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ソフトバンクのスタートアップ育成拠点!

皆さん、おはようございます!
デベコンなる言葉に目が留まりました。デベはディベロップメント(=不動産開発)、コンはコンストラクション(=建築)であり、両方を掛け合わせた造語です。両者は発注者と受注者の関係で相容れないものですが、融合することで互いに補完し合うことが出来ます。



ソフトバンクは、名古屋市に日本最大級のスタートアップ育成拠点を設けるそうです。拠点名は「ステーションAi」といい、愛知県が民間資金を活用して公共施設を運営するPFI事業です。愛知県の事業を144億円で引き受け、設計から施設の運営まで担う計画です。延べ床面積は2万3千㎡で、リモートでの参加を含め国内外から1千社を集める予定です。


2024年に開業予定であり、愛知県が近く施設の整備と開業から10年間の施設運営についてソフトバンクへ委託を決めるそうです。建物完成後は県の所有となりますが、設計や施設の管理、スタートアップ育成プログラムの企画・運営はソフトバンクが担います。スタートアップ投資や育成の経験を生かし、スタートアップ投資ファンドも立ち上げる計画です。


投資ファンドは、メーカーを中心に地元企業との協力関係を重視する一方、ソフトバンクが国内外で取り組んできた情報技術(=IT)企業の投資ノウハウを生かせるものとしています。ソフトバンクの育成プログラムには、スタートアップ支援を手掛けるSBイノベンチャーが参加するそうです。グループからステーションAiに人財を派遣する計画もあります。


施設は地上7階建てで宿泊施設も備え、シェアオフィスなどでスタートアップ企業が活動することを想定しています。企業が協力して技術開発や事業の立ち上げに取り組む「オープンイノベーション」の取り組みを重視していますので、産官学で施設の運営について話しあい外部の情報や経営ノウハウの交換を積極的に行っていく、仕組みづくりに注力しています。


なぜソフトバンクが愛知県のPFI事業に手を上げたかは分かりませんが、どちらかといいますと同社は今までスタートアップ企業への投資事業をメインに行ってきており、近接領域とはいえ育成支援事業までは行っておりませんでした。愛知県側からしてみれば、ソフトバンクという冠が付く訳ですから、多くのスタートアップ企業を集めることが可能でしょう。


海外のスタートアップ企業を呼び込むことも想定していますが、ソフトバンクがプログラムを企画・運営するからといって果たしてそれが可能なのでしょうか。とかく日本では縦割り社会が蔓延っている企業、大学、研究機関などが、もっとオープンイノベーションの観点からフラットに交流し合う仕掛けづくりをしていかなければ、魅力的に映らないと思います。


また、余りにも先端技術で事業化に挑もうとする「スタートアップ」企業に焦点を当て過ぎている様にも感じます。そこに一流のヒト、モノ、カネといった資源を投入すれば、新しい事業を立ち上げる可能性が高まるものでもありません。イノベーション社会の実現を果たしたいとする行政サイドの気持ちも分からなくもないですが、質実剛健であるべきでしょう。


新規事業をインキュベートするためには、煌びやかなスタートアップ企業よりも雑草の様に野太い中小個人事業者の方がポテンシャルが高いのではないかとすら思えてしまいます。0から1を生み出すことは論理だけでは埋まらず、もっと泥臭い人間力の様な要素が多分に絡み合ってきます。それなら既にある事業に梃入れをする方が可能性が高まることでしょう。


今日もありがとうございます!
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