礎になると思います。


今日もありがとうございます!
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RBDB!

皆さん、おはようございます!
銀行という業態は、自らの事業の内側と外側を隔てている垣根が未だ高過ぎると思います。
その垣根を低くし取り払ったところに、銀行本来のお客様に対して寄り添えるサービスが可能となるのでしょう。商品であるお金のデジタル化進展に合わせて、その垣根を下げよう。



RBDBって何でしょう?ヒントは来るべき銀行の新業態です!R=Regional、B=Business、D=Development、B=Bank、そう「地域事業開発銀行」の英語頭文字をとった略称です。分からなくて当然です(=冒頭から訳の分からないことにお付き合いいただきましてすみません)。ふと銀行のあるべき姿が頭をよぎりました。


これまでの銀行のビジネスモデルは、金融仲介機能として資金余剰セクターとしての個人から預金を集め、それを資金不足セクターである法人に融資として貸し付け、その資金調達コストと資金運用コストの利鞘を銀行自らの収益としてきてます。当然に虎の子の資金を預金して貰うためには、銀行としての信頼や安全性が伴っていなければ成り立たないでしょう。


そして、その信頼や安全性の裏付けとなるのが、融資における貸倒リスクを如何に抑え込むかという事にあると思います。極力投資先を細かく分散したポートフォリオリオ投資を行うべきなのでしょう。また、貸倒リスクに対する保全(=物的担保や経営者保証など)をとることも考えられると思います。その時に預金の方も分散化していた方が経営は安定します。


ところが、戦後護送船団方式の銀行ビジネスは、どちらかというと小口預金をせっせと集め資金を経済成長の波に乗り成長著しい大手企業に大口融資として資金を集約して集中投下していた経緯があります。しかも、大手企業等その信用力を裏付けとしていたために、担保によって保全をとる慣習が無かったので、比較的安定した金融構造だったのものと思います。


大手企業との比較の中で信用力が低いと見做された中小企業に対する融資は投資対象として劣るため、必ず担保や保証をとるという悪しき慣習が定着してしまったのは、その様な比較によるものだと思います。中小企業への融資であっても、その融資資金が比較的に小口で分散投資されていれば、必ずしも担保に偏重されなくとも運用リスクを回避できるでしょう。


むしろ、担保に偏重されるため融資時審査が甘くなり、結果として中小企業融資の貸倒リスクが高まるという悪循環に陥っているだけではないかとすら思えます。その様なビジネスモデルを持つ金融機関は、これからの預金から投資への政策転換を背景とした金融事業環境の中でメリハリのある高い運用実績を残すことが出来ず、その存続すら危ぶまれるでしょう。


これからは、銀行も投資に対する預り資産の「アセットマネジメント力」と投資先である事業の開拓力やマネジメント力といった「ビジネスディベロップメント力」という2つの軸をバランス良く打ち立てて行く必要があると考えます。海外に比べ遅れていると言われているアセットマネジメント力は、それでも金融工学の発展により一定の知見が蓄積されてます。


ビジネスディベロップメント力の方は、未だ現存する企業という客体をどう評価するかという範疇に留まっている段階で、もっと事業の中に飛び込んで自ら新しいビジネスをオーガナイズしながら、その成り行きをきちんとモニタリングしながら修正を掛けていくことが望まれます。これまでの銀行とは異なる、事業開発を手掛ける商社的な視点が不可欠でしょう。


今日もありがとうござます!
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