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漏れバケツ理論!

皆さん、おはようございます!
コントロールできない自然災害も避けられるなら回避したいところですが、人為的ミスが重なりあって起きる事故はあってはならないでしょう。どんなにプロと思しきベテランであっても、人間であるから過信や慢心がつきまといますが、絶えず初心を忘れてはいけません。



漏れバケツ理論をご存じでしょうか。ロンドンに本部があるNew Economics Foundation(=NEF)が開発した概念で、地域をバケツに例えて地域内経済循環効果を説明するユニークな考え方です。地域内で循環するお金がバケツの水、地域外に流出するお金がバケツの穴であり、地域内でお金が循環するほど、バケツの水は満たされます。


あたり前といえば当たり前の考え方なのですが、地域経済というものは地方行政が司るべきなのですが、その地域経済はそこで事業を営む数々の民間主体に放任されており、誰も地域を均整の取れた発展を目指そうとしていないものかもしれません。エリア(=地域)マネジメントという考え方で積極的に地域の目標を定めて持続可能な経営を行う必要があります。


これまで地域に密着する中小企業のCFOとして一企業をバケツに例え、顧客がバケツの水
、失客がバケツの穴と見做し、顧客を維持・増やしながらバケツの水は満たし、企業内経済循環効果を高めることに腐心してきていますので、底流にある概念をよく理解することが出来ます。企業内を駆け巡る資本をいかに効率よく運用するか、調達と投資判断の問題です。


特にこれからの一中小企業の経営を見越しますと、一芸に秀でた技術やノウハウを礎としてピラミッド型階層を持つ産業構造の底辺を支えパーツを提供するこれまでの事業の在り方から、もっと地域に密着して複数の企業が連携し合いながら新しいビジネスやプロダクトを直接お客様に届けることが不可欠な時代的な枠組みへの変化を考慮に入れる必要があります。


その様な変化に対し、漏れバケツ理論の見方を一企業だけに当て嵌めるのではなく、それら共創する企業集団にまで広げて見渡すことが不可欠だと考えています。それは、結果的に地域と密着して事業を営む中小企業にとり、資本が地域内で経済循環することを考慮に入れる必要があることを意味しています。互いの企業がどう連関し合って効果を発揮するかです。


これからの中小企業経営は地域経営の視点を持つことの必要性を感じています。例えば過疎地において空き古民家を活用したまちに客室などが分散するホテル運営を行っている施設が増えています。これなども、これまでのホテルという固定観念に捉われることなく、その機能をまちに面展開しながら、結果的にまちの活力を高めて行く地域マネジメント視点です。


地域に根差すホテルとして必要なレストラン、カフェ、工房など機能を設けることに留まらず、地域に必要な機能としてまちの魅力づけという観点からホテル経営を捉え、出来る限りお金が域外流出することなく域内に留まらせて、いかに地域内で循環させるかがホテル経営を行う上でも、エリアマネジメントを行う上でも表裏一体の押さえるべき要諦となります。


本来、経済と暮らしは表裏一体の関係であったのですが、いつの間にか資本主義の考えと規模の経済を追求するようになってから、それが乖離しはじめ誰にもコントロールできない状況に至ってしまったものと思います。私たちが目指すべきところは、人間としての幸福を最大限に感じることのできる、バランスのとれた社会の枠組みをデザインすることでしょう。


今日もありがとうござます!
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