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こころ豊かな地域企業へ!

皆さん、おはようございます!
令和の時代は、生活する人々一人ひとりの心の満足感を高めていく時代だと思います。
人間は、自らの心が満たされている時に、いちばん力を発揮するものだからです。そして良好な人間関係を育み、仲間同士で社会の課題を解決していくことが理想でしょう。



京都市は、4月より中小企業振興課の名称を地域企業振興課に改めています。門川市長は「企業はもはや規模が基準ではなく、自然、文化など地域に根差して共に発展していく時代です。持続可能な開発のための目標として国連が定めたSDGsにも一致する」と説明しています。地域とのつながりに着目した全国発の条例も施行しています。


「京都市地域企業の持続的発展の推進に関する条例」では、企業の事業活動を通じ、地域コミュニティの活性化、文化の承継、自然環境の保全などに貢献していくことを謳っています。京都市は、京セラ、村田製作所、日本電産などのグローバル企業を擁する一方、多くの中小企業により経済が支えられた地域でもあります。


確かに、中小企業から地域企業へと、呼び方を変えることで経営者の意識や周囲の捉え方も変わって行くものでしょう。中小企業には、機動性、雑草の様な生命力といった印象の一方、不安定、下請け、低賃金といったイメージが付きまといます。地域企業には、社会の課題をビジネスを通して解決していくという願いが込められています。


私たちは、産業革命以降、資本の論理を背景とした経済合理性を追求することにより、モノの豊かさを満たす社会を実現してきました。しかし、それは同時に、あまりものなりふり構わない企業社会を生み出す結果となり、私たちの精神社会を疎外するところまで行きつく結果となってしまっています。


企業は、絶えず成長し続けるものという事業の元手となる資金としての資本の論理は、企業の成長とともに巨大なピラミッド型の階層組織を生み出し、あたかも寸分の狂いもなく機械が動いてるが如く、システマチックな組織に人間の労働力を組み込んでしまっています。その様な機械的な組織メカニズムに人間の心が蝕まれない訳がありません。


高度経済成長時代の様に、社会の合意として日本の物質的豊かさを実現し、その見返りとして私たちの所得が増えていくという目標があれば別です。しかし、いまや物質的な豊かさを実現してしまい、所得も増えるどころか減少する社会の中で、明日に希望が持てなくなるのはあたり前だと思います。


最近、「ソーシャルキャピタル」や「ソーシャルイノベーション」という言葉が生まれています。人と人との結びつきが、企業活動の基盤であり、新たな変革をもたらすという発想です。日本に限らずいまという時代は、新たな社会の枠組みをどこの国も模索している状況にあります。


モノの豊かさを代替する豊かさは、精神的な豊かさや心の豊かさであることは社会の合意となりつつあります。心の状態が仕事ぶりに直結し、企業業績にも少なからず影響を及ぼすのは当然のことだと思います。自分は幸福だと感じている人は、そうでない人に比べて創造性が3倍になるという研究結果もあります。


これからの時代、人生の大部分を占める仕事、働くという場面で、いかにこころ豊かに仕事に対して達成感を高めていくことが不可欠でしょう。それは、働くものにとって自分の遣りたいと思うことを、自己の裁量でその役割りを果たした時に得られる喜びだということは誰しもが理解していることだと思います。


その為には、企業も働く者の心を理解した上で、木目細かく人財配置や処遇等の制度設計を行っていく必要があるでしょう。最近では、ティール組織(=誰かが指示や命令を出すというヒエラルキー構造がなく、組織の目的を実現すべくメンバー全員で共鳴しながら行動する組織)に注目が集まっているのも頷けます。


それでも全体最適を目指す現行のピラミッド型階層組織では、全ての働き手の欲求を満たすことは物理的に難しいかもしれません。その時は、働き手も自ら気持ち良く仕事をできる場を求めて会社を変えてみる必要もあると思います。その時に、必ずしも待遇が仕事の遣り甲斐を表していないことに留意する必要があります。


むしろ貨幣としての資本の論理で成り立っている会社よりも、ソーシャルキャピタルやソーシャルイノベーションといった、人と人の結びつきで社会の課題を事業を通して解決しようとする地域企業の方が遣り甲斐がいがあるものと思います。これからの地域企業とは「心の資本」の論理が何よりも大切だからです。


今日もありがとうございます!
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