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Airbnbの理念!

皆さん、おはようございます!
寒い日が続きます。朝5時に起床して机に向かいブログを書きはじめるのですが、暖房で部屋が暖まるまで時間が掛ります。その間にキーボードに触る指先が凍てつくような冷たさです。そんな日々の繰り返しですが、外に目を向ければ少しずつ夜明けが早まっています。



コロナ禍の影響により海外からの往来がなくなってしまい、当初、東京五輪・パラリンピック開催により4000万人の外国人旅行者を見込んでいた目標が嘘のように感じられます。
その様な最中でのエアービーアンドビー(=Airbnb)の上場ですが、時価総額は円換算で10兆円にも上ると言いますから、彼らの事業への市場の評価の高さが伺い知れます。


Airbnbのビジネスモデルは、休暇の宿泊を目的とした、スペースを借りているユーザー(=ゲスト)と、借りたい物件を持つユーザー(=ホスト)を仲介するWeb市場を提供する、宿泊施設・民泊を貸し出す人向けのWebサイトであると言えるでしょう。どうやってこの様なビジネスを思いついたのか。そこには創業以前に遡る原体験があったようです。


米サンフランシスコSoMa地区の一角に建つアパートを借りていた2人の若者がホテルの部屋が足りなくなる時期に旅行者を泊め、宿代を家賃の足しにしようと考えたのは2007年のことだったようです。何気ない生活の中ら出てきたアイディアを情報技術を活用しながら拡大し、今では若者たちのように部屋を貸すホストは世界で400万人に達しています。


Airbnbの創業者であるジョー・ゲビア氏には、2009年に出会い彼のビジネス拡大に多くの影響を与えた恩人がいるそうです。その人は、靴・衣料品のインターネット販売会社、米ザッポスを長年にわたり率いた故トニー・シェイ氏です。同社は何時間でも顧客からの電話に対応し、自社に在庫がなければ他社からの購入を勧める顧客中心主義で有名です。


シェイ氏は、オープンで誠実な人間関係が重要と考え、顧客に加えて社員や取引先などとの強い絆を重視する経営を行っています。その様な企業文化に対する考え方がAirbnbにも大きな影響を与えているようで、創業者のアパートの自室に旅行者を泊めた経験を原点に持つAirbnbでは、部屋の貸し手であるホスト重視の考え方を徹底しているそうです。


また、2018年には宿泊客や地域を含むあらゆるステークホルダー(=利害関係者)に奉仕すると宣言するに至っています。株式公開後に、その考え方を徹底すべく具体的に株式公開により流動性が高まる自社株を創業者と会社が拠出してホストに報いる基金を設けています。それは、ホストや旅行者の満足度を社員の報酬に反映させる仕組みを整えたことです。


何れも多様な利害関係者の利害を一致させる為の工夫と言えるでしょう。新規ホストの23%はまず旅行者としてサービスを利用しており、顧客とホストを同時に増やすネットワーク効果で競合の参入を妨げることにも繋がっているようです。このAirbnbビジネスが示唆することは、創業者の肌感覚で掴んだ原体験が如何に重要かということだと思います。


そして、それを企業理念にまで高めて行っていることではないでしょうか。事業を行うということは、ただ単に頭を使って売上を高めることや利益を増やすことを考えるだけでは駄目で、創業者自らの経験に基づいた強い思いが必要だと受け止められます。その信念にも似た思いがなければ、紆余曲折がある事業を成長させていくこには覚束ないものと思います。


今日もありがとうございます!
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