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融資型クラウドファンディング!

皆さん、おはようございます!
先日、息子二人を連れ、以前勤めていた会社の先輩ご家族とともにキャンプへ行きました。今回はアウトドアを楽しむというよりも、キャンプ場の視察を兼ねて、今度、クラウドファンディングに出品する「焚き火台」のプロモーション用写真を撮影するのが目的でした。



ジェーシービー(=JCB)はクレジットカードの加盟店企業に、個人が小口融資のファンドを通じて投資できるサービスを始めるそうです。事業資金を調達したい企業と個人を結ぶ融資型クラウドファンディング(=CF)の仕組みを使い、新規出店やサービス開発の原資を募ります。コロナウイルス禍で打撃を受けた飲食業界などの支援にもつなげる考えです。


CFを運営するフィンテック企業ファンズと提携し、今夏にも1号ファンドを組成します。
ファンズが投資家から小口資金を募り、JCBに加盟する上場企業を主な融資対象とするものであり、ファンド規模は1社あたり5千万~1億円、運用期間は1~2年を想定します。
融資を受けた企業は年1~3%程度の金利を払い、投資家に還元する仕組みとなります。


企業は投資家に自社の商品・サービスの優待券なども提供します。上場企業からすれば、なにもCFを行わなくとも資金調達はできる訳であり、資金を提供する個人の小口投資家に対して自社PRなどのマーケティングを行っていくことが狙いとしてあると思います。JCBは消費者との接点づくりを支援することでカード加盟店を拡大することを目的としてます。


一方、同じ融資型CFでも、SBIホールディングス子会社であるSBIソーシャルレンディングは、運営するファンドで投資勧誘の違反行為があったことから、金融庁より業務停止命令を受ける様です。SBIソーシャルレンディングが、個人の小口資金を運用するファンドを通じて、完成の見込みの薄い太陽光発電事業に対して資金融資を行っていたからです。


資金使途が投資家に説明した内容と異なる虚偽の表示による勧誘があったとして、金融商品取引法の違反に該当するものと判断されています。金融に拘わらず、ビジネスを行うにあたり虚偽はお客様との信頼関係を基本とする中で、行ってはならないビジネスの根幹を揺るがす問題だと思います。それが損なわれていては、お客様に商品を提供する以前の問題です。


融資型CFは、今まで預金や投資信託など間接的にしか行うことが出来なかった小口投資家に、自らの判断で運用したいと思う企業や事業に、直接的に投資を行う道を開くことが出来るこれからの金融スキームとして期待される方法だと思います。投資すべきか否かの判断は小口投資家に委ねられますが、虚偽のない情報開示が前提となることは言うに及びません。


融資型CF運営者はファンドの運営者として、投資先である企業や事業への融資というリスク負担を行う小口投資家になり変わって、適切な判断情報を提供することが求められます。
その適切な融資判断情報を提供することによってリスクを緩和させるスキル(=事業に対する目利き力)が融資型CF運営者にとってのビジネスモデルの根幹にあるということです。


融資案件を探しあてファンドを組成するのもCF運営者であることから、融資後の債権管理業務との間で利益相反を起しやすいファンドスキームということも出来ます。そうであるなら、投資先の企業や事業の状況をマネジメントしたり、それら事業を再構築し業績を改善する業務を第三者機関に委ねる方が、ファンドスキームとして透明性が増すように思えます。


今日もありがとうございます!
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