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AI時代の消費!

皆さん、おはようございます!
平成も終わり、新たな時代を迎えています。この30年間を振り返りますと、私たちの消費の意識を大きく変える期間であったと思います。これから本格的に情報技術革新が進んで参りますと、より人間的な部分が強調される時代になっていくでしょう。



平成時代の幕開けで象徴的であった経済事象は、やはりバブル経済の崩壊ではないかと思います。それまでのマス(=大衆)を前提とした、大量生産・大量消費型の経済が息切れを起こし、欲望にストレートな消費が減退し、背伸びをせず自分らしさを見つめ直す消費傾向が強まってきました。


高度経済成長を背景とした、欧米流の上昇志向や競争社会に疲れ、消費者たちは癒しを求めるようになっています。バブル経済崩壊の契機が、プラザ合意後の政策的な円高、低金利誘導の見直しにありましたが、消費者はそれまでの狂乱的なバブル消費の異常さを冷静に受け止め、その反動で慎ましい消費行動をとる様に変化しています。


バブル経済崩壊の余韻が続く中で起きた阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件なども、少なからず私たちのそれまでの異常な消費行動を冷静に見つめ直させる契機になったと思います。物質的な欲望ばかりではなく、もっと人間として大切な精神的に充実した生活を送って行かなければならないことを気付かせています。


一方、この頃より情報技術が進展して、携帯電話やインターネットなどのデジタル家電が私たちの生活に急速に深く入り込んでいます。個人があらゆる情報を容易に手に入れられる様になってきます。それまでのマスメディアが一方的に発信する情報に人々が画一的に受け入れることがなくなり、自分ならではの情報を吟味するようになっています。


それまでの大衆消費から、自分のライフスタイルを彩る逸品を探し求めるメリハリのある消費行動へと変化し出しました。クラフトに人々の目が向き始めたのもこの頃からでしょう。生産者の顔が見えない無機質な工業製品よりも、つくり手の顔の見えるコミュニケーションを楽しみながら自分ならではの逸品を手にする喜びを手にしています。


この人と人のつながり、コミュニケーションの大切さを私たちに教えるきっかけとなったのが、東日本大震災、広島豪雨災害、熊本震災でしょう。家族の絆や人とのつながりを大切にする価値観が強まりました。そして、このつながりを後押ししたのが、スマートフォンやSNSの浸透だと思います。


いまではテレビコマーシャルよりもインスタグラムなどで拡散した情報が商品の話題を高め、消費につながる切っ掛けにまでなっています。消費者もインスタグラムなどを見て、自分の感性に合うことを見い出し、次なる自らの消費行動につなげています。その意味では、モノを消費することからコトを消費する様に変化していると言えます。


この様に、バブル消費を行っている時には予想もしなかった消費行動に大きく変化していることが分かります。何れにも共通しているのは、自らの日々の暮らしを精神的に満たすための消費行動に変化している点だと思います。上昇志向や他人との競争といった思考ではなく、しっかりと自身の個性に根差した生活へと変化しています。


これからの時代の消費行動を予測する上で見逃せないのが、情報技術の一層の進展でしょう。特にAI(=人工知能)の進化が鍵を握ると思います。情報化社会において、ますます私たちが受け止める情報量は増加の一途を辿ると思います。その様な中で、AIが自分に相応しい商品を探しあて提供してくれるようになるでしょう。


すでに個人の行動パターンや消費傾向を把握し、AIが自分に合った商品を自動で提案してくれる動きが加速しています。例えば、アマゾンのバナー広告は、自分がインターネットで検索した履歴に基づいて、もっとも相応しい商品を宣伝するようになっています。特に書籍などで、自分が関心を持っているテーマの本を紹介してくるので驚かされます。


単にアマゾンのサイトで検索した履歴のみならず、他業種とのデータ共有も進んでいるようです。いまは未だ無骨な感じのするアマゾンのバナー広告ですが、感性AIなども採り入れるようになりますと、さりげなく消費者の脳裏に潜在的なインパクトを与える情報を提供するようになるのではないでしょうか。


これからの技術的な進歩により、AIがマスメディア、企業広告、SNSといった膨大な情報源から個人に最も相応しい情報を提供するようになりますと、今よりもっと効率的に情報にアクセスできる様になります。それがまた、消費行動の個性化を後押しする様になるでしょう。時代は、マス消費行動からパーソナル消費行動へと移行しています。


今日もありがとうございます!
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