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人的資本!

皆さん、おはようございます!
本年の仕事の山場も来週一週間で落ち着きを取り戻すと思います。11月から続いた忙しさから解放され、精神的にはまだまだ行ける自信がありますが、肉体の方は睡眠不足も続きオーバーヒート気味です。年末には、この一年間の総括と来年の目標を掲げたいと思います。



40歳半端迄のサラリーマン時代は、人財が企業にとっての最大の資産であることを頭では理解できても、実感としてそれを感じることは少なかったように思います。いまは会社という枠組みを度外視しても、これからの新しい社会を築いて行くのは、私たち一人ひとりのやる気と英知であり、その意味では掛け替えない人的資本に注目が集まるのも自然でしょう。


会社組織の中にいると、個々人の業務が分業化かつ標準化され過ぎている為、人間が持つ創造的思考力が発揮される場面が少ないものと感じます。やはり自分の担当する業務を会社が持つ存在意義やビジョン等と関連付けながら大局的な視点を持たなければ、斬新なアイディアも湧き出てくることが無いでしょう。人間の思考は捉われがあっては自由になれません。


昨今、国際社会や資本市場からも企業に対して人的資本の開示要請が高まっています。国内でも6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コード(=企業統治指針)でも、新たに人的資本や知的財産への投資を開示すべきだとする文言が盛り込まれています。企業側も少しずつ対応し始めていますが、具体的な指針まで言及されおらず手探り状態が実態の様です。


人的資本を評価するうえで従業員が生み出す発明やノウハウなどの知的財産、社内外のネットワークの広がり、人財の多様性まで把握すると人的資本の活用状況の説得力が出てくるでしょう。更に財務資本と同じ様に、人財の収益性、新陳代謝、健全性、成長性・多様性等の切り口で各指標を集計することも考えられますが、恣意性がつきまとってしまうでしょう。


私も大学院での研究テーマとして、財務諸表の枠組みと企業の経済価値との因果関係を解明することを取り上げていましたが、企業の経済価値を突き詰めると無形資産の多寡によって左右されるという自分なりの研究結論に至っています。無形資産とは、文字通り事業の超過収益の源泉となる知的財産、ノウハウ、アイディアなどがそれに該当することになります。


しかし、財務会計では財務諸表に計上できる経済事象を金銭で換算できるものに限定されていることから、一部の知的財産権を除いて貸借対照表に表記することが出来ないというジレンマがあります。本来、貸借対照表で企業の経済価値を正しく表現しようとすれば、人的資本の会計に踏み込まざるを得ず、その様な機運が高まっていることに気持ちが馳せます。


時代の移り変わりとともに、諸制度を変えていく必要があると思います。それを行うのも人間の英知です。過去のルールに捉われ、その中で卒なく運用していく時代は過ぎ去り、時代に合わせて正すべきところは改編して行くことが求められているものと思います。保守的な思考との葛藤も生じると思いますが、その様な経験を通して新しい社会が切り開かれます。


足下をみれば自分自身も人的資本である訳ですから、その経済価値を高め続けて行かなければなりません。事業を営む手段として広い意味での企業財務を軸としていますが、私の存在意義はやはり旧態依然とした社会の枠組みに捉われることなく、明日に向けて新しい仕組みを事業を通して形づくっていくことだと思います。独りで出来ないことは英知を結集して。


今日もありがとうございます!
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