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ジョブ型採用!

皆さん、おはようございます!
新型コロナウイルスの感染拡大により、企業は時差出勤や在宅勤務を採り入れ、また学校関係も早々に繰上げ春休みにするなどの影響が各方面に出始めています。行楽地や駅ホームなどは、人影もまばらとなり、ことの深刻さが改めて認識されるところだと思います。



日立製作所は2021年春採用から、人工知能(=AI)やデータ技術などに通じたデジタル人財のコースを新設する他、事務系でも初めて、営業、財務といった職種別採用枠を設けるそうです。企業が求める職務を明確にし、そこで求められる技能や知識レベルをも示す採用の方法をジョブ型採用といい、従来の新卒一括採用とは一線を画すものです。


日本企業に定着している新卒一括採用という雇用慣行の根底には、潜在的な能力を持った若者を雇用企業独自の文化や仕事のやり方に従って、職務のローテーションを行いながら時間を掛けて育てて行くという考え方があります。新卒一括採用は、企業の採用コストを抑えて大勢の学生を効率的に確保する手段として否定されるものではないと思います。


しかし、情報技術の進展により社会のスピードが早まり、今までの生活者の価値観が大きく変容していく中で、企業もこれまで利益の源泉となってきたビジネスモデルの変革に迫れ、悠長に社内で人財育成を行っていくことが追いつかなくなっています。学生時代に身に付けた専門性など、能力重視の採用を徹底する必要に迫られていると言えるでしょう。


企業が能力重視の採用を行うのであれば、短期決戦の新卒一括採用は学生ひとり一人の能力を見極めるには充分ではなく、中途採用と同じ様に学生の専門性をじっくりと把握する必要があり、自ずと選考の時期を分散化していく必要に迫られるでしょう。政府が経団連から引き継いだ就活ルールも、早晩に空洞化していくことは避けて通れないでしょう。


また、企業が能力重視の採用に軸足を置き替え、学生に求める能力を明らかにするようになれば、大学の教育内容の改善にもつながると考えられます。それは、大学を卒業した後に企業で活用できる実学を習得させる一足飛びな改善ではなく、前例のないことを考え、これからの時代に必要なあるべき姿を創造する力を身につけさせることだと思います。


実学の根底に潜んでいる、幅広い思考力を身に付けることにより、未だ見通すことが出来ないこれからの社会をより良き方向へ導いて行く審美眼を養い、応用力のある生きた実学を企業で活かせるようにすべきであると考えます。ジャブ型採用により、学生の能力が高まり、企業も必要な人財を採用し易くなるという好循環が生まれるとも考えられます。


このことは、新卒採用に限ったことではなく、中途採用にも同じことが言えると思います。単に職務経験があるのみならず、絶えずリカレント教育などの機会を活用して、自らの能力を磨き上げていかなければなりません。特に、長く一つの会社に勤めている人こそ、自らの能力を広く他の会社でも適用できるように汎用性を高める必要があります。


その意味で、副業制度などを利用して自らの視野を広げることも一つの方法だと思います。自らの専門性を軸としながらも、その適用領域を広げていく努力が必要です。企業も、いままでの雇用慣行で会社が伸びていたときとは経営環境が様変わりしていることに早晩気付くでしょう。これから、雇用環境は大きく変わりゆくことに注視すべきです。


今日もありがとうございます!
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