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新たな事業創出とアレンジメント力!

皆さん、おはようございます!
新たな時代の幕が開け、いよいよ私たちは新たな社会の枠組みをつくり上げて行かなければなりません。複雑化する社会の中で、社会の課題を解決する事業と言いましても、分かり難いかもしれません。必要なのは、どれだけお客様の役に立つかでしょう。



これからの事業というものは、事業の経済的価値と社会的価値が両立していることが大切です。両方の価値を満たして、はじめて様々なステークホルダーに共通する価値を満たすことが出来るからです。ステークホルダーには、事業の経済性のみを満たせば納得する者と、社会性のみを満たせば納得する者がいます。


その両者の欲求を満たしてはじめて、持続可能な社会を維持して行くことが可能となります。その為には、経済性と社会性を相反させることなく、同時に満たす事業を営めば良い訳です。この時の社会性とは、社会に現存する目の前の課題を事業を通して解決して行くことですが、それはお客様にとって必要とされる真の商品を提供して行くことです。


お客様が欲している商品には、既にお客様が自身が顕在化する欲求として認識している場合もありますが、多くは日常の生活において暗黙のうちに不便を感じていても、その様な商品は世の中に存在していないことから潜在的な欲求であると言うことができます。その様な潜在欲求を探し出し、事業により新しい商品を提供していことが望まれます。


いま多くの企業が、その様な新しい商品の提供を目指してイノベーションを繰り広げています。イノベーションとは、右肩上がりの経済成長を享受してきた企業であるなら、その過去の歴史の中で築き上げて安定しているかに見える事業を今という時代にあわせて創り変えていくことに他なりません。これをリノベーション事業と呼ぶことにします。


いま一つは、スタートアップ企業がそうである様に、新たな事業をゼロから創り上げていくことです。これをスタートアップ事業と呼ぶことにします。スタートアップ事業とリノベーション事業を比較しますと、前者はしがらみなく自由に事業を立ち上げていくことから機動力に優れ、いまの時代に相応しいと思われがちです。


しかし、0を1にする様な事業の立ち上げでも、実は創業者個人の知見に目を向ければ、全く経験ない事業を立ち上げるのは皆無です。過去に行った何らかの経験に新たな要素を少しだけ付け加え、そのアイディアを実現して行くべくゼロから組織を築き上げていくプロセスであると言うことが出来ます。


一方、リノベーション事業は、社会における需要とミスマッチを起こしている既存の事業の事業資源は生かしつつ、それを新たな事業の枠組みに変革していくプロセスであると言うことが出来ます。この場合、その事業組織が一度完成され安定化している為、それを変革して行く為には、相当の時間と労力を要することになるでしょう。


例えば、大型汎用コンピューターやパーソナルコンピューターのメーカーであった米IBMが今ではコンサルティング事業として新たな枠組みで社会の課題を解決しています。
また、建機メーカーのコマツでは、ただ単に重機を製造販売するだけではなく、IoT技術を導入することにより、重機の運用管理事業へと派生しています。


スタートアップ事業とリノベーション事業のどちらが時代に相応しいかは一概には言えないと思いますが、いまは新たな事業を構想するのなら、リノベーション事業の様に人的なしがらみに捉われる必要がありませんので、スタートアップ事業の方が新たな事業を立ち上げ易い様に思えます。


しかし、そんたスタートアップ事業でも、その構想を具体的に事業に落とし込んで行くことを考えますと、リノベーション事業の方がそれまでに蓄積してきたノウハウを活かすことができ、安定的な事業立ち上げが可能になると思います。スタートアップ事業は、人財採用面で良いチームを築けるか、また資金調達といった課題も内在しています。


非常に良いチームワークを築ければ、業務上の失敗を吸収しながら目覚しい成長を実現するのがスタートアップ事業であると言えます。最近では、大手企業も業界を超えて知の融合を図り、新たな事業創出につなげていこうと言う動きも活発になっています。それこそ、大手企業とスタートアップ企業との協働が増えつつあると言えます。


必要なのは、スタートアップ事業とリノベーション事業の何れかが優れているということではなく、新たに創出される事業の成長プロセスに応じて、柔軟に事業に必要な資源をアレンジして行くことだと思います。その意味では、新規事業のトップマネジメントに不可欠なのはアレンジメント力ということが出来るかもしれません。


今日もありがとうございます!
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