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地域金融機関のコミュニティビジネス!

皆さん、おはようございます!
街に必要とされる機能も時代とともに変わっていきます。
そんな時代の要請にあわせて柔軟に対応していくことも、地域のにぎわいを取り戻す為には欠かせません。いままで培ってきた固定観念に捉われない多様な考えが必要でしょう。



地方銀行や信用金庫の店舗スペースを地域に開かれたつながりを提供する空間として利用する動きが広がりを見せています。店舗の一角に若者が集まるカフェを併設したり、認可保育園に貸し出す地域金融機関が登場しています。人口減少やマイナス金利により経営環境が厳しさを増す中で、地域との接点を広げる活用方法を探る動きが広がっています。


関西地盤のみなと銀行学園都市支店(=神戸市)では、京都市の就職活動支援事業「エンリッション」と組み、企業と学生の交流拠点「知るカフェ」を開設しています。施設内には無料でドリンクを提供したり、Wi-Fi環境が整っており、支店に近い大学生が利用しています。スポンサー企業担当者との交流を通した人財採用に狙いがあるようです。


東京地盤の世田谷信用金庫船橋支店(=世田谷区)は、支店の建て替えの際に区からの要請を受けて、4階建て建物の3階部分を認可保育園「フラヌール保育園分園」として貸し出しています。また、朝日信用金庫東尾久支店(=荒川区)では、事務合理化により生じた空きフロアーを認可保育所に貸し出しています。


地域金融機関が店舗スペースを地域に必要な機能として貸し出しをはじめている背景には、金融庁による規制緩和があります。金融機関には原則的に兼業が認めらておらず、所有不動産の賃貸も関係会社への貸し出しなど以外に認められていませんでしたが、これを公共的な使用に限って貸し出せるようになったことがあります。


地域金融機関にとりましても、インターネットバンキングやフィンテックの普及により、お客様の店舗利用者が減少するなか、本業以外の新たな収入源として期待できるのみならず、地域とのつながりを高めていくことにより、新たな預金口座の獲得につながるなど、新たなお客様との接点を増やす効果も期待できるところにあるようです。


金融機関の店舗は、駅前など一等地に立地しており、お客様の利便性が高いところが多く、また金融機関という必要性から通常の建物よりも堅固で安全性も高く、駐車場や駐輪場も備えています。こんなにポテンシャルの高い空間を金融業の規制の名の下に遊ばせておくことは社会にとっての損失でもあるとも考えられます。


規制が緩和されたとは言いましても、いまはまだ公共的な使用に限定されてしまっていることが残念だと思います。金融業という本業の安定的な運用という考え方からだからと思いますが、例えば子会社に店舗不動産を保有させてもっと公共以外にも柔軟な貸し出しが出来るようにしていくことも出来ると思います。


また、金融機関の店舗はどこの金融機関も画一的な同じ様な造りとなっていますが、もっとホテルのラウンジの様なコミュニティスペースとして地域の人々が利用できる様にしても良いと思います。最近では、商業施設の中に壁の間仕切りのない店舗を出店する金融機関も増えています。地域に対して開かれた空間へと変容させて行けば良いでしょう。


最近の金融機関は、規制緩和により自ら人材紹介業への参入が認められたり、本業との関わりのある外部企業への出資規制が上限の5%を超えることも認められる様になっています。この様な動きが行政主導で為されるのではなく、当事者である地域金融機関からもっと出てくるべきでしょう。これからの地域金融機関は、地域づくりに資するべきです。


その為には、地域金融機関自らが地域のコミュニティの中に積極的につながりを求めていく必要があると思います。大学生の為の就活支援や働くお母さんを支援する為の保育所以外にも、例えば職住接近によるサテライトオフィス需要がますます増えていくなかで、その様なビジネスマンを支援して取り込んで行くことは本業にも直結するでしょう。


サテライトオフィスを提供するのみならず、同じ様なビジネスマンのマッチングを行ったり、独立を支援したり、事業承継に困っている中小企業を斡旋するなど行えるコンサルティング業務は無数にあると思います。その様な中から、将来のお客様が生まれてくるものと思います。既存の顧客の争奪戦に凌ぎを削っていないで、顧客創造すべきでしょう。


いままでの金融業という概念に捉われずに、持てる経営資源を捉えて新たな概念形成をすべきだと思います。好立地店舗、地域のお客様、ビジネスリテラシーという強みを活かせば、各々の経営資源を直接金融業のそれとは異なった活用の道があります。それを可能とするのは、金融機関としての創造力と自律性だと思います。


今日もありがとうございます!
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