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ワークエンゲージメント!

皆さん、おはようございます!
人間関係の煩わしさから孤独を好むという人も、実は自分でも気付いていない心の奥底では他者との関りや繋がりを求めているものです。人間というものは独り自問自答を繰り返しても、進歩がないばかりか成長が阻まれるものです。現代の社会病理の一端が垣間見れます。



働き甲斐は海外で「ワークエンゲージメント」と呼ばれています。仕事に高い熱意を持って取り組むことによって、働き手が活力を得ている状態でしょう。2000年代以降、米国やオランダなどで実証研究が進み、企業の生産性を高める要素として注目されるようになっています。一般に仕事に対する裁量が広がるほど、働き甲斐は高まるという結果があります。


日本の働き手は諸外国に比べてワークエンゲージメントが低調という調査結果があるようです。蘭インフェクトリーが2020年に行った調査によれば、日本でワークエンゲージメントを感じている人は僅か9%に過ぎないようです。世界平均35%を大きく下回り、調査対象57ヶ国中で最低であり、中国51%や米国35%などに大きく水をあげられています。


この調査数字だけから推測されることは、多くのイノベーションを創出し経済成長著しい国は、その背景として働き手のワークエンゲージメントの高さがあるように受止めます。人間というものは、各々生得的かつ生まれてきてから培ってきた個性や経験があります。人が精神的に豊かにのび伸びと生活していると感じるのは、それらが生かされている時でしょう。


それは自分の裁量で自律的に仕事に取り組んでいる時に、働き甲斐を感じるときでありモチベーションが高い状態ということが出来るでしょう。古い話しですが、学士論文でモチベーションをテーマに生産作業の実験を行ったことがあります。ある製品を流れ作業で作るのと一人で最初から最後まで作業を完成させる比較を行い、後者の方が有意差が見られました。


日本のワークエンゲージメントが低い理由の大きな一つとして、キャリア自律の低さが指摘されています。社員のキャリア形成は「会社主導」が多い企業が74%、「社員主導」が多い企業は23%に留まる報告資料があります。最近でこそ55%の企業が社内公募を導入する様になっていますが、対象職種が限定的で、今なお「キャリアは会社任せ」が標準です。


リクルートが実施した調査では、88%の働き手が「働き方や生き方を個人が選択することを奨励する会社で働きたい」とし、同時に66%が「多くの人にとって自律的に働くことは難しい」と見ており、36%が「上司や会社から自律的に働くことを阻まれている」と感じているそうです。日本のワークエンゲージメントの低さを端的に物語っていると思います。


日本型雇用慣行は、ローテーションにより「社内の」幅広い仕事を経験させてキャリアを積ませる考えが今でも企業に残っており、働き手も意に沿わない異動でも甘んじて受け入れる考え方が根強く残っています。本来は、自ら仕事を選ぶことによりキャリアが前進しているという手応えを感じるものではないでしょうか。だから自律的なモチベーションを感じる。


企業側もそうした社内の閉塞感を感じてますが、歴史の長い会社であればあるほど過去の慣習に捉われ変革できないでいるものと思います。しかし、これからの時代は、自分のキャリアは他者から与えてもらうものでなく、自分で築くものであるという考え方が主流になるでしょう。その為には、働き手も生きる信念や理念という哲学を深掘りする必要があります。


今日もありがとうございます!
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