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スモールM&Aの難しさ!

皆さん、おはようございます!
昨日、知人のご紹介でとある企業の創業者へのご挨拶のために横浜へ赴きました。初対面のご挨拶もそこそこに担当役員をご紹介されてしまい、新たな事業に対する具体的なご提案をすることに至ってしまいました。この時ばかりは流石に慌ててしまいました。



古巣である信用金庫などもお客様である中小企業の支援策の一環として事業承継型M&Aに力を入れている様で、担当者に中小企業診断士の資格を持つ支店長経験者を配しており、その層の厚さに金庫としての力の入れ具合を垣間見ることができます。お取引先の中には後継者がいない中小企業が相当数存在しているものと推測することができます。


中小企業のオーナーが高齢に至っていなくとも、業績が芳しくなく将来に夢を持てないオーナーがその重圧から逃れるために可能性があなら事業を譲渡したいと考える中小企業まで含めますと、日本全国で300万社近い潜在的な売却希望の中小企業が存在しているのではないでしょうか。私みたいに個人開業する者にまで事業譲渡の相談があります。


大手企業から始まったM&Aの裾野が中小企業にまで広がっていることを歓迎する向きがありますが、大手企業のM&Aと中小企業のそれでは、仲立ちするアドバイザーの立場として、大きく趣きが異なっていると感じます。よく言われることは、企業の規模に関わらずM&A手続の手間は一緒なので、中小M&Aは敬遠されがちとなってしまいます。


それでも、最近ではM&Aアドバイスを手掛ける企業が乱立しており、他のアドバイザリー企業との差別化を図るため、敢えて中小企業に特化したM&Aを手掛ける企業も出現しはじめています。その様な企業では、なるべく手続の手間を簡略化するためにWeb上で企業同士がマッチングできるプラットフォームを立ち上げたりしているようです。


大手企業に対するM&Aであれば、まずは売却したいという企業から情報を得ることが最初の第一歩になります。売却したい事業が明確になれば、その事業を得ることにより相互補完効果(=シナジー効果)が得られそうな買い手候補企業を数社ピックアップして提案すれば、必ず買収を希望する企業が現れるものです。


これに対して、中小企業のM&Aは売却希望企業数が大手企業の売却希望企業数に比べて無数に存在(=大手企業の売却規模情報を得ることは難しい)するため、逆に買い手候補企業を探すことの方が難しい様に思われます。買い手候補企業としては、大手企業と中小企業が考えられるわけですが、中小企業同士のM&Aが特に難しいと言えるでしょう。


大手企業の場合、例えば調剤薬局の様にドラッグストアーを核とした業界再編のトレンドがありますので、そのトレンドに合致する業界に位置する中小企業であれば比較的たやすくM&Aを成約に結び付けることができると思います。ところが、買い手候補企業が中小企業ですと、星の数ほど存在する企業の中から候補を探し当てなければなりません。


中小買い手候補企業をアドバイザーが手塩を掛けて探し当てることは頂ける報酬よりもコストばかりが掛ってしまうことになるため、買い手候補企業の方から名乗り上げて頂く必要があります。その為には、アドバイザーもオールマイティーに様々な業界を手掛けるよりも、特定の業種に特化していた方が良いのかもしれません。


今日もありがとうございます!
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