誰にも聞けない経営財務戦略!

ビジネスの未来を財務と心で読み解くブログです!

CREATE LIFE!
より良い暮らしを創造しよう!

http://crelife.co.jp

星野リゾート!

皆さん、おはようございます!
結婚式以来、久し振りに長男と会いました。彼も仕事の機微が分かってきたせいか、結婚して生活が落ち着いたせいなのか、以前なら気になる言葉の端々にあった角が丸くなっていました。年齢的にもこれから如何に自律的に生きて行くかを考え始めているのだと思います。



以前から気になる存在として触れることのなかった、星野リゾートについて触れてみたいと思います。星野リゾートといえば軽井沢発祥のリゾートホテルですが、いまやホスピタリティノウハウに留まらず、ファイナンスノウハウをも駆使して世界中に進出する様になっています。バブル経済崩壊後の失われた30年の間にリゾートホテル事業を躍進させています。


星野リゾートは株式公開してませんので、相当の家族経営意識が強いものと思います。現に社長の星野佳路氏は4代目であり、小学校こそ地元の学校に通いますが、中学から大学まで慶応大学で学び、その後、米国に渡りコーネル大学のホテル経営大学院で学ばれています。その後、一旦は日本航空開発に就職するものの直ぐに家業に呼び戻された経緯があります。


そして、余り表に出てくることはありませんが、弟の究道氏は公認会計士であることを知る人は少ないでしょう。兄弟経営の難しさもあると思いますが、星野リゾートをそれで事業発展させるほどの名コンビではないでしょうか。兄の佳路氏が事業展開を構想し、弟の究道氏が財務面から事業の脇をカッチりと固めているというイメージが滲み出ていると思います。


きっとバブル経済崩壊後に、それまでリゾート開発華さかりし頃に建てられたリゾート施設が一斉に破綻してしまい、その中からポテンシャルが高いと考えられている施設を廉価で買収し再生しながら星野リゾートブランドで建直しを図ってきた、そんな構図が見え隠れします。オペレーション事業は、不動産コストを吸収できるほどに収益力が高くはありません。


その様にして国内でのリゾート宿泊施設運営の地歩を固めながらオペレーションノウハウを確立しブランドを打ち立てて行ったものと考えます。その後、バブル経済の爪後の処理が一段落した後の新しい施設の展開では、不動産投資ファンドを活用しており自ら不動産投資に手を染めていないことが功を奏しているのでしょう。いまやそのファンドも公開してます。


そして2026年秋には、北海道の人気スキーリゾートのニセコエリアに進出することを発表しています。しかも、今般は客室を分譲する手法を同社としては始めて活用するそうです
。開発資金を早期に回収しつつ、長期滞在の訪日外国人などの需要を取り込むことを狙いとしています。この辺の機動的な財務戦略が、星野リゾートの発展を後支えしているのです。


ニセコの優良リゾート型宿泊施設の不動産であれば、国内のみならず海外投資家も喉から手が出るほど投資をしたいと思うことでしょう。土地と建物という過重な不動産投資を行わずして、運営上必要な最小限な投資のみで新しい事業拠点を確保できるわけですから、旨みがあります。しかも、投資家から資金を集めやすい投資となれば、当然に好立地となります。


その辺のビジネスモデルの展開が星野リゾートの事業の快進撃における要諦となっている訳です。昨今のコロナウイルス禍の影響により、これから持ち堪えられなくなった宿泊施設が顕在化してくることでしょう。きっと、その様な見通しは同社にとってもう既に織り込み済みであり、それよりもっと海外に和のおもてなしを広めることを視野に入れてるでしょう。


本日もありがとうございます!
https://crelife.co.jp

×

非ログインユーザーとして返信する