誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

経営者として開眼!

皆さん、おはようございます!
人間はとかく、物事に捉われやすい存在だと思います。それがいい意味での捉われなら良いのですが、悪い意味での捉われですと心身ともに疲弊してしまいます。物事を認識する主体として外部環境から何かを受け取り、それをどう意味ある物語にするかはその人次第です。



私のお客様に、下町の町工場を切盛りする4代目社長がいらっしゃいます。お付き合いをさせて頂きましてから約3年が経ちます。学生時代よりアメリカンフットボール部の主将を務めていらっしゃっただけに、どこからみてもアメフトで鍛えたと分かる大きな身体に、持ち前の明るい性格でぐいぐいとリーダーシップを発揮されています、年齢にして45歳です。


どこから見てもスポーツマンであり、地域の世話役でもある彼は、差し詰め地域の顔という感じです。だれが見ても羨む創業80年にもなる会社の若社長は、現代の後継者のない中小企業から見れば理想像なのでしょう。先代から経営を引き継いで7年が経過し、社長業も板につき、前職建材メーカーで鍛えた持ち前の営業力で自分の色を出しながら牽引してます。


ところが会社の業績は、先代から事業を引き継いだころから悪化する一方で、売上の減少に歯止めがかかりません。それどころか、その様な業績にも拘わらず、果敢に積極的な事業展開を行い、地域の後継者のいない中小企業から事業を承継したり、地元工業高校の学生を二人も新卒採用するなど、矢継ぎ早の事業拡大戦略をとってきたという話しを聞いています。


2年前に早期経営改善計画を策定し、金融機関から支援を取り付けたにも拘らず、一向に業績が戻ってこないばかりか、悪化の一途を辿るばかりです。それは、経営改善計画において経営課題が浮き彫りになっているにも拘わらず、掛け声ばかりでそれが実現されていないからです。むしろ、課題を解決すべきところを深追いしてしまっているようにも見受けます。


流石、見るみるうちに手元流動性が心持たなくなってくると、こちらの方が焦ってしまいます。本当に営業力は勢いあるのですが、経営となると毎回仰ることが異なるばかりか、話しがどんどんスライドしてしまい、話しを聞いているこちらからすると自己弁護をしているようにも感じてしまいます。業を煮やし少し深層に迫る1対1面談を試みることにしました。


まず目先の事業課題は良く見えており矢継ぎ素早い手を打ってますが一貫性がないことについては、将来会社が目指している方向が明確になっていないばかりか、自らの人生の目標についても分からないという有様です。考えて直ぐに結論の出るテーマではありませんが、経営者として事業を担っていくには、それがないと課題を抱えたときの拠り所がありません。


本気で悩んでいる様ですが、こればかりは自分自身で人生哲学を行い結論を導き出していく必要がありますが、なかなか出て来ないので困りました。若い頃に興味を持っていたこと、なぜ大学を卒業して直ぐに家業を継がなかったのに30才前半で、両親から求められていなかった家業に戻って来たのかなど、その人間を浮き彫りにする事実を確認して行きました。


ふとした切っ掛けで、亡き父親の話題に触れた時に顔が強張ったのを見逃せませんでした。掘り下げて話しをお伺いしてみれば、可成りのワンマン振りを発揮する怖い父親だったらしく、家業についてからも口を真面に聞くこともなく、この4代目経営者も対抗意識を露わにしていました。最後は、父親への対抗意識で会社を経営していた自分に気付いたようです。


今日もありがとうござます!
https://crelife.co.jp

×

非ログインユーザーとして返信する