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アマゾン出店者への融資!

皆さん、おはようございます!
一つの目標に向かい歩みだしますと、日々の仕事の中で目に見える成果が得られず、果たしてその目標に近づいているのか気持ちが急いてしまう時があります。その様な時こそ、自分の気持ちを落ち着かせ、日々為すべきことを確実に踏み固めて行きたいものです。



米金融大手ゴールドマン・サックスは、子会社である中小事業や個人に融資を提供するネット銀行「マーカス」を通じて、電子商取引(=EC)大手アマゾン・ドット・コムと連携し、アマゾンの出店者向けの融資サービスを始めるそうです。アマゾンは既に出店者向け融資を自社で提供していますが、更なる需要の掘り起こしを期待しているのでしょう。


一方のゴールドマンは、自社のネット銀行に加えアマゾンのネットワークを活用することで顧客獲得に弾みをつけることを目的としています。世界的に大手企業における資金需要が先細る中で、中小企業や消費者向け金融事業を拡大することで、今後の成長を目指していく姿勢を鮮明にした格好です。この2大異業種の連携は、何を意味するのでしょう。


ゴールドマンとアマゾンの提携が、ECで購買する消費者に対する資金の融資ではなく、アマゾンに出店する中小企業や個人に「事業資金」を融資することに注目すべきだと思います。既に日本のアマゾンや楽天等も、出店する事業者向けに運転資金の融資を事業サービスの一環で行っていますが、国内の金融機関と連携した融資提供は行われていません。


EC出店者も、商品がある程度売れだしますと持てる在庫を積み増さなければなりません。在庫を増やすということは、それに相当する必要運転資金も増加することを意味します。その資金需要を各出展者が独自に資金調達をしていては手間ばかりが掛かります。アマゾンとしても、新たな事業機会としてワンストップでサービスを提供したいでしょう。


資金を融資する側のメリットとして、EC出店者の商品ごとの売れ筋、販売状況に関するデーターが手に取る様に分かります。AI(=人工知能)を活用して売上予測を立てれば、どれ位の資金を融資できるかが一目瞭然となります。だから、アマゾンや楽天といったEC事業者などは、独自にEC出店者に対する融資事業に取り組んでいる訳です。


しかし、EC事業者が独自で融資事業を行うには、与信審査ノウハウ、融資残高管理といった面で、やはり専業の銀行には太刀打ちできない面もあり、それが貸付金利格差として跳ね返って来ます。だから、米アマゾンではゴールドマンとの連携という選択をしたのでしょう。ゴールドマンにしましても、これから成長著しいECへの参入が出来る訳です。


ECと言いますと、とかく購買する側の消費者の動向に目が行きがちですが、プラットフォームで商品を販売する側に目を向けますと、今後、様々な可能性を秘めているのではないでしょうか。現行産業の枠組みでは、新たに商品を販売しようとしますと、どうしても規模の経済を前提にせざるを得ず、それが足枷となり参入障壁として働いてしまいます。


ECなら、ロングテールではありませんが、数少ない消費者の目に留まる一品を少量販売することも可能となります。このことは、新たに創業を目指す事業者にとっても朗報であると思います。ECは、中小企業や個人の事業者に商品を販売する門戸を広く開く素晴らしい機能であるということも出来るでしょう。プロシューマーが現実味を帯びてきます。


今日もありがとうございます!
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