誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

中小企業向けファンド!

皆さん、おはようございます!
学校での勉強ってどの様な意味があるのでしょう。そもそもの本質を教わったことがありません。様々な定義や形式知化された概念をただ丸暗記することが苦痛でした。それが具体的現象の中にある普遍を抽象化したものであると知っていたらもっと興味が湧いたでしょう。



最近、金融機関をはじめ機関投資家が中小企業を支援するファンドを組成する事例が目立つようになっています。一般的にファンドビジネスは、投資リスクに対する許容度がそれほど大きくないこと、そして投下した資金の出口が見えてなければなりません。その意味では、事業の振れ幅が大きく、出口を見出し難い中小企業は投資対象になり難かったと思います。


京都銀行を傘下に持つ京都ファイナンシャルグループ(=FG)が、二つの地域の中堅・中小企業や老舗企業に資本支援するファンドを立ち上げます。一方は、競争力のある製品・サービスを持ちながら財務面に不安があり、休廃業や解散の懸念がある企業などを支えるファンドです。ファンド規模は1千億円で資本性ローンや出資による資金提供を想定してます。


中小企業などへの資本支援は政府系金融機関が担うことが多く、地方銀行が独自に大規模ファンドを組成するのは珍しいのですが、成長基調にある企業のほか今後財務悪化の懸念がある企業も投資対象として含まれています。具体的には、伝統産業や製造業などで、技術や資産といった潜在力を成長に生かしきれていない中堅・中小企業が投資対象となるようです。


もう一つは、中堅・中小企業の事業承継に投資するファンドです。300億円の運用額の投資ファンドを組成することを想定しています。経営者の高齢化などで承継先を探す顧客企業から株式を買い取り、経営人財を送り込むことなどで企業価値向上を支援することを企図しています。先の資本支援型ファンドも企業価値を高めることを前提としているのでしょう。


京都FG傘下の投資会社である京都キャピタルパートナーズがファンドを運用する計画であり、社内に後継者がいない企業を対象に1件あたり数億~十数億円規模を投じて株式を取得して、経営人財の採用や取引先の紹介による販路拡大などに取り組んだ後、数年後に別の企業に株式を売却したり新規株式公開(=IPO)により資金回収することを企図してます。


また、国内投資ファンドの日本成長投資アライアンス(=JGIA)は、主に中小企業に投資する650億円のファンドを立ち上げます。事業承継の受け皿になるほか、上場企業の株式非公開化を支援します。国内の機関投資家からの引き合いが強く、金額は2020年に設立した前回のファンド380億円より7割増やすことで合計1千億円を運用する計画です。


ファンドの引受先として、3メガバンクや福岡銀行、横浜銀行などが出資を決めています。新ファンドの組成を決めた背景として、日本国内でのファンドによるM&A(=合併・買収
)が活発化していることがあります。オーナー系企業の事業承継や大手企業によるカーブアウト(=事業切り離し)の受け皿としてファンドを活用するケースが増えているからです。


中小企業などに経営人財を送り込み業績を改善させ企業価値を高めることは、最もらしく聞こえますが実際にはそう簡単ではないことは言うまでもありません。だから、これらファンド運用会社のお眼鏡に叶う中小企業などは限られて来ると言えるでしょう。もっとファンドでの資金運用規模を大きくして、投資先を分散させることも間口を広げる一手法でしょう。


今日もありがとうございます!
https://crelife.co

×

非ログインユーザーとして返信する