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ヤマダHDが銀行業参入へ!

皆さん、おはようございます!
これからは、ヒト・モノ・カネを全て自前主義で整えるのではなく、身軽な持たざる経営が良いと思います。社会の変化のスピードが早まるなかで、自らのコアとなる技術、ノウハウを大切にしながら、構想力とコーディネート力で他者と協調することが望まれるでしょう。



家電量販店最大手のヤマダホールディングス(=HD)が、子会社を通じて銀行代理業の許可を得て、銀行サービス業務に進出します。住信SBIネット銀行の基盤システムを使い、住宅と家電、家具をまとめたローンなどを提供する計画です。凋落著しい銀行業にも、自前主義に拘らず、他者資源を活用し自らの事業を強化しようとする新しい潮流だと思います。


ヤマダHDは、8年ほど前にも銀行業参入を検討した経緯があり、その時は数百億円にのぼる初期投資の大きさやシステム維持費などから、事業採算性が危ぶまれ断念した経緯があります。今回は、銀行代理業として既存銀行のシステムを活用する訳ですが、自ら銀行業に参入するのと同じ効果を持つサービスを自らの顧客に提供できると判断するに至っています。


最近のヤマダHDの経営戦略は、これまでの持てる販売網を最大限活かしてバイイングパワーを効かせて家電製品を安く仕入れ、顧客に安く販売するという従来のビジネスモデルから住宅、家電、家具といった暮らしに必要な商品をセットで販売することにより、顧客を囲い込むことに転換しています。それは彼らの最大の経営資源が販売拠点と顧客網だからです。


当然にそれら商品をセットで販売する為には、クレジットカード決済に留まらず住宅ローン等の融資商品をも提供して行くことが顧客へのサービスレベルを高めることにも通じます。融資のみならず、資産形成商品として新たな形の預金やデビットカードなどのサービスを提供することも可能です。ヤマダHDはポイントシステムと組み合わせることも考えてます。


住信SBIネット銀行という、通常の銀行に比べて身軽なネットバンクだから運営コストも効率化されやすいことから実現できたことかもしれませんが、なにも銀行代理業とはネットバンクのみに許された枠組みではありません。預金などの受け入れ、融資や手形割引、為替取引を内容とする契約を銀行に代わって代理するか媒介する業務が認められている訳です。


最近、銀行事業における根幹である融資の際の目利き力が失われているといわれるようになって久しいですが、新たなサービス商品を打ち出せないでいる金融機関にとっても、それを補完できる他者と協業することは、起死回生の打開策に通ずるものと考えます。これから金融機関は、情報産業としてオペレーションのシステム化は避けて通れないものと思います。


であるなら、そのオペレーションシステムをレンタルクラウドサーバーの様に管理してサブスプリクション報酬が課金される仕組みを提供しても良いでしょう。思い切って、事業の目利き力のある協業他社にそれを任せてしまうことも一法です。企業文化が障壁となって金融機関に取引先企業の事業再構築が出来ないのなら、それが出来る主体に任せれば良いです。


これからの金融機関は、バックエンドであるオペレーションシステムとフロントである商品開発とか渉外業務は事業を分離して行くことが必要です。フロント業務を任せて貰えるなら
地域商社の様な形態でその地域固有の自然資源、文化的資源、事業資源、人的資源に焦点をあてながら、それらをネットワーク化して新しい事業へと再構築して行きたいと思います。


今日もありがとうございます!
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