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14年ぶりの国内航空参入!

皆さん、おはようございます!
週末になると必ずと言っていいほど、ちょっとしたドライブがてらカフェを訪れることが多いです。スターバックスコーヒーの様に店舗内で音楽を聴きながら読書することもあれば、高級住宅街の一角にあるスタンドカフェで店員と会話を交わすのも楽しいひと時なのです。



地域航空会社のトキエアは、11月にも国土交通省に航空運送事業の許可申請をするそうです。国内線の新規参入が実現すれば、大手傘下や外資系を除けばフジドリームエアラインズ(=FDA、静岡市)以来14年ぶりになります。同社は2023年の新潟ー札幌(=丘珠
)を皮切りに新潟空港から6都市以上に就航を目指す計画で、逆風下での参戦になります。


初号機となる欧州メーカー製のプロペラ機「ATR72-600」が、早くも11月5日に新潟空港に到着する計画です。2023年3月以降の札幌への定期路線の開設を皮切りに、仙台、中部、神戸の3路線にまで順次拡大する予定です。また、2024年度以降には短い滑走路でも発着が出来る「ATR42-600」2機が加わって4機体制になる計画です。


路線としては佐渡と首都圏の運航を想定しており、トキエアは羽田ー新千歳などのドル箱路線をメインとしない完全な地域航空会社であることから、その意味ではANAやJALとは競合しないニッチな市場をターゲットにしています。導入機材の1機にはカーゴフレックスという旅客と貨物を柔軟に運べる仕組みを日本で初めて導入するなどの工夫が見られます。


運航、整備、運送などの専門家を集めれば航空運送事業の許可は認可されるものと思いますが、気になるのは産業界でも有数の装置産業であるので資金調達がどうなっているかということです。トキエアの資金調達に地元経済界や新潟県が全面的に協力しており、既に出資者150に達し約16億円(=1社あたり約10百万円)の出資金を調達している模様です。


私も新規参入航空会社の資金調達の経験がありますが、何よりも一番難しいのは飛べるのかどうかが分からない準備会社の出資金をいかに集めるかだと思います。航空事業の場合、出資比率のマジョリティを持つスポンサー企業を見つけるか、県民の翼として地方行政を後ろ盾に地域の企業や県民から幅広く資金を集めるしかないと思います。トキエアは後者です。


方やフランチャイズ方式により参入を目指しているフィールエアは、地元企業を後ろ盾にしている模様です。トキエアは新潟県による全面的なバックアップを得られているところが資金調達成功の秘訣であり、地元金融機関からの融資と合わせると既に28億円の資金を集めていることになります。既に初号機も飛来しますので、資金調達にも弾みがつくでしょう。


技術面も資金調達面も非常に独立性が高いトキエアですが、航空運送事業免許を取得するに先立ち国土交通省から既存エアラインとの連携という行政指導を受けるのではないかという懸念もあります。日本の新規参入航空会社は全てJALからANAの傘下で技術ノウハウの提供を受ける形となっています。比較的独自性の高い鈴与傘下のFDAもJAL系列です。


あとは開業後の採算性ですが、既存エアラインと異なり機体価格の安い小型プロペラ機を使用しますので運航コストを下げることが可能となり、運賃も安く設定することが出来ます。運賃価格訴求力によって、一定の高い搭乗率を期待することが出来るでしょう。問題は新潟空港を拠点にしてどこまで路線を増やし、企業成長していけるかということだと思います。


今日もありがとうございます!
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