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ネット社会とリアル社会!

皆さん、おはようございます!
ネットとリアル。ネットが全てのリアルの世界を凌駕するのかといえば、その様なことはないと思います。ネットは社会のインフラであり、それを活用して新たなサービスを提供することでしょう。また、リアルの世界でも新たな胎動が始まっている様に思います。



ネットの世界で一番分かり易いのは、やはり米アマゾンの事業でしょう。「手のひらに乗るスマートフォンを営業時間を気にしなくてよい巨大なショッピングモールにした」と言われています。商品は自宅に届けてくれ買い物に行く必要がなく、価格は安く、購買履歴からオススメ商品も紹介してくれます。


百貨店やスーパーマーケットの様なリアルの世界と比較して、手軽さと確実性があるように思います。買い物に行き持ち帰る煩わしさがなく、購入しようとする目的の商品にいち早く辿りつくことができます。ただ、ネットの世界では、実際に商品を手にとって見ることができないため、規格化されたコモディティな商品が適していると言えるでしょう。


一方のリアルの世界。規模の経済の追求により取り扱っている商品がますますコモディティ化している様に見えます。同じ商品でネットの世界と勝負するには、あとは価格しかありませんが、無店舗販売であり卸売業者など中間流通を通さないネットの世界には、到底敵わないというしかありません。


それでは、リアルはネットにいままで勝ち誇ってきた座を明け渡すしかないかといいますと、そんなことはないと思います。百貨店やスーパーマーケットにも、米アマゾンに駆逐されない方法があると思います。それは、同じ土俵で戦わないことではないでしょうか。
生活者には時代とともに変わり行く部分と、変わらず大切に持ち続けるものがあります。


それはライフスタイルなり、生活する上での価値観とでも言うべきものだと思います。
生活者は、買い物をする時に必ずしも経済合理性だけで物事を判断している訳ではありません。買い物へ行き、商業モールという街空間や新たな商品の発見に期待を寄せており、その意味では旅する好奇心に近い感覚を持っていると思います。


この感覚をネットに求めることは難しく、リアルだからこそ生活者に提供できることなのですが、現実にはこの点を受止めお店づくりに留意している事業者がいないと言わざるを得ません。他社が扱わないオリジナルな商品を開発すべきですし、人々の顔が見える街としてのコミュニティ空間を提供して行くべきでしょう。


工場で大量生産される商品を扱うのではなく、各地にある資源を生かした手づくりの温もりのある商品を探して来るべきでしょう。いまそうしたオリジナルで生活者が共感を覚える商品をつくる小商い的な事業者が増えつつあります。その様な商品を取り扱うためには、リアル事業者も万人受けさせることなく価値観を共有する個性が必要だと思います。


これは、小売業の世界だけではなく、メーカーにおいても当て嵌まるでしょう。工業化製品を大量につくり続ける時代は終わりました。いかにカスタムメードの商品提供に近付くかということと、既存の工業化製品であっても生活者がそれを使用する段階において付加サービス(=使用価値)を提供する事業に転換して行かなければなりません。


また、メーカーはコモディティな商品をネットを通じて直接に販売して行く必要がありますが、現在の供給体制を直ぐに止めてします訳にはいかない事情もあります。
それよりも工場生産システムの情報革新の進展により、カスタムメード商品の生産も従来よりも行い易くなるのでそちらに傾注すべきだと思います。


しかし、いくらカスタムメードの商品を作れる様になるとはいえ、ハンドメードの商品には敵わないでしょう。商品によっては職人芸で小商いを営む人々の方が、商品に魂が籠っており、共感する生活者はこちらを選好することもあるでしょう。この様に考えてみますと、コモディティ=ネット、世界観を持つ商品=リアルという図式が浮かび上がります。


これからのネット社会でも、いままでのリアル社会は進化を遂げ、より生活者の価値観に近付いて来ると思います。ネットとリアルが棲み分ける部分とネットとリアルが融合して行く枠組みが成立していくことでしょう。これが、時代とともに変わり行くものと、人間にとってより本質的で変わらないものということが出来ると思います。


いまの社会は旧来のリアルな事業に働き手が偏り過ぎています。ネット社会の進展により少しづつ人財の移動が起こりはじめるでしょう。究極のリアルを突き詰める働き手、ネットの世界で新たなフロンティアを探し求める働き手。何れにしましても、いままでの社会システムのあり方が大きく変化して行くことでしょう。


今日もありがとうございます!
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