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タニタの個人事業主という働き方!

皆さん、おはようございます!
キャンプなどのアウトドアスポーツ人口が広がりを見せているようです。都会の生活で疲れ切った心身を癒すには自然に身を委ねてみることも大切でしょう。日常と非日常の狭間を行き来することにより、人間の本能を呼び覚ますことが出来ます。



健康機器大手のタニタをご存知の方は多いことと思います。そのタニタに所属する社員の1割が正社員という雇用関係を投げ捨て、会社と業務委託関係にある個人事業主へ移行しているそうです。いままでの社会の枠組みに照らし合わせて捉えますと、そんな不安定な身分に身をさらすことはないと思われる方も多いと思います。


しかし、個人の立場からしたら自らの専門性を生かして他社からも仕事を得ることが可能となり、なによりも自分の裁量で柔軟に働けるメリットがあります。一方、企業も業務ごとに適切な人財を取り込めるメリットがあります。企業と働き手の関係が新しいステージを迎えているということができ、今後の働き方が大きく変わり行くことが予測されます。


いままでの企業での働き方は、新卒一括採用、年功序列賃金、終身雇用といった日本型雇用慣行に基づき、いわば企業に滅私奉公するかの様に身を委ね、職能を育てて貰う見返りにゼネラリストとして企業の命に従って配置転換や転勤を甘んじて受け入れることが多かったと思います。同じ雇用関係でも海外のそれとも異なる日本独特の考え方です。


企業からしましても、集団主義的な組織体制を採ることで、右肩上がりに成長する企業の都合を最優先し、柔軟な組織運営が出来たわけです。その結果、働き手の個性が軽視されてしまい、個々人の創造力といった主観的な能力よりも、形式的な論理思考が尊ばれることになり、企業組織を無機質な官僚組織的なものへと追いやってしまったと言えます。


バブル経済が崩壊した1990年代中頃からの失われた20年間は、何れの企業も自らの目的を見失ってしまい、ただ単に生産性や効率性といった機械的で味気ない目標を追求するばかりで、自らの直感力や感性を生かせない働き手を精神的に疲弊させてしまいました。企業から人間的な潤いを失わせてしまったといっても良いと思います。


企業が目的を持ってビジョンを描いて行くためには、当然のことながら企業を支える働き手が人間らしく自らの夢を追い求め、仕事を通じてそれを実現していくプロセスが健全に機能している必要があります。情報技術革新で社会の枠組みが大きく変容する中において、企業を支える人間が本来の素の自分を取り戻さなければいけません。


将来を見通せない不透明な時代においては、ゼネラリスト制度をはじめとする没個性な考え方で企業を運営していくのではなく、もっと木目細かく必要な業務内容ごとに合致する個性的な人財を社内外に求めていく必要に迫られるでしょう。そうしますと終身雇用という枠組み自体、もはや実態にそぐわなくなっていると言えると思います。


働き手も、企業も、互いの新たな関係を模索しはじめています。雇用契約も業務委託契約も、いままでの時代の一つの働き方の概念に過ぎません。いままでの慣習に当て嵌めるばかりでなく、それらの間にこれからの時代に相応しい、新たな働き手と企業の関係があるように思います。それを創造するのも私たち人間であることを忘れてはなりません。


今日もありがとうございます!
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