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ビジネスにおけるアート思考!

皆さん、おはようございます!
副業人財を公募する企業が徐々に増えているようです。企業の新たな事業への取り組みが多岐にわたり広がりつつあるなか、外部の知見ある人財に頼らざるを得なくなっていることが背景にあります。やがて企業の垣根が低くなり、人財流動化が広がり行くことを望みます。



今までの日本のビジネスは、どちらかと言いますと欧米諸国の既にあるビジネスモデルを模倣し、それをアレンジして国内へ持ってきて成功を収めるというパターンが多かったものと思います。日本人持ち前の木目細かさと几帳面さで、緻密な運営体制を整えてきたところにその成功の秘訣がありそうです。謂わばビジネスの輸入であり、一つの起業方法でしょう。


例えば、古くはトヨタ自動車をはじめとする自動車メーカーがあり、英国の警備会社を模倣したセコムがあります。その他、最近、大型企業買収を行ったセブンイレブンも然り、IT(=情報技術)系企業の代表格では楽天も然りです。何れの企業も、創業者が実際に欧米諸国へ行った時に、既に存在するビジネスを観て日本へ導入したいと思った経緯があります。


日本は江戸時代に鎖国をしていたこともあり、近代化への道が大きく遅れを取ってしまい、明治維新以降に欧米諸国の産業、技術を積極的に取り入れる政策へと転換していることは、どなたもご存じのことだと思います。その歴史的空白時間を埋めるために、欧米諸国のビジネスを模倣する考え方は、今の日本人のDNAにも深く染みついているもの思われます。


いま多くの企業がイノベーションを掲げながら、なかなか新たなビジネスを生み出せないでいる姿は、あたり前といえばあたり前で、海外の企業に倣って立ち上げたビジネスを上手く運営する技術には長けてはいても、それをもって新たなビジネスを立ち上げて行く拠り所にはなりません。既に日本には欧米諸国からキャッチアップすべきビジネスはありません。


これからの日本に必要なのは、新たなビジネスを構想し、それを1から立ち上げて行くことです。その時に必要な思考というものはアートに通ずるものがあると思います。アートとは
自らの哲学や信念をお客様に迎合せずに表現し、新しい意味を提起することを意味します。
これまでの標準化された科学や技術といった思考を当て嵌めるだけでは叶えられません。


そこには、積上げられた暗黙知や経験知といった思考に基づき、ものごとの本質を見抜く選球眼と、深い洞察が必要であり、自らの内心から炙り出された抽象的な形の見えない概念を具体的に見える形に形式知化していく、精神的にエネルギーの必要なプロセスを踏んで行く必要があります。その過程では、他者との議論を通して知を共有していくことも必要です。


その様にして一人の人間から生まれた新しいビジネスの構想には、多分に揺るぎない理念を持ち合せているものです。それが社会に受け止められるかどうかは、他の芸術作品と同様に後になってみないと分からないものかもしれません。しかし、その様なアート思考に基づき立ち上げられたビジネスというものは、株式を公開することが成功の証ではない筈です。


一人の人間が信念を持って為す事業というものは、事業の大きさは結果であり、プロセスこそが大切だと思います。そんな骨太のアート思考によって生み出された個性的な事業が社会に満ち溢れたら、どんなに豊かな社会になることでしょうか。いま私たちに求められているのはアート思考であり、その場を要領よく凌ぐことでなく、深く自分を問い直すことです。


今日もありがとうございます!
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