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GAFAの弱点!

皆さん、おはようございます!
情報化社会の行き着くところは何処なのでしょうか。世間ではグーグル、アップル、フェースブック、アマゾン(=GAFA)が情報化社会の象徴的な存在として見られていますが、彼らの持つマス情報が私たちにどの様な便益をもたらしてくれるのでしょう。



1月初旬にラスベガスで開催されていた世界最大の家電・技術見本市(=CES)でグーグルとアマゾンが自社の音声人工知能(=AI)スピーカーと連動する製品を簡単に作れるようにするキットを2019年後半に低価格で提供することを発表しています。自社技術へ対応する製品を増やすことでAIの性能を高めることが狙いとしてあります。


発売するのは「グーグルコネクト」とアマゾンの「コネクトキット」と呼ばれる小型のハードウエアです。家電メーカーが自社製品に組み込むと音声AIが入ったスピーカーなどと無線で連動させることができます。例えば、AIスピーカーに天気を尋ねると、ネットから収集した情報を連動する家電に内蔵したモニターに映し出すことが出来ます。


現在のGAFA各社は、自社サービスを使用するユーザーから得たビッグデータから、広く情報を「検索」する技術の精度を上げて来たということができます。グーグルであれば自社のOS(=端末を動かす為の基本的ソフトウエア)やGmail、アマゾンであればネット通販やクラウドサービスを通じて得た情報を解析し、検索するシステムです。


正しこれらは、パソコンやスマートフォンといった情報端末に人間が情報を入力しなければ、検索したデータはアウトプットされません。GAFAがどんなに世界中の膨大なビッグデータを収集したところで、それを人間の生活の場面でシームレスに活用できなければ情報化社会本来の行き着くべき所へ到達したとは言えないのではないでしょうか。


その意味では、GAFAもまだまだ発展途上にあり、世間一般で言われている様な牙城を築いているとは言えないのかもしれません。グーグルコネクトやコネクトキットの発売は、グーグルやアマゾンももっと人間の日常の生活の中に入って行かなければ、本当の意味でのビッグデータを生かすことが出来ないことを理解してのことだと思います。


小売業ではインターネットを通じてモノを消費する比率のことを「EC(=電子商取引)比率」と言いますが、日本のEC比率は5.7%、米国でも約10%しかなく、まだまだリアルな市場の方が圧倒的に経済規模が大きいと言えます。生活シーンに密着して商品を提供しているのはリアルであり、その中にこそ有意な情報が存在していると言えます。


例えば、スーパーマーケットにお客様が買い物へ行った時に、そのお客様の購買行動を予測して自動的に商品を提案したり、商品を自分のバッグに入れると自動的に精算が出来る様にしたりなど、人間の手を煩わせることなく先廻りして自動化される世界が情報化社会の行き着くべき所ではないかと思います。


その為には、GAFAが持つビッグデータはまだまだ人間のリアルな生活から掛け離れた所に存在しており、もっと実生活と融合して行かなければならないものと思います。
その様なこともあってか、アマゾンが高級スーパーマーケットを買収するという事業行為は、あながち自然な流れである様に思われます。


しかし、例えアマゾンといえども生活に関わる全ての企業を買収することは現実的ではありません。日本には家電製品を提供するソニー、日立、パナソニック、東芝など、名立たる企業が存在します。現在では、GAFAといったIT企業に押され気味ですが、これらの企業も自らの商品が実生活で利用されている強みを生かして行く必要があるでしょう。


例えば家庭内にある家電製品を人間の行動を予測して自動で制御するシステムなどを開発して行くことが可能だと思います。東芝では、POS事業の販売シェアが国内6割、海外3割という高い実績を持っており、この強みを生かしてお客様の購買動向予測技術を強化することなども考えられるのではないでしょうか。


GAFAがマス情報を前提としているのに対して、人間の実生活に焦点を絞って、ある生活領域のAI分野に秀でることが出来れば、GAFAをも凌駕できる様に思えます。液晶、携帯、半導体、原発といったハード面の技術を突き詰めてばかりいずに、それらを如何に生活の中で使用価値を高めるかソフト面の技術を磨いて行く必要があるでしょう。


まだまだ日本のメーカーは、過去の成功体験の延長線上で物事を捉えていることが否めません。もっと将来を見据えて自由な発想でライフスタイルを思い描いてみる必要があるでしょう。GAFAも徐々にメーカーとしての色彩を強めてくるでしょう。ただし、それは生産工場を持たない、企画開発のファブレスメーカーとしてのそれだと思います。


今日もありがとうございます!
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