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パナソニックHDの働き方改革!

皆さん、おはようございます!
会社経営の基本も所詮は人間関係です。どんなにロジカルな正論を語ったところで、それが感情的なしこりを残し受け止められなければ建設的な経営に至ることはありません。事なかれ主義になれというより、心理的安全性に配慮した創造的な語り掛けが必要なのでしょう。



パナソニックホールディングス(=HD)は、この10月より国内のどこに居住していても勤務できる制度を導入しているそうです。リモートワークを併用することで、通勤圏外の実家や遠隔地からの勤務も可能となるそうです。また、今後、週休4日勤務が出来る制度も整えるとしています。既にヤフーやリクルートも導入しており、徐々に広がりをみせてます。


パナソニックHDの導入目的は、働き方を多様化し自由度を高めて人財獲得につなげることを狙いとしています。社外での副業にも柔軟に対応できる制度も整えるとしています。確かに企業側論理としては、人口減少により労働力人口も減少していくことなどを考慮しますと
、第一義的にこれかの時代に最も大切な経営資源である「人財」確保が死活問題でしょう。


しかし、働き手の幸福度を高めるウエルビーングやワークエンゲージメントの向上につながることを考えますと、ただ単に優位な人財獲得を目的とするというより、これからの時代に相応しい知恵やアイディアを生かして新しいビジネスや商品を創出することが求められる、
知識集約型労働への変革によってビジネスモデルそのものに寄与することが考えられます。


これまでの工業社会の時代でしたら、大規模な工場や生産設備といった資本集約型産業形態を採ることにより、規模の経済を追求し少品種大量生産することがビジネスを成立させるための常識として捉えられていましたが、消費者の需要が多様化し個々人の個性が尊重される時代においては、その様な固定観念を捨て去る大胆な発想に立つことが必要なのでしょう。


パナソニックHDでは、当初週休3日制の導入を検討していたそうですが、新たに週休4日制も検討することにしたそうです。週休3日は週休2日と月間労働時間を変えないで導入することも出来ますが、月間労働時間を短縮して給与水準も下がる週休4日制も選択できるようにするそうです。12月まで試験的に導入し2023年2月に本格導入したい考えです。


導入するのはパナソニックグループのうちパナソニックHDと総務や広報などグループの間接部門を担当するパナソニックオペレーショナルエクセレンスの2社に勤務する約5000人が新制度の対象になるとのことです。パナソニックグループの国内従業員数は約6万人おり、その8%強にもあたる従業員が新制度の対象となるといいますので一大変革でしょう。


この様な働き方改革をみて、まず思いますのはどの様にして社員をマネジメントしていくかという疑問が湧いてくると思います。ちゃんと仕事に取り組んでいるのか、適当に仕事をサボっているのではないかという類の危惧は、これもまた工業社会の資本集約型企業における鳥越苦労なのかもしれません。ジョブ型雇用に移行すれば仕事の成果が問われるからです。


何よりもまず、これだけ多くの企業が働き方改革に着手している事実に目を向けるべきでしょう。社会の枠組み自体が音を立てて崩れ行く様を感じてしまうのは言い過ぎでしょうか。パナソニックHDの働き方改革は、企業メリットのみを追求した一過性のものでなく、働く人々(=生活する人々)の価値観が大きく変わり始めていることを表しているのでしょう。


今日もありがとうござます!
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