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事業者という生態系!

皆さん、おはようございます!
人というものは、ちょっとした行動の端々にその人の内面に潜んだ本当の性格が垣間見られるものだと思います。普段、ビジネスにおいて瞬間しか言葉を交わさない方とでも四六時中寝食を供に過ごしていますと、ふとした無意識の行動から様々な事が読み取れるものです。



自分で事業を行っている者というものは、仮に働いている姿や名刺などを頂戴しなくとも、その方の言動をみていれば直ぐに分かるものです。身のこなしに卒がないといえば言い過ぎかもしれませんが、野放図でも自身の内面から湧き出る自信と責任に裏付けられた言動には、付け焼刃の俄か知識にはない腹の奥底から湧き出てくる安定感を感じられるものです。


サラリーマンの立場と事業者の立場の両方を経験したことのある者として、現代社会のメカニズムとして両者の間に大きな溝ともいえる乖離があるように思えます。近代社会以降、企業という枠組みが文明の利器として生み落され、大きな資本力を裏付けとして規模の経済を追求して事業を急拡大させることにより被雇用者という新たな生態系が蔓延ってきてます。


その企業の被雇用者という生態系は、ピラミッド型階層組織の中で標準化された業務を「分業体制」で仕事に従事しているため、またその分業化された枠組みの中で専門性を追求することにより全体最適を目指すことになります。それが組織力というものかもしれませんが、働いている個々人を見るとそれがビジネスではあっても事業そのものを体験していません。


事業そのものを体験するということは、最初は独りで事業に関わるあらゆることを身をもって司ることであり、企業組織で働くサラリーマンの様に専門性に長じることはないかもしれませんが、自らの事業そのものについて身体をもって吸収していく過程を踏むため、事業についての直感力と洞察力が研ぎ澄まされます。それが暗黙知ということなのだと考えます。


サラリーマンは、企業組織という生態系を研ぎ澄ますことが尊ばれますので、思考が分析、課題解決という直線系であるのに対して、事業者の思考は答えのない答えを判断していかなければならないという意味において、カオスの様な複雑系の問題に対して直感力と洞察力、すなわち自らの暗黙知によって判断しながら進むべき道を定めていかなければなりません。


これから将来の見通しが立て難い混沌とした社会を考えますと、これまでの直線系の社会の中では有効な手段であったピラミッド型階層組織というものは機能しなくなっていくのではないかと思います。経済社会が線形で右肩上がりの時は、非常に効率良く機能するものなのですが、その様な前提条件が崩れ去ると意外に脆いものであると留意すべきだと思います。


何よりも形式知を蓄積しながら効率良く組織を運営していくことのみに傾注した生態系を変えられるか否かが問われているものと受け止めています。身体に吸収された言葉にならない暗黙知をも活用しながら糧を得るという生態系を企業組織にも持たせることが不可欠でしょう。それは、事業者が持つ能力を企業組織が取り込んで行くのと等しいことだと思います。


いまの日本社会は、中小企業よりも大手企業の方が優れているという様な錯覚を持っている様に見えてしまいます。それは、大手企業の方が優秀な大学を出た学生が集まるからでしょうか。大手企業の方が給料が高いからでしょうか。それは、過去の一時的な線形社会によって歪められたモノの見方であり、必ずしもこれから社会も続いて行くとは考えられません。


今日もありがとうございます!
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