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フリーテル、ベンチャーの障壁!

皆さん、おはようございます!
今日は、いつもより早く目が覚めてしまいました。
空を見上げれば、星が輝いており明るいです。。
明けの明星なのか、間もなく陽が昇りはじめますね。


先日、格安スマートフォン「フリーテル」のプラスワンマーケティング社が民事再生法申請により破綻したことが明らかになりました。2ヶ月ほど前に楽天に事業譲渡することが発表されていましたのでホッとしていたのですが、通信事業のみを同社に譲渡し、ハードウェア開発事業はその後も継続していたのですね。


負債総額26億円で、同業他社と比較すれば決して大きな金額ではないですが、大手企業による寡占市場の中で、良くもここまでTVコマーシャルを打ったり、家電量販店に独自の売り場を設けて認知度を高める迄、果敢に奮闘されたものと頭が下がります。楽天に通信事業を譲渡した後も、最後まで事業継続を模索されていたのでしょう。


民事再生法ですので、未だ事業の継続の夢を捨てた訳ではなく、名乗りを上げているスポンサー企業が現われている様ですので、上手く再起を果たせると良いと思います。
情報通信業界という、日進月歩で技術革新が起こり、かつ競合がひしめく中で、独自デザインのスマートフォンを格安で提供するニッチ戦略が大手企業に阻まれた形です。


情報通信業界のLCCという存在の会社ですが、通信回線を大手通信会社に依存(=MVNO)するウイークポイントを突かれてしまったのでしょう。
逆にいえば、それだけ大手通信会社からすると放置できない目障りな存在だったのでしょう。それだけ素晴らしい商品を提供していたとも言えるでしょう。


もし、航空会社のLCCの様に、大手通信会社の何らかの系列(=必ずしも資本受入に関わらず業務提携等)に入っていれば、この様な事は起きなかったのでしょうが、それではベンチャー企業本来の良さが失われてしまいます。SONY、パナソニック、Hondaが創業した時代には考えられなかった阻害要因かもしれません。


それだけ、いまの時代は本格的な起業が難しい時代なのかもしれません。
仮にあり得るとしたら、フリーテルが後発ではなく、世界初、いや日本初のスマートフォンであれば独壇場であったかもしれません。一方で、先行する大手通信会社があったから通信回線事業にまで参入し起業できたとも言えます。


では、時代の変化を上手く捉えた新たな業界を生み出す力を持ったベンチャー企業なら大きく飛躍できるのでしょうか。
その答えは、ライドシェアの米Uberや、民泊の米Airbnbの日本での事業展開の様子を覗えば分かります。


Airbnbは2020年に東京オリンピック・パラリンピック開催を控え、またインバウンド来日者数予測が4000万人に達するとみられ、全く宿泊施設の整備が追いつかない事情を背景に民泊法制が整備された関係で、事業として正式に認知されたというところでしょうか。それでも、年間の宿泊日数が制限されたりしています。


地域によっては条例で土日しか営業できないといった厳しい制約を課しているところもあります。法整備がされるまでには、業界団体から相当の反対意見があったとも聞きます。
Uberに至っては、業界団体からの総反発もあり、未だ法整備の予定もなく、過疎地域における実証実験に留まっている様です。


ここまで何れの企業も供給者の論理で、行く手が阻まれている訳ですが、この中に消費者の論理、消費者にとっての利便性に関する声が聞こえてこないのは何故でしょうか。
消費者にとってメリットがあることなら、行政サイドも規制を緩和すべきでしょうし、影響する近接業界の各事業者も競争を認めるべきだと思います。


その点、海外に目を向けますと、新規参入者に対する社会の風潮が寛容的に思えます。
行政の立場が業界を保護・規制するという立場ではなく、もっと消費者よりの立場を採っているからでしょう。時代の変革期には、技術革新により、それまで想定もつかない製品やサービスが創出されます。


それを、これまでの法律なり、前例に照らし合わせた指導として、取り扱うこと自体に無理があります。もっと準拠すべき判断軸がない事象についても、考えるべき個々人の力を高めなければいけません。それを突き詰めますと、余りにも日本人が組織に依存し過ぎているからだと言えるでしょう。


依存すれば依存するほど、組織としての行動を優先することになります。組織としての行動を優先すれば、当然に組織人として正しく行動する準拠すべき規範ないしルールに照らし合わせるということになります。海外から見て、日本人の美徳と思われている集団力や組織力も、その集団や組織が時代からズレてしまっていたら誤った行動に繋がります。


300年近くも続いた徳川幕府も、江戸時代に戦の無い平和な時代を築いた点は素晴らしい社会システムであったとものと推測します。しかも鎖国をしてまでも、平和を維持しています。しかし、産業革命を契機とする近代化の流れには逆らうことが出来ませんでした。日本人は、基本的に集団を尊ぶ長い歴史があり、それ自体は素晴らしいと思います。


しかし、時代は動いていますので、時代の変化の都度、変革を迫られ是正する歴史を繰り返しているのではないでしょうか。余りにも、長きにわたり集団や組織として安定してしまいますと、その後の時代の変化にともなう衝撃が大きくなってしまうのが心配です。
ちょうど現在は、第4次産業革命による変革期にあたります。


明治維新から数えて150年余りとなります。そろそろ次なる時代に向けた変動期に突入する時期ではないかと思います。その時に準拠すべき規範なりルールは、過去に作られた規範やルールではなく、個々人の中にある何が正しくて、何が間違いかという公正な判断力と精神性が求められているのではないでしょうか。


個人個人が、より良い暮らしを創造する姿勢こそが、これからの時代には必要だと思います。きっと50年後に現在を振り返った時に、明治維新に劣らない、平成維新だったと言われる様にしたいものです。
今日も、有難うございます。


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