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日本の教育制度を考える!

皆さん、おはようございます!
今年のセンター試験も既に終わり、試験問題が新聞に公表されていましたが、各教科の難易度というよりも、その問題数の多さに驚かされます。これだけの問題を限られた時間の中で解答して行く為には、豊富な知識「量」がないと難しいのかもしれません。



これからの日本を考える時、これからも富める国になれるかどうかは、それを支える国民の限りない英知に負っていることは言わずも知れたところだと思います。その意味で、教育水準が将来の私たちの暮しを大きく左右するものと言えます。それを支えるのが教育制度ですが、普段私たちは現行の制度に何も疑問を持たずに受け入れてしまっています。


現在の教育制度の大枠は戦後すぐの1947年に定められています。その時の時代的な背景と現在では大きく異なっていますので、本来はその時代じだいにあった制度に見直して行くことが望ましいと思います。例えば、企業が求める人財像も急速な情報社会の進展により、1947年当時と現在では大きく異なってきています。


当時は戦後間もなくの経済復興を目的として工業立国となるべく産業政策がとられており、それを担う企業を支える為に必要な人財を養成するという使命が教育制度にあったと考えられます。その時の幅広い知識と教養に裏づけられた標準化された人財を大量に輩出するという教育の目標が現在も色濃く残っているのではないでしょうか。


時代は急速に変わりつつあります。第一次産業革命に端を発した世界的な工業化への道も、先進諸国ではその目標を達成し踊り場を通り過ぎています。周回遅れで工業化への道を猛追したわが国も社会全体が成熟しきっています。その様な中で情報技術革新が興り、新たに産業革命が到来していると言っても過言ではありません。


これからの情報化社会、特にAI(=人工知能)がもたらす社会を展望しますと、そこで必要とされる能力が今までとは全く異なるものとなり、いままでの教育制度のあり方自体も見直すべき時期に来ているのではないでしょうか。そこで求められるものは、ひたすら合理的に効率良く物事を判断することを是とする能力ではないと思います。


いままでは将来の明確な物量的な計画を遂行する力が望まれた訳ですが、これからの時代は具体的なモノの量を問うのではなく、もっと抽象的なコトの質を求める時代になると思います。そこには、ベンチマークすべき先行事例などはなく、ひたすら何が正しいかを追い求めながら物事を創造して行く力が望まれるでしょう。


画一的な人財ばかりでなく、多様な考え方を持つ創造性豊かな人財を輩出していくことが不可欠です。AIには真似のできない人間ならではの独創的な考えやアイディアというものは、人々が織り成す知の連鎖により生み出されます。その意味で、幅広い知識量ではなく、哲学的な審美眼、コミュニケーション能力を養っていく必要があるでしょう。


社会の進みいく速度は日増しに早くなっています。それに比べて教育界は、教育という神聖な捉われのせいか、硬直的で自ら変革して行こうとうする活力に欠けている様に見受けます。昨今、教育界でも様々な不祥事が露見しています。その教育界が、物事の良い悪いを判断できないで、どうして人財を育てることができるのでしょうか。


政治との癒着、学校組織トップの傲慢な対応、教育委員会の事なかれ主義など、数えはじめたら切りがありませんが、どれも現実の社会を直視していないことに起因しているものと思います。教育を社会から隔離された存在ではなく、もっと実社会に則したものとして聖域なき改革を行っていくべきでしょう。


その為には、民間企業、家庭をはじめとする私たち国民が真の教育に対して目を向けるべき時期ではないかと思います。新卒一括採用の形骸化論議も、見方を変えれば社会の要請である様に思えます。それを悪戯に維持しようとせずに、民間企業、大学、行政がこれからの望まれる社会のあるべき姿を論議すべき時ではないでしょうか。


2020年より教育指導要領が大幅に見直され、教師による知識を詰め込む学習から、生徒の個性に応じて自ら学ぶ学習へと変更されます。しかし、実際問題として、あと1年あまりという期間で、具体的にどの様な教材を使用し、教師はどの様に対応すべきかが不明確であり戸惑いを隠せないのが現実でしょう。


教育問題を一部の有識者に任せ切りにするのではなく、もっと開かれた教育として私たちが積極的に関わって行くべきだと思います。それは、各家庭が教育問題を学校だけに負わせるのではなく、日々の生活の中で教育に参加して行く必要があります。それは、精神的な暮らしの豊かさを希求する家庭での何気ない会話から始まるのでしょう。


今日もありがとうございます!
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