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都市再生の魔術師!

皆さん、おはようございます!
情報技術革新が進展しつつあり、いよいよイノベーションの幕開けかと思える時代が到来しています。どんなに商品やサービスが進歩して行こうとも、それを受止める私たちの心を満たすことが出来なければ、新しい文化を根付かせることは難しいでしょう。



「人々こそ都市そのものだ」というシェイクスピアの言葉があります。
社会とは、そこで生活をする人々がより良い満足のいく暮しを営んで始めて成立するものだと思います。その意味でいまの社会は、どんなに物質的に豊かになっても、人間を疎外する何かがあって、必ずしも心満たされている状態にないように思えます。


それは、いまの社会のメカニズムが目で見てとれる機能やそれらを相対的に比較する形式にばかり捉われてしまっており、必ずしも感性、感覚、直感といった人間固有の心理が生かされていないことに起因するものだと思います。物量的に計測できることばかりがまかり通り、計測できないものが押し潰されていると言うことも出来ると思います。


論理的に説明のつくことだけで織り成される社会の一面だけではなく、もっと人間的な心を共有できる社会にしていかなければ、本当の意味でのイノベーションによる新たな文化が宿って行かない様に思えます。最近、行く先々で会う人から聞こえてくる話しを要約すると、誰しもが同じ様なことを感じている様に思います。


アメリカの都市を次々に再生させた一人の天才的都市プロデューサーがいました。
その名をJ・W・ラウスと言います。「彼がつくり上げた街は、人々の心を捉えて離しません。深い洞察と繊細な眼差し。大胆な構想ときめ細やかな演出で都市再生の魔術師」と言われる所以です。フェスティバル・マーケットプレイスが彼の作品です。


ラウスは、ボルチモアやボストン、ニューヨークなどのウォーターフロントの再開発を手掛けています。それまでの荒廃した街に新たに祝祭性のある市場(=フェスティバル・マーケットプレイス)と言われる商業施設を核とした空間を既存の建物を活かして再生し、街に失われたコミュニティを蘇らせています。


時代の流れ、人々の価値観の変化を正しく読み取り、都市の歴史と人間の心理を踏まえた都市開発を粘り強く実現しています。単に建物というハードウエアを再生するのみならず、市場に人が行き来する動線や取り扱う商品にまで目配せをする繊細なまでのきめ細やかさを持ち合わせています。その結果、街に自然なコミュニティを形成しています。


いまのイノベーションを見ていますと、各々の企業が技術力を競い合って新たな革新的な商品を世に送り出すことに終始しているように感じます。そこには、果たして私たち人間の存在がどこまで考慮されているのか疑問に感じることすらあります。技術力を競い合う前に、私たちの来るべき社会をどの様にしていくか明確にすべきではないでしょうか。


もっと、私たち人間が精神的に心地よく暮らせる社会にしていくべきでしょう。それは、私たち個々人が自ら多様な能力を見い出し、それをお互いに認め合う共同体であるべきだと思います。そこには共感することが必要なのかもしれません。形式的な論理を高らかに振りかざして競争し合っても、社会にとって何ら生産性はないと思います。


その様な社会を実現してこそ、はじめて生きたイノベーションが為されるのだと思います。それはまた、新たな技術を活用した用途開発の場面において、企業が何を為すことが私たち人間の富に応えることになるのかを明確にするものと思います。何をつくって良いのかが分からないのではなく、人々の心に耳を傾けるべきでしょう。


最近、シェアオフィスやコワーキングスペースなどに注目が集まっています。
単に働き方改革によりテレワークが推進されているとか、フリーランスが増えているという事ではなく、ビジネスマンがコミュニティを求め出しているからだと思います。企業という行き過ぎた縦割り社会の中からは新たなことが生まれ難くなっています。


ビジネスマンに限らず、いま社会に求められているのは発展的な場としてのコミュニティ
ではないでしょうか。会社で働く場だけがコミュニティである訳ではありません。居住する地域、学校、お互いに共感できる人々が集ったコミュニティ、その様な健全なコミュニティの中から、新たな社会が育まれて行くものと思います。


コミュニティというものは「場」に宿るものだと思います。その意味では、いまの縦割りとなった社会の縮図である「街」をもっと開かれた空間として再編集して行くことも、技術イノベーションと両輪で為して行くべきことでしょう。それはハードウエアのリノベーションに留まらない、ソフトウエアのイノベーションということなのでしょう。


今日もありがとうございます!
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