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金融機関のブランチ・イン・ブランチ方式!

皆さん、おはようございます!
「暗黙知」という言葉と使用することが多いと思います。人間として五感を通して体験的に得た言葉にできない知識や知恵を指します。言語化できないところが味噌であり、それは対義的に使用される言語知識である形式知とは異なり、直感や洞察の拠り所となるものです。



地銀と信金が、その金融機関としての業態を超えて店舗を「相乗り」する事例が広がりを見せているそうです。この自前主義意識の強い金融機関の間で、法人格や業態の壁を超えて他金融機関の店舗内に自行の店舗を設けることを「ブランチ・イン・ブランチ方式」というそうです。この方式に気を留めることはなかったのですが、どの様な効果があるのでしょう。


金融機関といえばお客様に近い場所に店舗展開し店舗網を広げることが常識とされていたのは一昔前の話しであり、メガバンクが急速な店舗統廃合やネットバンクへの移行を急ぐ背景には、店舗の維持コストが無視できなくなっていることと、ネットワーク技術の進展によりビジネスモデルを大きく転換させる好機だと捉えられているからだということができます。


しかし、地元密着型の営業政策をとる地銀、信金や信組に至っては、メガバンクの方針転換を好機ととらえる反面、やはり店舗を維持していくコストは地方を地盤とする金融機関にあっても重く、そんなジレンマの中から考え出されたのがブランチ・イン・ブランチ方式なのでしょう。ただ店舗を相乗りするだけでなく、金融業務面の相乗りをも進めている様です。


北海道銀行と北海道信用金庫は、同信金寿都支店に共同窓口を設置していますが、大きくは窓口コーナーとATMコーナーに分け、住所変更やキャッシュカードの再発行などの手続きは北海道信金の職員がタブレット端末を通じて対応しているそうです。銀行代理業の許可取得が必要な預金口座の解約業務などは、北海道銀行員がテレビ通話を通して対応してます。


寿都支店には北海道銀行員は一人も勤務していない徹底ぶりですが、お客様から見れば最寄りの地域に北海道銀行の店舗があるというのは安心感に繋がるでしょう。また、北海道信用金庫の職員であるか、北海道銀行の行員であるかどうかはお客様からみれば余り意味をなさないことかもしれません。高齢になればなるほど、制服の違いは気に留まらないでしょう。


この様な金融機関の動向を踏まえますと、将来的には地方銀行や信用金庫などは店舗を持たずして銀行代理業の許可を持つ第三の金融機関店舗運営専業者が様々な金融機関から業務を受託する様になっても良いのではないかと思います。不動産有効活用の視点から、金融機関の店舗だけでなく様々な金融商品をファイナンシャルプランナー的に提供できる施設です。


どれだけネットバンクがマーケットを占める様になっても地域から金融機関の店舗を無くす訳にはいかないと思います。地方金融機関共同で店舗運営専門金融機関を設立しても良いでしょう。もしかするとSBIホールディングスが地銀大連合構想の一環でディベロッパーとコラボレーションしながら参入しても面白いでしょう。益々、大連合が現実味を帯びます。


その様な金融機関の店舗という機能ごとに業務を統廃合できるのであれば、金融機関が長年時間をかけて信用を築いてきたお客様への付加価値高いコンサルティング業務なども機能分化し金融機関で統合することも可能ではないでしょうか。事業者向けコンサルティング業務の一分野として専門的な目利き力が必要な事業再構築業務なども含まれるものと思います。


今日もありがとうござます!
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