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ビジネス・オーガナイザー!

皆さん、おはようございます!
先日、高校時代からの親友と10数年ぶりの再会を果たしました。いまは新潟で暮らしているのですが、お子さんが我が家の近くの大学に進学する為の準備で上京してきたものです。互いの年齢を隠せない容姿の中に、昔の面影が残っており懐かしくもあります。



1992年にサカタインクス株式会社より独立創業した、村井史郎氏が率いるシークス株式会社があります。1928年9月生まれの彼は、1952年にサカタインクスの前身である株式会社阪田商会に入社し、63歳で分社独立しシークスを設立、いまや年商3千億円弱のEMS(=製造受託)業界国内最大手、世界13位の企業に育て上げています。


車載用電子部品をはじめとする電子機器の受託生産を行う同社は、単にパーツを海外で請負生産するのみならず、商社機能として部品の調達代行、技術支援サービス、物流の代行業務まで手掛けており、グローバル・ビジネス・オーガーナイザー企業であることを標榜しています。その卓越したビジネスモデルが同社の急成長の源になっているのでしょう。


大手製造業の下請メーカーとして標準化された部品を作り続ける存在ではなく、自らビジネスの芽を見出し、製品を企画して大手企業に提案していくアグレッシブさがビジネス・オーガナイザーを自称する所以なんだと思います。それだけ技術力に卓越していなければ出来ないことでしょうし、発想力と機動力を拠り所としたビジネスモデルだと思います。


一般的な企業は、一定の定番商品が売れ筋となりますと、それを効率良く安定的に生産販売していくために組織ぐるみで業務を標準化、分業化していくと思います。それが行き過ぎてしまいますと官僚的組織となってしまう弊害が起こり得ます。本来、企業は新たな事業を生み出す存在でもなければならないのですが、そのバランスが難しいところです。


これに対してシークスは、お客様である企業と絶えず製品なりビジネスを創り続けるところに企業としての存在価値を見出し、利益の源泉としているということが出来ると思います。いわば商社発想のメーカーであるとも言えます。いまやメーカーであっても、モノづくりに専念していれば良い時代ではなく、ビジネスをも作っていく必要があります。


例えば自動車メーカーであれば、確かにCASE(=つながるクルマ、自動運転、カーシェアリング、電気自動車)という次世代のクルマ作りに傾注する必要があります。しかし、それ以上にMaasや街づくりといったクルマを利用した新たなモビリティ社会を創るところに、自動車メーカーとしての活路を見出す必要に迫られているものと思います。


この様に考えますと、いままで総合商社の真骨頂であったビジネス・オーガナイザーという機能(=事業資源を有機的に組合せ、情報収集、企画・立案、パートナーの選定、コンソーシアムの組成、資金調達、原料・資機材の調達、製品販売先の開拓などを包括的に遂行しプロジェクトを牽引する機能)は、いまや業界の垣根を越えて持つべきでしょう。


シークスの様に、それをお客様の代わりに代行/請負する方法もあれば、自社のビジネス創出のために自らオーガナイザー機能を発揮することも考えられるでしょう。必要なのは、専門分化してしまった英知をこれから望まれる時代に合わせて、改めて再編集する機能であり牽引する力だと思います。その為には、次代のテーマを構想することでしょう。


今日もありがとうございます!
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