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多様化する働き方!

皆さん、おはようございます!
逼迫する労働需給が人手不足に拍車をかけています。景気は大きく拡大はしていませんが、労働力人口の減少が原因であると考えられます。この流れは時間を追うごとに著しくなり、働き方そのものを大きく変化させる切っ掛けとなるでしょう。



深刻化する人手不足を解消するために、一部の業界で人材サービス会社を買収する動きが出て来ているようです。2020年の東京五輪・パラリンピックには4000万人(=2018年は3000万人)の来日が予測されるインバウンドを受け入れる為に、ホテル業界では新たなホテルの新設ラッシュが続いています。


小田急では現在22ヶ所あるホテルを2020年までに35ヶ所に増やす計画で、ホテル事業を成長の柱に据えています。ところが、人手不足で計画に影響が出ることを回避する為に、国内最大手の観光系人材会社であるヒューマニックホールディングスの買収に乗り出すそうです。確かにホテル業にとって人財は希少な経営資源だと思います。


また、東京建物は、ビルやホテル、マンションの管理・清掃員などを2000人規模で抱える企業を買収し、不足する人員を取り込んでいます。更にある国内ホテルチェーンでは、不足するホテルマンを充足するため、敢えて新たに東南アジアにホテルを開業して人財を養成し、日本のホテルに配置転換することなども行われているようです。


その他にも、IT業界では増え続ける受託開発案件に手が回らず、同業他社を買収したり、東南アジアに開発拠点を設けて外国人材を起用することが常態化しています。また、
製造業、小売業、飲食業などでは、待遇を改善したり、定年の延長をするなど、労働需給の逼迫が全業種に広がりつつあると言っても良いと思います。


現在6000万人強の労働力人口が2060年には4000万人台へと減少することが予測されています。人口が減少すれば、当然に労働力人口も減少してくる訳です。その様ななか、女性の就業率が全年齢ベースで51.3%となり、50年ぶりに5割を超えています。その背景には、育児と両立して働きやすい環境づくりが進んだことがあります。


また、シニア層の就業率も確実に高まって来ています。しかし、企業も今までの雇用慣行のままで不足する人手を補うばかりではなく、仕事のあり方自体をも見直して行く必要がある様に思います。RPA(=「人工知能を備えたソフトウエアのロボット技術により、定型的な事務作業を自動化すること。」)を導入することも一つだと思います。


それ以上に、物流業界における運転手やトラックのシェアの様に、各企業が自前で抱える業務をその要素別に切りだし、類似する業務をジョブシェアすることがあたり前の様に為される社会になるでしょう。様々なシェアリングビジネスが生まれつつありますが、労働力ほど希少性が高い資源はなく、特に人手不足を背景にジョブシェアが広まるでしょう。


今までの時代の労働市場は、どちらかというと需要者である企業に有利な市場環境であったと思いますが、これからの時代は供給者である働き手に有利な市場環境になると考えられます。情報化社会における働き手の価値観の変化も相俟って、今までの様に企業に終身雇用されることなく、いくつかの企業を掛け持ちする複業スタイルも増えるでしょう。


もちろん今までの様に一つの企業に帰属して仕事を行う働き手もいる訳ですが、その場合でも今までの働き方の様に企業文化に従って仕事を行うというよりも、自らの裁量で自律的に仕事を行うスタイルに変容して行くと思います。それは、企業自体が何でも自前主義で自己完結して行くことが難しく、外部の事業者との連携が不可欠になるからです。


よく生産消費者(=プロシューマー)という概念を持ち出しますが、それは今の時代、生活者(=消費者)の立場と供給者(=生産者)の立場が大きく乖離してしまっている現状から、いま一度、両者が歩み寄っていく方向に是正されると思えてならないからです。
言い方を変えますと、個商い、自営業、生業といった働き方に近付くという意味です。


それは、いままでの規模の経済を追求する企業が非効率になって来ていることもありますし、働き手にとりましてもしっかりとお客様と向き合って(=マスを相手にすることなく)商いを実感したいという欲求が高まっていると思えるからです。それはまた、人間として一番創造力を発揮できる充実した働き方だからではないでしょうか。


そして情報化社会の進展です。情報技術革新は、フリーアドレス、テレワーク、シェアビジネスといった新しい働き方を私たちにもたらすことを可能とします。この様に人手不足により働き方が変化しつつある中で、私たちはどの企業でも通用する自分ならではの能力を身につけて行く必要があります。本来、人間の能力とは多様であるべきだからです。


今日もありがとうございます!
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