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これからの時代の街づくり!

皆さん、おはようございます!
今までの社会はモノを生産し満たすことに主眼を置いてきました。その結果として、専門性を極め、機能分化された非常に縦割りな社会となっています。これからの時代、それらをいま一度再編集し、私たちの生活にとって意味を持たせる必要があるでしょう。



ライドシェア最大手の米ウーバーテクノロジーズが時価総額9兆円で新規株式公開(=IPO)を果たしています。この金額は2012年に株式公開したフェイスブックに匹敵する巨額の大型IPOということが出来ます。足下の業績は赤字であるものの、将来の成長可能性が期待されていることを如実に表していると思います。


米ウーバーテクノロジーズのライドシェア事業は、一般のドライバーが自家用車を使って利用客を運ぶビジネスであり、利用希望者がスマートフォンなどのアプリケーションを通じて配車を依頼すると、近くを走っているライドシェア提供ドライバーを呼び出し、有料で送迎してもらう仕組みです。


シェアリングエコノミー(=共有経済)の一つと言われていますが、情報通信技術の進展により実現した、新たな社会の枠組みということが出来ると思います。利用者からみれば、移動という目的を達成するためには、どのタクシー会社に乗ろうとも、いやタクシーを利用せずともライドシェアを利用すれば手軽に目的を達成することが出来ます。


供給者の立場にたてば、競合同士が凌ぎを削り排他的になるため、社会の縦割り現象がどんどん進んで行くことになります。それは各事業者間での差別化という名の専門分化と言い換えることも出来るでしょう。いままでの資本主義社会では、そうやって競い合うことにより商品の価格が低下するメリットを利用者が享受してきたわけです。


しかし、その縦割り社会の専門分化が極端に行き過ぎますと、各事業者の間が分断されてしまい、私たちの利便性が疎外されることも現実として起き得る問題です。各事業者間の間を埋めるシームレス(=継ぎ目のない)なサービスが必要となります。いまの社会は充分に価格低減が行われていますので、そろそろ利便性を高めることを考える時でしょう。


そこで生まれてきたのが移動手段としてのMaaS(=モビリティ・アズ・ア・サービス)です。MaaSとは、運営主体を問わず、情報通信技術を活用することにより自家用車以外の全ての交通手段による移動を1つのサービスとして捉え、シームレスにつなぐ新たな移動の概念です。情報通信技術により各事業主体を紡いでいくものと言えます。


ネットを介した移動サービスが広がるなか、トヨタ自動車とパナソニックが住宅関連事業を融合して次世代に向けた街づくり関連事業を強化することを発表していますが、これもMaaSと同様に捉えることが出来ると思います。クルマのみならず、家もインターネットにつながるIoTが浸透して行くことが見込まれています。


クルマをはじめとする交通手段、家のオートメーション化、地域エネルギーシステムの自動制御化、地域循環型水のマネジメントシステムなど、暮らしに関わるあらゆるものがネットワーク化されAI(=人工知能)により自動制御される社会となるでしょう。全体最適を目指して形づくられている社会の無駄を部分最適により便利に塗り替えられます。


これらの生活機能のネットワーク化を総称して「街づくり」ということが出来ると思います。いま存在する街の姿は完成形ではなく、動態人口の変化により空き家問題、中心市街地空洞化などのドーナッツ化問題などが顕在化しており、時代にあわせて私たちにとって暮しやすい街へと再生して行く必要があるでしょう。


極論すれば、産業というものは私たちの暮らしを豊かにするために存在している訳です。
それが、各々の事業主体が連携せずに専門分化していることにより、私たちにとってどことなく分断された不便な街となっている様に感じます。街というプラットフォームの上に各々の産業、事業主体が必要な機能として存在しているにも拘わらずです。


これからは、それら分断してしまった街の機能を連携させて新たな街を創って行く時代だと思います。街づくりといいますと新しい建物を建てる不動産開発を想起しがちですが、
ハードウエアだけではなく如何にソフトウエアを充実させて行くかが大切だと思います。
ハードウエアはリノベーションをすれば充分でしょう。


街とテクノロジーを融合させて、精神的に豊かな街をリメークする必要があります。そこに自然循環というメカニズムをも調和させることも忘れてはなりません。シームレスな利便性も大切ですが、私たちはこの地球という自然循環の中に抱かれ育まれているからです。全ては「持続可能な街づくり」という点に収斂していくことでしょう。


今日もありがとうございます!
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