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みずほココナラ!

皆さん、おはようございます!
利益など企業の経済的価値を追求するマネジメントと社会との関わりの中で企業の存在する価値を追求するマネジメントは自ずと異なります。人々の創造力を発揮して結果的に利益が付いてくるのが理想的です。これからは人間の心理を充分に理解する必要があるでしょう。



みずほファイナンシャルグループ(=FG)は、スキル仲介サイト運営のココナラと2024年1月をめどに共同出資会社を設立することを発表してます。業務を外注する企業と受注する個人の間の仲介サイトを立ち上げ、みずほ銀行の顧客企業が抱える人手不足などの課題に対応する計画です。みずほFGは、異業種のノウハウを取り込むことを狙いとしてます。


社名は「みずほココナラ」で、ココナラが51%、みずほFG傘下のコーポレートベンチャーキャピタル(=CVC)のみずほイノベーション・フロンティアが49%出資します。社長にはココナラ社長の鈴木歩氏が兼務する予定です。新設する共同出資会社では、ウェブサイト制作やSNS(=交流サイト)などの運用業務についての仲介を念頭に置いています。


共同出資会社で新サービスを提供して、みずほFGとの協力関係を強めていく意向です。みずほFGは、この4月に100億円規模を運営するみずほイノベーション・フロンティアを設立した経緯があります。大手メガバンクまでがCVCを設立して、サービスアイテム拡充や管理業務の効率化を目指した情報技術を持つ企業への資本参加を目論んでるのでしょう。


お堅いメガバンクがCVCを設立運営するだけでも驚きなのですが、その投資先が企業の業務と個人のノウハウをマッチングするサイトを運営するココナラとの共同出資会社といいますから随分と様相が変わってきたものです。考えてもみれば、厳格なピラミッド型階層組織を持つ企業群の中でも、最も硬直化著しい銀行業界が為すことに行内の方も驚きでしょう。


みずほFGは、立て続けに基幹システムがダウンしてお客様に迷惑を掛けるばかりか、公共性の高い金融という世界の秩序の維持と持続性に不信感を抱かせたわけですから、お上から相当にお灸を据えられ睨まれていることでしょう。自浄的に変革できないガリバー組織に対して、外圧により銀行という悪化した企業体質を是正させる意味でもCVCは効果的です。


ただし、折角CVCを立ち上げたところで、中央集権組織である上位下達が徹底している銀行業務との隔たりが著しく、上手く投資先企業を育成して成長させられるのか懐疑的にならざるを得ません。銀行業務から距離を置いて独立独歩でみずほココナラが自律的な事業展開していくことを期待したいところです。銀行側にその位の度量がないと絵に描いた餅です。


また、プロシューマー(=生産消費者)ではありませんが、社会の潮流が企業主体の枠組みから個人主体の枠組みに変化しつつあるからこそ、企業と個人を仲介するビジネスが成り立つようになっていることに、どこまでみずほFG側が理解を示しているのかという疑問も残ります。決して銀行サイドから出て来る独創的なアイディアではないと受け止めています。


そう考えてみますと、みずほFGでは来るべきネットバンキングのサービス拡充を目指し、それら新規事業投資を行う役員を外部から招聘していることが思い返されます。言葉の定義や価値感の異なる銀行という組織の中で、それを理解させて新規事業投資を行っていくには組織の壁が阻み相当の苦労があると思いますが、きっと創造力逞しい自律的な方でしょう。


今日もありがとうございます!
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