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トヨタとパナソニックの街づくり!

皆さん、おはようございます!
令和とは、明日に対する見果てぬ夢を追い求める時代の幕開けかもしれません。
私たちの暮しのありたい姿を思い描き、今まで築き上げてきた技術、ノウハウを最大限活用してそれを実現して行く。そんな無邪気な遊び心が活力となっていくことでしょう。



トヨタ自動車とパナソニックは、2020年1月に共同出資会社を立ち上げ、両社の住宅関連子会社であるトヨタホーム、ミサワホーム、パナソニックホームなどの住宅関連事業を統合することを発表しました。2030年に新築着工戸数が60万戸と、現在の4割減少することが見込まれる中で、業界再編を超えた新たな街づくりを目指します。


トヨタ自動車の次世代自動車やパナソニックのIoT家電(=インターネットにつながる家電)など、両社が製造業で培ったテクノロジーを持ち寄り、住宅、自動車、街をプラットフォームとしてネットでつなげることにより、効率的な移動サービス、エネルギーマネジメントサービス、スマートホームなどの快適な生活環境を実現して行く構想です。


単なる業界再編を目的とした住宅事業の共同化に留まることのない事業連携であり、トヨタ自動車のモビリティテクノロジーとパナソニックの暮らし空間アップデートテクノロジーを融合したスマートな街づくり「スマートライフタウン構想」にまで夢を広げていることに好感が持ています。


トヨタ自動車は新たな交通手段のあり方としてMaaS(=モビリティ・アズ・ア・サービス)を目指しています。MaaSとは、情報通信技術を活用することにより自家用車以外の全ての交通手段による移動を1つのサービスとして捉え、シームレスにつなぐ新たな移動の概念です。もはや自動車メーカーではなく、移動サービスの事業化です。


これを実現して行く為には、自動運転などのモビリティイノベーションだけではなく、それらが移動する道路というインフラ、更には「街」をも含めて一体的に快適性と利便性を追求していく必要があります。街をプラットフォームと見立てて、モビリティライフのネットワーク化を図って行く構想です。


パナソニックは、IoT家電から住宅設備まで、人が暮らすあらゆる場面でハードウエアを提供しています。人工知能(=AI)を搭載したネットにつながる家電が利用者の習慣にあわせて動き、ネット経由でソフトウエアをアップデートして機能を向上させる快適で利便性の高い家電のオートメーション化を構想しています。


本来、家と街も一体的に捉えることが不可欠であり、その意味ではトヨタ自動車の構想とパナソニックの構想がスマートライフタウンという街づくりで融合したと言えるでしょう。根深い縦割り社会が蔓延る現代社会において、なんとも壮大で夢のある構想だと思います。異業種連携もここまで来ると、もの凄いエネルギーへと変わることでしょう。


私たちが暮らす街の将来を見渡しますと、現在の街は大地の上にどんどん細切れに小さくなる戸建住宅の間を道路が網の目の様に張り巡らされています。家と家の間のフェンスは低くなっていますが、垣根は高まるばかりです。道路には電線と地下給排水管が敷設され、老朽化が著しくなっています。


この様な生活インフラの中で、道路には自動運転モビリティが走行する様になり、家庭内にはIoTでつながれた家電が自動制御で動き出すようになります。それらを多極的な視点で俯瞰しますと、各々のコンテンツが独自に気ままに動いていては、真に私たちの生活が便利になるとは思えません。


それぞれがつながり合い関係を持つことにより豊かな街が創出されるものだと思います。家と家が連携し合い、また道路に設置された各種センサーとモビリティがつながり合うことにより、自動運転車が実現していくものだと思います。その為には、いままでの様な不動産開発視点ではなく街づくりの観点からテクノロジーを融合させる必要があります。


主役はその街に暮らす生活者ですので、人々の絶やすことのない笑顔が見える街にしていく必要があります。ハイテクノロジーで街をネットワーク化することに留まらず、生活者の心の豊かさを満たす複合的で多機能な街を目指して行くことが必要でしょう。テクノロジー、不動産、人間の心理がバランス良く調和した街への再生です。


今般のトヨタ自動車とパナソニックの共同会社であるプライム・ライフ・テクノロジーズが街づくりのコーディネート役となり、三者が一体となって新たな社会の仕組みを創造していくお膳立てが整ったということが出来ると思います。これからの社会は、縦割りとなった社会の機能を街というプラットフォームを通して紡いでいくことだと思います。


今日もありがとうございます!
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